セブストアンソロ『7 COLORED CHRONICLE』感想【ネタバレ有り】

 去る3月19日(日)にHARU COMIC CITY 31にて頒布されましたセブンズストーリーのアンソロジー、『7 COLORED CHRONICLE』の感想をまとめておきたいと思います。
 構成やアートワーク、掲載されている作品の全てから、セブンズストーリーというゲームへの愛情が伝わってくる素晴らしいアンソロ本です。
 このアンソロを手に取って皆さんの作品を拝見出来たのが何より嬉しい事です。アンソロの主催をされた9:00さん、ならびにすべての寄稿者の皆さんに最大限の感謝の気持ちを伝えさせて頂きたいと思います。ありがとうございました!
 頒布後一か月以上が経過し通販分も完売していますので、入手したい方々の元には既に行きわたり、また皆さま読了されている状況かと思います。
 なので掲載作品についての感想は、ネタバレ要素も込みで少し踏み込んだ内容とさせて頂きたいと思います。(入手したけどまだ読んでないよという方はいますぐこの記事を読むのをやめてアンソロを読みましょう。)
 筆者もこのアンソロに寄稿しています。筆者の作品に関する部分は感想ではなくコメンタリー的な内容とさせて頂きます。
 また、本文中のキャラクター名については、ゲーム内の表記をそのまま使用しています。 

■アンソロの装丁、アートワーク

 まずはタイトルから。「七色の年代記」といった意味かと思いますが、掲載された作品の多彩さや、ゲームが積み重ねてきた時間を感じさせるタイトルで、このアンソロにふさわしいと思います!
 表紙のイラストはアンソロの主催をされた9:00さんの作品です。表紙にはアルフとセプティムにラビィ、裏表紙にはファルメア、アイラ、ポロンとメインストーリー組を配したイラストになっていて、透明感のある色彩がゲームの印象ととてもマッチしています。青と白の背景色もアルフとセプティム、またセブンズストーリーというゲームのイメージとぴったりですね。個人的には裏表紙のポロンのポーズがとても好きです!
 表紙カバーを外すと、沢山のキャラ達が談笑してるイラストが現れます。 
この演出もサービス満点で素晴らしいですね!カバーの下にこのイラストを見つけた時の驚きたるや…!当然、自分が好きなキャラの姿を見つけて嬉しくなってしまいました。アンソロ本編に登場するキャラが多く描かれていて、アンソロ全体をひとつにまとめてくれているような効果も生まれています。いくつかのクループに分かれてキャラクター達が配置されていますが、グループ毎の関係性を想像すると楽しくなりますね。大きく描かれたシエラの鎖がアルフ一行を繋ぐ絆を象徴するような印象を与えていて、そんなところも大好きです。
 目次にオルデンヌとソニア、タイトル案にロゼが配置されてる所も、いかにもセブンズストーリーのアンソロらしくて良いですね。誌面全体に一つの統一感があって、アンソロの多彩な作品群を結びつけています。

■カラーページ

 アンソロはカラーページとモノクロページの二部構成になっているので、まずはカラーページに掲載された作品の感想から。カラーページにはイラストと漫画が掲載されています。

●イラスト/けちゃん さん

 スノウとコビットたちが描かれた作品です。全員ハロウィン仕様の姿で描かれていて、チームの全員がゾンビというキャラクター達の個性とぴったりマッチしていますね。全体的にダークな色調の面々なので、オレンジのかぼちゃの被り物がとても映えています。イラスト全体からハロウィンの楽し気な雰囲気が漂っていますね。かわいい!! こうして改めて見ると、ハロウィン限定のスノウはゲーム本編で登場しても全然おかしくなかったですね。個人的には2ビットのキョンシー姿が大好きで、3Dモデルでキョンシー飛びをする彼の姿を見たくなってしまいました!

●イラスト/來 さん

 ラビィとモンスター達が集合した作品です。武器種を変更できるのがラビィの大きな個性ですが、こちらの作品でも格闘、弓、杖、お月見ハンマーと様々な武器種で活躍する彼の姿が描かれています。どのラビィも勝気な表情でラビィらしさに溢れていて、ボースもゲーム画面から飛び出てきたような元気さです。ラビィの周りに配されたモンスター達もたこ焼き、だるま、おもちとバラエティに富んでいて見ていて懐かしい気持ちになりますね。またラビィとモンスター達と会いたいなぁって思います。隅っこでさりげなく自己主張する旧ラビィがかわいい!

●イラスト/やまだれいこ さん

 リカードとコットン、ケロタンが描かれた作品です。医師であるリカードはシナリオでは傷ついた仲間を治療する場面が多く、シナリオによっては重要な役回りを担う事もありました。そんなリカードのいぶし銀の魅力を感じさせるクールな表情が好きです!!
 彼の背後のコットンも頼もしい表情をしています。コットンの乗るケロタンは、実在する色々なカエルの要素をデザインに巧みに取り入れたナイスデザインだと思うのですが、イラストからそんな生き物としてのケロタンのリアルさも伝わってきて、両生類好きには嬉しくなってしまいます!

●イラスト/真白うさぎ&真黒たぬ さん

 アルフ、セブティム、ラビィとユーユとレイレイやメェメとモルベル、スライム達と旧ラビィ、カブさんクワさん達の集合した作品です。どのキャラも丸々としていて、SNS上で拝見するぬいぐるみ作品のようでかわいいですね!作品全体から伝わってくる暖かい感じが大好きです!こちらを伺うカブさんクワさんになぜか笑ってしまいました。
 個人的な話ですが、セブストに出てくる生き物のなかでもメェメが特に好きで、あの何とも言えない表情を見ると否応なしに癒されてしまうのですが、そんなメェメとアンソロで再会できたのが嬉しいですね!かわいいねメェメ…。

●イラスト/スイカ さん

 大きく描かれたジゼルを背景に、シヅキ、ノエル、オルデンヌ、エステア、リッカ、ラビィ、リネット、トッフォー、ディサラが集合した作品です。イラストからお祭り感が漂っています!皆ゲームやtwitterでおなじみの面々で、まるで星座のようなきらびやかな印象も受けました。
 個々のキャラクター達の表情も、皆この場面だったらこういう顔をしていそうで、キャラクター達への理解と愛情が伝わってきます。あと、どうしても言わなくてはいけない事としては、この構図で大好きなジゼルを背景に持ってきて頂いた事に対する最大限の感謝ですね…!!ありがとうございました!優し気なジゼルの表情が良すぎます!

●イラスト/やなぎかぜ さん

 桜並木の下のディサラを描いた作品です。色彩も構図も美しく、見た瞬間に非常に鮮烈な印象を受けた作品です。アンソロが頒布された時期がちょうど3月の後半に差し掛かった頃で、また私自身もアンソロに作品を寄稿して一区切りがついた時期だった事もあって、その頃の私の心情とベストマッチした作品でした。
 桜という花が与える出会いや別れといったイメージと、舞い散った花びらを掃き清めていくディサラの姿が相まって、作品全体から浄化作用としてのカタルシスのようなものが感じられました。泣ける…!

●イラスト/ユキヒ さん

 パンドラとメリノをメインに、彼女達と関係が深いピュクシス、モルベル、メェメ達を描いた作品です。メェメ(かわいい!)を引き連れたメリノに合わせてパンドラもオリジナルのハロウィン仕様で、彼女の紫と黒の衣装とメリノの黄色と白のドレスが好対照ですね。パンドラの武器もメリノのスプーンと対になるフォークだったりして強いキャラ愛を感じます!
 活動的で寂しがり屋のパンドラと、ダウナー気味で泰然自若としたメリノという対照的なキャラクターですが、デザイン面でも並ぶとコントラストが際立ちますね。作品全体の落ち着いた色調も素敵すぎます!

●イラスト/阿東石 さん

 ハロウィン仕様のイェルタを描いた作品です。セブンズストーリーのサービス終了に立ち会ったユーザーにとっては、非常に思い出に残るキャラクターですね。イェルタの表情が明るく自信に満ちている所と、あざやかな色調から受ける元気な感じが大好きです!
 ご本人も巻末のコメントで触れられていますが、彼女がいてくれてセブンズストーリーは最後まで楽しかったですね。恐らく遊んでいたユーザー全員の許に来てくれたはずで、性能面で見ても面白いユニットでした。別れに涙は似合わないという気持ちで作品を見送るにはふさわしいキャラクターかもしれません!

●イラスト/ノクターン さん

 ちょっと要約できない位、沢山のキャラクターが描かれた作品です。お祝いの準備をしている一行の姿から、後夜祭のような楽しげな雰囲気が伝わってきますが、夕暮れ空とキャラクターに落ちた濃いめの影がどこか哀愁も感じさせてくれます。スライム型のお菓子を作るアルニアスやファルメアの料理を心配そうに見守るイシーヌ、ドロップアイテムを煮るソアラ等、皆いかにもやりそうな感じで見てて楽しくなってしまいます。アルニアスの傍らのリッカとニーナの表情とちっちゃさが可愛くて、個人的な大好きポイントです!中央でなぜかリンゴの皮をむくキッシュとアレンタランも好き!

●ミニリッカ日和/ふたりめ さん

 カラーページに掲載された中では唯一、漫画形式の作品です。突然手乗りサイズの大きさになってしまったリッカを中心に、彼女を元のサイズに戻そうとニーナ、フェクタら幼年組が奮闘するストーリーの連作4コマ漫画です。
 ふたりめさんらしい可愛い絵柄と色使いに、少し不思議な世界観の組み合わせで、もう可愛くならない訳がないのですが、雪だるまに抱きつくリッカとか、本当にかわいいですね!!立ち上る湯気に顔が描かれていたり、すべてのコマにKawaii!!が詰まっています。
 少し意外な登場人物だったのがエルウィンですね。彼女らしくクールに、なおかつかわいく描かれています。彼女のダークな一面がオチとしてさらりと描かれていて、つい笑ってしまいます!
 それと意外なことに作中でリッカはほとんど喋らないのですが、だからこそ唯一セリフがあるコマでの彼女のセリフが際立っていて、キャラクターの魅力が伝わってきますね。このコマだけ絵のタッチに少しだけ変化がつけられている所も好きです。美人さんですね!
 4コマ漫画という形式ですが、ストーリーはシームレスに連続していて、なおかつ各4コマでそれぞれオチが付いているというとても読みやすい構成になっています。ふたりめさんの高い漫画力を感じました!
 最後のコマに登場するメリノも反復による笑いの効果が効いていて、漫画全体の良いオチになっていました。今後アンソロの寄稿をする機会があったら、カラーの漫画にチャレンジしてみたいなと思わせてくれる作品でした!

■モノクロページ

●For Your Brilliant Journey/まちせ さん

 タイトル横に『#セブスト短歌』と記されている通り、短歌という形で各キャラクターを表現した作品です。
 歌の題材としてPC、NPC問わず40人程のキャラクターがバラエティ豊かに選択されています。また文字数の限られた短歌という形式のため、各キャラクターのどの一面にフォーカスしたかが非常に際立っています。
 例えばジゼルの歌を例にすると、歌の頭にまず「月影」という言葉が選ばれています。イラストでは彼女の背景に描かれている月光を指す言葉ですね。ジゼルの剣の名前でもある為、彼女に寄り添う象徴的な意味合いのある言葉です。優しく見守る月影に対して、彼女が決意を語り掛ける歌なのですが…良すぎませんか?
 私が特に好きなのはルイスの歌です。メインシナリオ14章のルイスの行動は、身内への甘さが感じられて個人的にはあまり好きにはなれなかったのですが、私のそのような見方が歌で使われている「強き正論」という言葉と合致しているように感じられました。「強き正論」には屈せずに、自身の王道を信じて行けという強いメッセージが込められた歌で、キャラクターに対する深い共感が歌から感じられます。私の考えを真っ向からひっくり返してくれる痛快さと、キャラクターへの優しい視点が私に強い印象を与えてくれて、そんな所が大好きです。
 エステアの歌もキャラクターに対する愛情がこもっています。ゲーム本編での彼女のストーリーは、自らが何者かを知りたいという所から始まり、やがて自らの過去を知り、様々な人たちの助けで過酷な運命を乗り越えてもう一人の自分というべきフェクタにも手を差し伸べます。そんなエステアの軌跡が歌から伝わってきますね。
 あとはリネットの歌の内容が次に続く伝パラチアさんの作品とリンクしているように感じられるのが、このアンソロの好きなところポイントの一つです。
 すべての歌にキャラクターに対する愛着と深い洞察が感じられて、キャラクターの置かれた情景や心情が活写された素晴らしい歌集でした!

●星夜を繋ぐ双銃奏/伝パラチア さん

 『クリスマスの聖歌隊』イベント時のリネットの元に、『夜明けのリネット』イベント時のリネットが訪れるという内容の漫画作品です。異色のシチュエーションですが、セブンズストーリーの世界では無くはない出来事かもしれませんね!
 過去と未来、2人のリネットの心情がとても細やかに描かれた作品です。もう一人の自分の置かれている状況を見て、目の前にいるのは過去の自分だとすぐに悟った未来のリネットですが、過去の自分には全てを伝えるべきではない事も悟り、未だ目的を果たせていない過去の自分を激励します。未来のリネットの台詞や表情からは優しさと自信が感じられて、リネットというキャラクターがゲームのストーリーの中で仲間たちに支えられて成長していった事を思い出させてくれます。未来の自分と出会った過去のリネットが愛銃の変化に気づくくだりも、彼女と銃との不可分な関係性や『夜明けのリネット』で判明する銃の来歴を効果的に強調しています。
 特に良いなと感じた台詞は、未来のリネットが過去の自分を励ますときに何気なく発した「アルフたちはすごい…」ですね。元々リネットには問題は一人で何とか解決しようとする個人主義的な側面がありました。(エステアと協力しあっていたのは信頼関係は大事にするという彼女のもう一つの側面からの行動だと思います。)そんなリネットがこの状況で、一行の皆を気遣い困っている仲間がいれば励まし助けるアルフ達の事を思い出すんですよ…!この台詞に、彼女の成長だけではなくセブンズストーリーのシナリオ全体に漂う暖かさまで感じられませんか!?
 最後は笑顔でお別れする未来のリネットの姿に『夜明けのリネット』のラストが重なります。あとはそのですね…オチに"癖"ってやつが炸裂してますね!?
 おまけの4コマ漫画もとても面白くて、武器種などゲームのシステム面でのネタになっています。こちらもアンソロ全体で見ても結構異色の題材で、最後までリネットとゲームに対する愛情が感じられる作品でした!

●宝箱って サラっと書いてあるけど色々大変/ こずゆみ さん

 遠足でおなじみの宝箱を題材にした4コマ漫画作品です。ゲーム本編でも遠足は毎日の日課だった事もあって、セブンズストーリーのキャラ達の日常を感じさせるほのぼのとした内容になっています。アンソロの中でも特に、読んでて和む作品ですね!
 遠足に登場する宝箱は中に何か入っていたり入っていなかったり、トラップだったりした訳ですが、そんなシチュエーションで丸々としたかわいらしいキャラクター達が活躍しています。遠足に送り出せるパーティと同じ3つの4コマで構成されていて、どの4コマにも違うキャラが登場する所からもゲーム本編を連想しますね。
 オルテア組の4コマでは、トラップにかかったアミュレットの髪が爆発してしまいますが、ダメージはそれだけで済んでいる所にユーリ達と同じ可笑しみを感じてしまいます。一応心配するエステアがかわいい!
 私が特に好きなのは彼方組の4コマで、開けられる事が前提の宝箱を開けないで決着を付けるという逆説が楽しいですね。気心が知れた雰囲気の3人もらしいなぁって思えてほほえましいですね。
 遠足の短いテキストから想像力を豊かに働かせて4コマとしてまとめられていて、遠足の他のシチュエーションでも読みたくなってしまう作品でした!

●ジゼリネ/ゴロー

 筆者の作品です。タイトル通りジゼルとリネットが登場する4コマですね。なぜこの2人を題材にしたかは最後のページのあとがきで触れましたのでよろしければご覧ください。漫画はとりあえず全ページ分を描いてから、時系列的に順番はこうなるかなと考えて並べかえています。なので描いた順序と掲載している順序が一致しておらず、絵も迷いながら描いていたので4コマによって絵の感じにばらつきがあったりします。
 当初想定していたよりも色々なキャラクターを描くことができたので、その点では満足しています。実はゼノディアをちゃんと描いたことが無かったので、良い機会になりました。制服のデザインが間違っていますが眼をつぶってください…。
 自分で気に入ってる4コマは「母」と「強敵」です。「姉妹」はセブストチャンネルに投稿した4コマのセルフパロディで、「呼びかた」は微妙に中の人繋がりのネタだったりします。「ジゼリネ」は色んな意味で掲載するか迷いましたが、反響を頂けたので良かったです。あと、「ドーニングリボン」の1コマ目のリネットは可愛く描けたかなと思ってます。

●セーラのコツコツ人づきあい/こめこぱん さん

 骨マニアのセーラをメインに据えたシナリオ作品です。キャッチ―なキャラデザインでなおかつ声も可愛く色々面白い設定もあるセーラですが、登場したのがゲームのサービス期間の終盤にさしかかった頃だった事もあってゲーム本編のストーリーに登場する機会にはなかなか恵まれず、キャラクターの深掘りもそれほどされませんでした。そんなセーラが前面に立って活躍するストーリーが読めた事がまず嬉しいですね!
 導入部では、魔法学院の生徒だったセーラの過去が語られます。セーラが登場するイベントシナリオでもこの設定は軽く触れられていたと思いますが、詳しくは解説されなかった部分です。まずこの辺りの深掘りがなされている事で、ここから続くストーリーへの期待が高まります。
 そこから先は怒涛の展開で、セーラのお供のスカルはいったいどんな存在だったのか、実は非常に強大だったセーラの能力、意外と相性が良かったセーラとチュリエの関係などが語られる奇想天外なストーリーが進行していきます。大きなスケールでストーリーを展開させ、最後には彼方組の目的にまで話を繋げる二次創作ならではの力強さが感じられる作品でした。読後の満足感は相当なものですね!
 ゲーム本編を彷彿とさせるキャラクター同士の軽妙なやりとりも良いですね。解説役のメルセデスの台詞は思わずクスっとさせられる所も多かったです。エクセラがスキル時の台詞と共に現れる場面もニヤリとさせられますね。
 どこまでがゲームからの引用で、どこからがオリジナルなのかわからなくなるくらい良く練られたセーラの設定によって、セーラのイベントストーリーに続きがあったならこんな感じなのかもという説得力が生み出されている圧巻の作品でした!

●セブストお正月 2023/つりばしわたる さん

 ララ、メイ、ロンを中心にアルフ一行のお正月を描いた連作4コマ漫画作品です。主にララの視点で描かれている所から、初のお正月イベントだった2018年の「新春の訪れ」との連続性が感じられます。セブンズストーリーは2022年の年末にサービスを終了してしまったので、2023年のお正月イベントは見る事ができなかったのが残念でしたが、二次創作の形でそれを見せてくれる作品です。
 アルフ、メイ、ララ、ロンはモバゲー版セブンズストーリーでは選択式の主人公でしたが、スマホ版ではアルフが主人公でメイ、ララ、ロンは騎士団の仲間という形に変更されました。導入部の4コマではそんなアルフと騎士団組のちょっとした距離が感じられる所が好きです。
 着付け担当のディサラは、2018年の正月イベントでもララの着付けを手伝っていましたね。正月仕様のモンスターが唐突に現れるのもいかにもセブンズストーリーらしいですね!
 個人的には正月限定のララのエピソードシナリオのラストでの「(…今年も、大好きな皆さんと元気に楽しく、冒険の旅が続けられますように…)」という祈願が今でも記憶に残っていて、作品のラストがその願いと繋がっているように感じられる所が印象深かったです。サービス終了のその先も一行の冒険は続いていくという余韻が残る、アンソロのラストにピッタリな作品でした!

おわりに

 感想をご覧いただければ理解していただけると思いますが、どの作品もゲームや登場キャラクターへの愛情にあふれた熱量の高いアンソロです。そんなアンソロの一部として自分の作品が掲載されているのが誇りです!
 サービスが終わっても、セブンズストーリーの物語はこうして多様に続いていくのだなと感じました。そしていつかまた、セブンズストーリーを彩ったキャラクターたちと再会出来る事を願っています! 






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