【2023/07/07版】リミテッドなんでも相談室 リミテchさんの回答+α

はじめに

 いろいろあって質問箱再開しました!
 MOM期版にきた質問をおわらせまするー。
 先行して雑談枠で軽くお答えしておりましたが、
 正式なものがこちらです!!

 LTR期からは質問を一般公開しますので、みなさんどうぞー!

 

ゴールキーパーさんからのドヤ7勝報告

わーい😃LTRシールド初挑戦でまさかの7-1完走! 1戦目だけグリクシス組んで負けたけど、青緑t赤にしてからは理不尽ムーブ繰り返しまくって過去一であっけなく7連勝・・・ 占術でアンブロするエルフの横に赤緑レア伝説ファクトタッチはえぐかった・・・占術を繰り返したとはいえ、全体的に引きはかなり強かったと思っています。
https://www.17lands.com/details/eccb655c8abc46668a8ef53a07fbd085

リミテchさんからのコメント
(●´ω`●)

ぼくからのコメント
青緑で、勝てるというのか・・・!!!! 勉強になります!


ナガノブさんからの質問 シールド・ピック後のデッキ構築に関して

いつも楽しそうにリミテッドをプレイしている姿を拝見させていただいております!

ごく初歩的な相談で恐縮なのですが、僕は毎回肉×15~17、除去×2~4、強化×2~3のミッドレンジを目指してしまいます。 まだアグロ寄りにするのはイメージしやすいのですが、ピック段階でコントロール又はランプの形はイメージできていないために仮にそれらの優秀なパーツを拾っていてもいまいち安定しません。 抽象的な相談でこちらから参考画像などは用意できませんが、新セットの指輪物語を題材にご教示頂ければ幸いです。


リミテchさんの回答
A 
良い質問ですね

このゲームは大きく分けて
アグロ・ミッドレンジ・コントロール
の3つに分類できます
(構築戦だとコンボなどもありますが)

それぞれ、戦い方に向けたマナカーブというのが存在します

アグロ:キルターンを6くらい目指して序盤からどんどん動くデッキ、ライフアドを攻める
ミッドレンジ:各種マナ域をバランスよく唱えて カードの質で勝つボードアドのデッキ
コントロール:守りを徹底して、アド差をつけて少量のフィニッシャーで勝つカードアドのデッキ

これが基本の目的となります

次にそのゲームプランが求めている『想定キルターン』を考えてみましょう
そのターンまでに 手札を使い切ることを目標としています

アグロは『6ターン目』には手札を空に
ミッドレンジは『9ターン目』あたりに手札を使い切るイメージ
コントロールは『13ターン目以降』相手が手札が尽きたあたりから差をつけていくイメージです


●アグロのマナカーブ
ですのでアグロは
1ターン目から1マナを出して
4ターン目には「2マナ+2マナ」のようなダブアクなどで
どんどん軽く動いていきます

それを実際に40枚デッキのマナコストで見ると次のようになります

[アグロ]   幅
1マナ:2枚   ±1
2マナ:8枚   +2
3マナ:6枚   ±2
4マナ:3枚   ±1
5マナ:1枚  ±1
自由:4枚くらい
土地:16枚

ぴったし同じ枚数する必要はなく
±1くらいしてもかまいません
また同じ”2マナ”だとしても『2ターン目に置くよう』と
『4ターン目にダブアクする用』は違います
マナコストだけの目安ではなく
中身についても考えていくと

1マナ:
1ターン目に置くカード2~4枚
バットリ等0~2枚

2マナ:
2ターン目に置きたい生物4
後半でも唱えて良い生物やバットリじゃ除去4

3マナ:
生物を4
残り2枚はスペルなど除去でもOK

このように『マナコスト』だけでも
後半唱えても良い
その例を元に指輪のデッキをみると次のような感じになります

生物枚数はアグロの場合「自分から相手にプレッシャーをかける」必要性があるため
生物13~18 その他スペル でOKです
『除去とバットリ』に関しては基本的に除去はバットリの上位互換なので
強い除去>強いバットリ>その他 という感じで
枚数は意識せず スペル枠は適当に強いインソなどを入れておけばOKです。


●ミッドレンジのマナカーブ

ミッドレンジでは土地17に適した
「最も綺麗な動き」をイメージします

2-3-4と動き
5ターン目はもう1回4マナ(5マナが出てないため)
6~5ターン目に5マナを出して
8ターン目にフィニッシャーの6マナを着地
このようなイメージで動けると強いです。
(6ターン目に6マナはでない前提で考えると良い)

マナコストは次のようになります

[ミッドレンジ]
2マナ:6枚±2
3マナ:6枚±2
4マナ:4枚±2
5マナ:2枚±1
6マナ:0~1枚
自由:5枚(後半のカード等)
土地:17枚

ほとんどの環境のほとんどのデッキでこのマナカーブを軸に組むと良いです
『6-6-4-2』で覚えましょう

一番多くのマナ域のカードを自然に使えるため
勝率の高いカードを詰め込むグットスタッフなどにも向いている
基本のマナカーブです

こちらも「2マナと3マナ」は
後半に使えるカードを2枚ほど混ぜると
ダブアクのターンで強く動けます

※画像を提示 黒赤ミッドレンジ

画像は土地サイクリングで実質土地17
宝物を出すカードがあるので
6マナが2枚(+Xマナや重たい5マナの除去)などがあってもいい感じです


●コントロールのマナカーブ

質問者のついにコントロールの話になりましたが
コントロールのマナカーブには2種類あります
『リソースコントロール型』と
『バリューにちゃ多色型』です

どちらもカードアドによる優位性
後半での勝負を目指していますが
そのためのマナカーブが異なります。

▽リソース型
これはマナカーブだけで見ると
ほぼほぼミッドレンジと変わりません

2マナ 4枚
3マナ 4枚
4マナ 4枚
5マナ 2枚
これら14枚くらいの屋台骨が
すべて「1:1交換」できるかどうかを基準に採用します
ここに「6枚のドロソ」と「3枚のフィニッシャー枠」
を採用できれば大体OK

さらに律義にマナコストを守らなくとも
全部2マナとかでも1:1交換取れる除去や相打ちを望める生物ならOKです

『14枚の1:1交換
6枚の1:2交換ができるドロソ
3枚のフィニッシャー』
これくらいを目安にすればリソース型は完成です

画像も見ると
左が1:1交換を狙えるもの
真ん中がドロソ 
右が「デッキ修復により また除去を永久に使いまわす」や
「バーンカード」が
フィニッシャーとして機能します

こういった話が長いフィニッシャーは長所として
『除去されにくい』というのがあります
ライブラリー修復することを止めるカードや
エンチャントを除去するカードがメインに入ってる可能性は
かなり低いため
『早さ』寄りも『確実性』がコントロール型で必要な条件となります

▽ランプ型
またの名をにちゃ多色と呼ばれる形です

この場合前提として
「マナリス」などの マナ加速や色を出す
マナソースが取れてる前提です

このアーキでは
『序盤のマナ加速』と『中盤以降デカブツを連打する』
の2フェイズに分かれています

1:1交換+ドローによる1:2交換を目指すコントロールと違い
『質』によるトレードをしかけていくアーキです
「マナクリまで使って 1枚のカード」を出してるので
むしろこちらは2枚使って1枚のカード出してるので
その時点でアド損なのですが

それが気にならないくらいのハイバリューカードをとにかく連打するアーキです

2マナ:適当な壁やマナサーチ
3マナ:適当な壁やマナ加速
2と3は色やマナの安定に費やします

その後は あまりマナコストを気にせず
『とにかく強いカード』を連打します

ボムレアは4マナでも コモンの6マナくらいの性能があったり
ボムレアの6マナは コモン4枚分くらいの仕事を平気で出来ます
こういった”バリューカード”を無限に連打するのが
にちゃ多色です

強いていうと「マナカーブが壊れてるくらいの見た目」になるのが特徴で
2-3でマナ加速をする都合
”4マナ”はあまり使用する意味が薄れます
4ターン目には5マナが出るからです

どれだけマナ加速が出来るかによって 5マナ以上を入れれるかは変わりますが
大体のイメージは次のマナカーブになります

2マナ:最低4枚~6枚 色フィルターor壁orバリュー
3マナ:6枚付近    マナ加速or壁orバリュー
4マナ:0~4枚    強いカード アドが取れるカードさけ採用 マナコストより質
5マナ以上:8枚    とにかく強いカード

5マナ以上が8枚も入るので一見すると初心者が作ったようなみためになりますが
それこそが”バリューデッキ”のコツです
重たいマナコストのカードは 質が高いです
折角マナ加速したのだから、連打しないと意味がありません
普通のデッキじゃまず使えない7マナ 8マナの効果は強いレアを
存分に使えるのがランプ型の利点となります

緑じゃなくとも ほとんどの環境で「マナリス」と呼ばれる
3マナで1マナ出すアーティファクトはあるので
緑が軸じゃなくとも、3~4色で作れます

特にカードパワーが低く アグロがしにくい『シールド戦』では
最も見るアーキタイプと言えるかもしれません


以上が
3つのマナカーブのイメージになります!

質問者のコントロール系は
なかなか初心者が分かりにく形や理念で組まれているため
おだんごさんのにちゃ多色配信を
今回の話を元に見てみると また何か見え方が違うかもしれません。

最後におまけとして
実際にどういう環境でどういうデッキが組まれていたか
思い出話を


●アグロ系

▽カルドハイム:赤白ー緑白アグロ
鷹とつるはしの大量の1マナを 2マナのオーラなどで強化して殴る
超アグロアーキタイプ
最高マナ域は大体4で 土地も15くらいで回す

▽兄弟戦争:赤白ー白青兵士アグロ
赤白は2~4マナをとにかく厚くとって
マルチのアンコを軸としたアグロアーキでした
蘇生による後半の粘り強さ
犬のルーティングで土地を捨てれる=土地が伸びないアーキ
というのもあって、4マナ以下でデッキを安定して
回しやすかったです
(基本はいずれ土地5 6と伸びてしまうのでフィニッシャーを入れるのだが今回の指輪のようにルーティングがあると『目標のマナ域』で固定できるためその必要性がなくなる)

▽イニ狩り:赤単祭り壊し
イニ狩りではマイナーな方のアーキでしたが
ティアー2で、組めた時はティアー1に迫る強さがありました
1マナ2マナの特定のコモンを
大量の4マナ以下のバットリで推し進めて
6ターンくらいでキルすることを求めるアーキです

このように、2環境に1個くらいは
バリバリのアグロアーキはあります


●ミッドレンジ系

▽すべての環境
ミッドレンジのマナカーブはすべての基本です
『土地17』にアジャストして
バランスよくカードを唱えていくので
全ての環境で見ることが出来ます

特に強かったのは
・ニューカペナ  白青(タッチ黒か緑)のミッドレンジ
・深紅の契り   黒赤吸血鬼
・テーロス還魂記 黒緑脱出

ここらへんは綺麗に毎ターン動いてるだけで
相手を倒せる 良いアーキタイプでした


●コントロール系 リソース型

▽ニューカペナ グリクシススペル
貴顕廊の スペルをとにかく連打して1:1交換をして
アドを広げていく形は
上級者の間では好まれていました
白青という最強アーキの陰で
組めたら楽しく使えるアーキです
グリクシスの『全体除去』のレアが拾えたら積極的にいきたいアーキでした

▽完全なる統一 青黒毒
リソース型というよりバーン型でしたが
ナヤ系の裏アーキとして
「打消し」「除去」「ドロー」を連打しつつ
毒を与えて 増殖を繰り返し
飛び道具だけで勝つ バーン型のコントロールが存在しました
大好きなアーキでした


●コントロール系 にちゃ多色型

▽カルドハイム 緑多色氷雪
犬の1ドローを軸にしつつ
とにかくバリュー高いカードを打ちまくる
赤白アグロの反対の軸で強いアーキでした

▽ストリクスヘイヴン クアンドリクスランプ
緑青+赤青の巨大スペル のティムールはティア-1でした
公式が久々に緑青を強くしてくれたセットであり
緑青の「マナランプして凄いこといっぱいする」
という理念をしっかり体現できた良いアーキでした

後はおだんごさんが思い出話なども
きっとしてくれるはずです


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