第70章

わたくし、老子がここまで言ってきたことは

至極単純

タオ

それだけ

欲望や情緒や理性や知能や善悪に頼らずに、

そのままの魂(たましぃ)のままに、

やるべきことをやり、やるべきでない欲望やらのことに惑わない

ただそれだけのことしか言ってない

とっても単純、明瞭

え?

明瞭じゃない?ならば、もう一度読んでみて

ほんとに単純明快なことしか言ってないよ

欲望と、理性と、善悪と、知性と、情緒と、

そういうのは全部

人間にセッティングされて、それによって人類の悲喜こもごもを楽しむための「罠」なんだから

そのセッティングに引っかからなければ、俺たちはもともと、

幸せな存在、3次元とか無関係な、快楽とか怠惰とか無関係な、

そういう情緒と欲望と、社会正義とか能力主義とか無関係な、

単なるエネルギー体にすぎないのにさ

のにさーーーーーーーー

これだけよん

だけど、それが難しいよね!

老子も思う!

だから、人間だもの

そんなことなんてあんまり考えようとしないで

毎日毎日を必死に生きている庶民

みんな、老子からしたら、ほんとにすごいと思うの!

老子からしたら、老子とかって、ある意味、

そういうことばっかり考えてる、ろくでなしブルース

ほんと老子は無能だと思うわ

だけど、これがタオなのよ

だからさ、なかなか一般人には、喋るだけ寒い空気が流れるだけよねー

知ってる、痛いほど

ここから老子は酔い始める・・

世間は毎日の些末に追われていてさ、

嬉しいこととか嫌なこととか

ちゃんと毎日こなしててさ、

ある意味、老子からしたらすごい!のよね

老子は、そこが気になって仕方ないの

不思議でうらやましいの

はぁ・・・

(急に酔いが回る)

しかーし!

俺老子の言うことは、間違ってない

民?はぁ?

愚民どもに分かる訳もない

愚民に分からないからこそ、俺は数奇なのだ、天才なのだ

愚民に俺のことが分かるはずもないではないか

俺は、あーそうだよ、無冠で貧乏だよ

だからなんだよ

お前らはそうやって毎日欲望にまみれて

仏教の言うところの輪廻から逃れられないだけだろ

俺は次に涅槃に入るからね!

じゃあねっ!!

(老子酔ってる・・ToT)