私について

自分自身について思うことがとても多いので、書きます。

私は生まれてこの方、勉強は「しないといけないこと」だと思っていた。お店で商品を買ったら、絶対に払わないといけない税金みたいな感覚。

そうなった原因は私の両親だった。私に私立の中学校に通って欲しかったために小学三年生から塾に通わせた。物心がつくかついていないかの微妙な時期に上手く刷り込まれた、というのが正直な感想。

でも誤解しないで頂きたいのが、私はそのことを恨んでいないということ。私が人生を豊かに生きられるようにと考えてくれていた二人のことを、昔も今も心から愛している。そして「医師になりたい」という大切な夢に一歩近づくことが出来たのは、両親が教育熱心だったおかげなのだから。

ただ、

「勉強は義務だ」という凝り固まった思想がなければ私の学生時代がもっと人間としての魅力を培う時間になったのではないか。

もっとわたしが「本当にやりたいこと」に取り組めたんじゃないか。

「勉強」というカタイ枠組みにとらわれるんじゃなくて、「学び」として向き合えたんじゃないか。

そんな考えが頭を何度もよぎっていた。

こんなカタイ人間になってしまったのは、私の心の弱さのせい。

ようやく念願の医学部に合格することが出来て、一旦立ち止まって考えてみることにした。
勉強とは、学びとは、生きるとは、、、。
色々考えて、私は改めて世界が狭いなととっても反省した。私の周りには、いや、世界には私が知らない素敵な世界がある。

学んでも学びきれないことがある。

本だって一生読書しても読み切れないくらいたくさんある。

語り合いたい大切なひとたちが大勢いる。


そうか。

私は狭い世界で生きてたんじゃなくて、私の周りに存在する素敵な人々、景色、本、映画、音楽、、、それらに目を向けていなかっただけだったんだ。

自分から殻に閉じこもっていたのか。

学生時代、「勉強しなきゃ」と思えば思うほど憂鬱になってひたすらテレビに逃げてた時間を、古典文学を読む時間にすれば良かった。

強迫観念に駆られて心から楽しむことが出来なかった授業時間を、もっと肩の力を抜いて楽しめば良かった。

苦手だった数学や理科の問題集を嫌々やるんじゃなくて、理数系の雑誌とかで視点を変えて学んでみれば良かった。

あの頃に出会えた同級生、先輩、後輩、先生方ともっと語り合えば良かったんだ。

殻に閉じこもると、簡単なはずの解決策も思いつけなくなる。
それはとっても寂しいことだ。その解決策を実行するだけで、人生は結構豊かになれるのに。

そう気づけた。気づくのに、とっても長い時間がかかったけど
もう後悔したくない。

私の人生を、私の思うままに、生きていきたい。

私の周りの素敵な世界を見つめながら。