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鉄旅その④後半 -五能線とJR男鹿線-

3日目:朝7時過ぎ、青森駅近くのアウガ新鮮市場でせんべい汁を食べてから、8時9分発「リゾートしらかみ2号」で秋田に向け出発。いよいよ楽しみにしていた五能線の旅です。先ず右前方に岩木山を眺めながら奥羽本線を弘前まで走ります。一旦弘前駅から手前の川部駅まで後ろ向きに戻り、川部駅からまた向きを変えて五能線へと入っていきます。
そこからしばらくは、右も左もりんご畑。ちょうど収穫の時期で、赤や緑のりんご達がたわわに実っていました。五所川原駅から鯵ヶ沢駅までは、津軽三味線の生演奏がありました。その区間、稲刈り前の田園が続くのですが、電車の振動と三味線の抑揚が重なって、軽いトランス状態というのか瞑想状態というのか、妙な感覚に陥りました。(ただ眠くなっただけかもしれません。)

鯵ヶ沢からはいよいよ日本海沿岸の絶景区間へ!何もかも見逃すまいと、目を見開いて窓外の景色に集中(笑)。秋田県の内陸に入るまでの2時間、集中し続けました。幸運にも天気に恵まれ、次々と現れる岩場の景色は期待を裏切らないものでした。また乗る機会があれば、荒波が打ちつける冬の日本海も見てみたいものです。

千畳敷で出会ったネコさん
徐行運転の区間もあります
海景色満喫!

「リゾートしらかみ」は、秋田から青森に行く場合はお弁当を事前注文できるのですが、逆の場合は同様のサービスがなく(と思っており)、仕方なく青森駅の売店でパンとおにぎりを調達しました。しかし途中、深浦駅でお弁当を受け取れることを発見。調べたら「モバイルオーダーごのたび」から事前に注文できることが判明。事前リサーチが甘かった…。
そして、深浦駅では、秋田から来たリゾートしらかみ1号とすれ違います。青森県内をもっと見て回るのであれば、1号に乗り換えて五所川原から津軽鉄道に乗ってみるとか、弘前にお城を見に行くとか、ローカル線も活用すれば旅程のバリエーションが広がるなと思いました。予想外に、リゾートしらかみは途中下車途中乗車の乗降客が多い路線でした。私のように青森から秋田までガッツリ景色をみるぞ!な乗客はむしろ少数派だったかもしれません。

さて、秋田到着。5時間半の乗車でさすがに腰が痛い…。でも、初志貫徹。いざJR男鹿線へ。片道約1時間。ここもまた、大人の休日俱楽部と思しき人達でいっぱい。たまたま座った席が、先ほどまでリゾートしらかみで通路の反対側に座っていたご夫婦の隣でした。
男鹿線は、住宅越しに、やや遠目に海を見ながら、終点男鹿駅に近づくにつれて緑が増えていきます。青い森鉄道も大湊線も緑の中を走るのですが、この男鹿線はなぜか印象が違いました。何か「里山」の風情を感じるのでしょうか。森も田園もほんわかした柔らかい緑に包まれている、そんな感覚でした。ボックス席だともっとその空気感に浸れるのですが、残念ながら男鹿線は横並び一列席。帰りの列車内では、首を後ろに捻るか、学校帰りの中高生の隙間から前方を見るかして、途切れ途切れの緑に目を凝らすのでした。(というわけで写真がありません。)
男鹿駅の周辺はきれいに整備されており、道の駅の他、おしゃれなカフェやホットドッグ屋もあったりします。時間があれば、車かバスで半島巡りをするのも気持ちよさそうです。男鹿駅のみならず、また来たい、と思わせる雰囲気が男鹿半島にはありました。

TOMOSU CAFE 
昔懐かしいプリン
夕食に備えてホットドッグは我慢
また来てね。by なまはげ

秋田駅に戻ったのは16時37分。今日も乗車時間のべ7時間半。さすがに疲れました。秋田駅近くの居酒屋で比内地鶏ときりたんぽ鍋を食べた後、帰路につきました。
旅の話を知人にしたところ、「乗り鉄」というより「景色見る鉄」ですねと笑われました。確かに。

おひとり様用きりたんぽ鍋@とっぴんぱらりのぷ
比内地鶏の原始焼き

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