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競馬に関するツイート補足 ③馬券の種類

最近、競馬に関するツイートをする機会が多いので、適宜まとめることにしました。
ついでに140文字に入り切らなかった補足も入れていきます。

③ 馬券に関するツイート

このあたりですね。お国から許可されてる賭博である以上、やっぱり賭けたいじゃないですか。

ちなみに競馬法第28条の規定により、未成年者は馬券を買えません
成人年齢が18歳に引き下げられるとき、条文を変更して「20歳未満は馬券を買えません」とするらしいです。
これは法律なので、すみません。未成年は買わないでください。
(競馬場への入場自体は何歳でもOKです。馬券さえ買わなければ、何をしても自由です。コロナが収まったら競馬場へGO。)
(ちなみにちょっと前までは、「学生は買えません」だったのですが、現在は学生でも20歳以上なら買ってよいです。)

馬券(ばけん)は略称で、伸ばすと「勝馬投票券(かちうまとうひょうけん)」と言います。
ラジオでは「確定・払戻金発表まで、お手持ちの勝馬投票券はお捨てになりませんようご注意ください」が常套句。
ちなみにですが、ボートレースで買うのは「勝舟投票券(かちふね-)」。競輪で買うのは「勝者投票券(しょうしゃ-)」。オートレースで買うのは「勝車投票券(かちぐるま-)」です。それぞれ略して舟券、車券、車券。
かちぐるまって………。

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馬券はどれも勝つ馬、あるいは優秀な成績を収める馬を予想して買うものです。

馬券には以下の種類があります。いっぱいあります。それぞれ説明しますが、こんがらがると思います。大丈夫、そういうものです。
説明の都合上、よく聞く順番とは入れ替えてあります。

【1頭を指名して買うもの】
1-1. 単勝(たんしょう)
1-2. 複勝(ふくしょう)
1-3. [番外編]応援馬券

【2頭を指名して買うもの】
2-1. 馬単(うまたん)
2-2. 馬連(うまれん)
2-3. ワイド

【2つの"枠"を指定して買うもの】
3-1. 枠単(わくたん)(中央競馬には存在しない)
3-2. 枠連(わくれん)

【3頭を指名して買うもの】
4-1. 三連単(さんれんたん)
4-2. 三連複(さんれんぷく)

【次元が違うもの】
5-1. WIN5(うぃんふぁいぶ)(中央競馬にしか存在しない)

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1頭を指名して買うもの

1-1. 単勝

正式名称は「単勝式(たんしょうしき)」。

1頭指名して、その馬が1着になればアタリです。
シンプル。わかりやすい。勝つ馬に投票してる。キングオブ勝馬投票券。
これ以上説明のしようがない。

1-2. 複勝

正式名称は「複勝式(ふくしょうしき)」。

1頭指名して、その馬が1~3着になればアタリです。
単勝だとちょっと怖いな…もしかしたら勝てないかもな…というときに使えます。

一般に、アタリは3通りあります。3着までに入ればいいんですから、3頭いますよね。普通は。
そのぶん、配当はかなり安めです。
なぜ安めなのか、説明するのがす~~ごく面倒なので、またの機会にします。

1-3. [番外編]応援馬券

1枚のマークシートで、単勝と複勝をセット販売した場合(単+複と書いてある賭式にマークした場合)に発券されます。
電話投票の場合は知りません。
実態は、特定の1頭の単勝と複勝を、同時に同額で買っただけです。
ただ発券された馬券には「がんばれ!」という印字がされ、いかにも応援してる感MAXな馬券が買えます。
推しな馬がいるときに買ってみてはどうでしょうか。推しな馬が上位入線すると、身も心も財布も嬉しい。

2頭を指名して買うもの

2-1. 馬単

正式名称は「普通馬番号二連勝単式(ふつう うまばんごう にれんしょう たんしき)」。

2頭を順番付きで指名して、そのとおりに1着・2着になればアタリです。
かなりムズいです。一点張りする人は相当な何かを持った人です。
「この馬は1強だから絶対勝つとして、2着はこれかこれだろうなあ」という予想ができるレースは、馬単で買うとよさそうです。

単勝より難しい分、配当も高いです。単純に単勝より賭ける人・張る額が多いとも言えます。

2-2. 馬連

正式名称は「普通馬番号二連勝複式(ふつう うまばんごう にれんしょう ふくしき)」。
地方競馬では馬複(うまふく)と略します。中央競馬は馬連(うまれん)。
馬単との対比なら、馬複のほうが合ってそうなんですけどね…。

2頭を指名して、その2頭でワンツーになればアタリです。
順番を指定しないぶん、だいぶラクです。
「この馬とこの馬での決着になるだろう」というレースは、そこそこ多いですからね。

2-3. ワイド

正式名称は「拡大馬番号二連勝複式(かくだい うまばんごう にれんしょう ふくしき)」。
ボートレースでは拡連複というみたいです。

一番ややこしいやつです。名前から想像がつかない

2頭を指名して、その2頭が両方3着以内にいればアタリです。
たとえば8番-9番のワイドを買うと、
1着8番・2着9番、1着8番・3着9番、2着8番・3着9番、
1着9番・2着8番、1着9番・3着8番、2着9番・3着8番
…の、6パターンのどれかであればアタリです。ああ、ややこしい。

こちらも複勝と同じく、アタリは3通りあります。
3着までに来る馬を2頭指名するからです。
順列組み合わせの「組み合わせ」で言うと3C2です。
余計こんがらがりました? わかる~~。

馬単よりは安い配当になりますが、複勝よりは高くつくため、ごろうさんが好んで買う賭式です。意外と当たるのでオススメです。

2つの"枠"を指定して買うもの

"枠"ってご存知ですか?

1頭の馬には、馬番号のほかに、枠番号というサムシングも付番されています。
この枠番号は馬券のため(と、馬の区別のため)に存在するものです。
枠番号は8がMAXです。9枠はありません。
枠ごとに色が決まっていて、色分けは上の表の通りです。
白、黒、赤、青、黄、緑、橙、桃。

8頭以下なら話は早いんですが("枠"系の馬券は売られませんが)、9頭以上だと枠の振り方がちょっとややこしく見えます。
実はシンプルです。
全9頭=1~7枠は1頭、8枠は2頭
全10頭=1~6枠は1頭、7・8枠は2頭
全11頭=1~5枠は1頭、6~8枠は2頭

全16頭=全枠2頭
全17頭=1~7枠は2頭、8枠は3頭
全18頭=1~6枠は2頭、7・8枠は3頭 (現在の日本競馬は1レース最大18頭)
こんな感じ。わかるかな?

3-1. 枠単

正式名称は「枠番号二連勝単式(わくばんごう にれんしょう たんしき)」。

中央競馬では採用されていませんが、流れ上あったほうが説明しやすいので入れています。
地方競馬では採用されているところが多いです。

2つの枠番号を順番付きで指定して、その枠番の馬がその順に1着・2着になればアタリです。

馬単との違いは、当たりやすいことです。
たとえば上の画像の状況で7枠-8枠と買えば、1着に8番か9番、2着に10番か11番が来ればいいわけです。
待ちが多いis正義。

3-2. 枠連

正式名称は「枠番号二連勝複式(わくばんごう にれんしょう ふくしき)」。
馬連のパターンと同じく、地方競馬では枠複と呼びます。

こちらは中央競馬にもあります。
2つの枠番号を指定して、その枠番の馬でワンツーになればアタリです。

枠単とも共通しますが、この馬券は同じ数字を2つ並べて買えます。
つまり、「8枠-8枠」という馬券が作れます。
上の画像のレースだと、10番と11番でワンツーだった場合にアタリになるわけです。

それなら馬連を買ったほうが効率的で稼げる……と思いきや、「馬連より枠連のほうが配当が高い」現象がわりと起きがちです。
上の画像のレースで、1番と2番での決着だった場合、枠連1-2がアタリなわけです。馬連も1-2がアタリ。
馬連のほうがパターン数多いし、配当も高そうな気がせんでもないのですが、枠連のほうが高くなるケースが意外としょっちゅうあります。
ちゃっかり、意外と狙い目です。

3頭を指名して買うもの

4-1. 三連単

正式名称は「馬番号三連勝単式(うまばんごう さんれんしょう たんしき)」。

ここまでの流れで分かる通り、3頭を順番つきで指名して、そのとおりに1着・2着・3着だったらアタリです。

まあ、あたらないです。
中央競馬の場合、三連単の配当が1000円を切ることはほぼ無いです。
特に18頭立てのレースだった場合、順列組み合わせの「順列」でいう18P3、つまり18*17*16=4896通り存在します。全部100円ずつ買えば49万円弱です。
4896倍以上ついたら儲けなんですが、なかなかお目にかからない……とはいえ、週に1回ぐらいは50万馬券は出ます。100万馬券も全く見ないわけではないです。期待値低いですが。

そのぶん、かなりドリーミーな馬券なので、買う人は非常に多いです。
たしか券種別で売上トップ(WIN5除く)だったと思います。
射幸心を煽るとはこのことか。

4-2. 三連複

正式名称は「馬番号三連勝複式(うまばんごう さんれんしょう ふくしき)」。

ここまでの流れ通り、3頭を指名して、その3頭で1~3着が埋まればアタリです。

三連単ほど絶望的ではなく、予想紙や予想番組でも比較的ポピュラーに買われている馬券です。
とはいえ18C3 = 18*17*16/6 = 816通りあるわけなので、カンタンではないです。8万円あったら全部買えるけど。

次元が違うもの

5-1. WIN5

正式名称は「五重勝単勝式(ごじゅうしょう たんしょうしき)」。
名前はシンプルですね。

ルールもシンプルです。5レースの単勝をまとめて買う、みたいなものです。
JRAが指定した5レース(だいたい毎週日曜日のメインレース付近が指定されます)の1着になる馬をそれぞれ1頭ずつ挙げるだけです。

いや、挙げるだけって言われても。

編成上5レースとも18頭立てだった場合(そうなることはまずないですが)、18^5 = 1,889,568通り存在します。わお。1口100円。

これだけ射幸心を煽る馬券であるからして、中央競馬で最も売り上げている馬券です。
当然、執筆時点での歴代最高払い戻しの554,446,060円(2021年3月14日)もWIN5です。

WIN5、当たったと言ってる人を見たことがないです。
そもそも、この馬券は競馬場に行ってマークシートを探しても買えず、ネット投票限定になっています。
(まあ超高額配当が出るんだから、身元は抑えておかないといけないよね…)
(※馬券の払い戻し金は課税対象です)

ちなみに執筆時点でのWIN5の最低配当は、2018年10月8日の6,050円です。
大金はたいてWIN5買って、初めて当たったと思ったら6千円だったという気持ちを考えると、なかなかつらいものがあります。
当たったという事実は変わらないとはいえ…。

ちなみに、地方競馬の一部(南関東と門別)では「トリプル馬単」という類似券種があります(WIN5より先に始めてます)。
こちらは主催者が指定した3レース分の馬単を当てよというもの。
13,824,000通り。常軌を逸してる。
当たらなすぎてキャリーオーバーが頻発しています。
なお、地方競馬だからなのか、当たらなさすぎるのか、最高配当額は150,563,990円(2018年2月22日、大井競馬場)と比較的小ぶりです。
日本の公営競技の投票式(馬に限らず)で唯一、10円で1口(ただし5口以上でないとダメ)だからというのもあるかもしれません。

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おまけの豆知識

法令上、すべての日本の公営競技の投票券は「1枚10円」と定められています。
ただし、10枚分をまとめて1枚とカウントしてよい、とも定められています。
その関係でトリプル馬単以外の投票券は「10円券を10枚まとめたもの」という形で発売されています。

トリプル馬単だけは、「1枚10円」を踏襲しているんですね。
なんででしょうね。やっぱり最低購入額が50円だと、お得に見えるからですかね?

ごろうさんが20歳になりたてのころに買った馬券(複勝100円…)を見てみると…

ほら、下の方に「合計10枚 100円」って書いてある。

(ちなみにこのレースの結果は…)

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補足の補足:少頭数のレースのときの馬券

たとえば枠連は、8頭以下のレースだったら、馬連と完全にイコールなわけです。
売る意味ないやん。

たとえば複勝は、3頭以下のレースだったら(中央競馬ではまず無いけど)、絶対当たりますよね。三連複も1通りしかないし。

ということで、それぞれの馬券には発売条件が定められています。

・単勝:レースがある限り(レースは2頭以上いれば行う)必ず売る
・複勝:4頭以下なら、売りません
    5~7頭なら、2着払い(買った馬が1着か2着になればアタリ)
    8頭以上なら、3着払い(先に記載したとおり)
・馬連と馬単:3頭以上で発売
・ワイドと三連複と三連単:4頭以上で発売
・枠連:9頭以上で発売
いずれも頭数は馬券発売開始時点(基本的には当日朝9時頃)の頭数です。
発売開始後に(パドック回ってるときにケガしたとか、発走前に放馬したとかで)取り消しになった場合も変更されません。

特に気をつけたいのは太字。複勝2着払いと言います。
「よっしゃ、買った馬が3着だ!!当たった!!………あれ!?」となるのは、慣れた競馬ファンでもあるあるな出来事。
ぬか喜びにならないよう、出走頭数には気をつけましょう。

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こんな感じで順次ツイートの補足noteを上げていこうと思います。
よろしくお願いします。


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