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トレードに活かす!楽天RSS & ExcelVBA

始めまして。株デイトレーダーのtreckといいます。
トレード歴12年、
VBA歴20年、
楽天RSS歴10年です。

画像のようなトレード環境でデイトレードを行っています。
チャートやランキング表示、板はあくまでサブで、メインは画面中央にあるExcelのシートやユーザーフォームです。ここでリアルタイム株価を表示させ、値動きを監視しています。

今回は楽天RSSや、VBAを使うことでどのようなことができるのか?
また、私が日々やっていることを記事にしていきたいと思います。

トレード環境

⓪初めに

まず私のトレードの流れですが、
① 毎日楽天RSSで監視銘柄の【分足四本値】と出来高をダウンロードします。
② 監視銘柄数はおおむね50~100銘柄位です。
③ 現在蓄積している四本値は300万行です。列数は12列なのででセル個数で3600万個になります。Excelでは約104万行までしか扱えないので、CSVファイルで管理しています。

④ その【分足四本値】を、ExcelVBAの配列に格納し高速解析しています。
⑤ その解析をもとに手法を開発します。
⑥ ザラバでは、画像にあるようなザラ場監視シートを作り、手法に即したシグナルを出しています。

⑦ 発注はVBAでマウスを自動で動かしています。指値、株数なので発注ミスはありません。
⑧ クリックから発注までは約2秒です。
⑨ ザラバ終了とともに、本日のトレード記録を別ファイルに転記します。

⑩ 本日の監視した銘柄のチャート画像は、VBAでループしながら自動保存しています。
⑪ 全記録を取り終えた後に、本日のトレードの反省をしています。
⑫ 16時くらいにトレード関連の作業は終了です。

①楽天RSSとは

楽天マーケットスピードⅡを立ち上げた状態で使える楽天証券のサービスです。エクセルにアドインを登録することで使えるようになります。
例えば、セルA1に銘柄コードを入力し、セルB1、C1、D1に

=RssMarket(B1,"銘柄名称")
=RssMarket(B1,"現在値")
=RssMarket(B1,"前日比率")

と入れると、それぞれの値がリアルタイムに表示されます。
表示できる項目は148項目におよびます。

また、四本値の過去データを任意の分足でダウンロードできたり、自動発注ができたりと、様々な機能があります。

しかも利用料が無料です。
私は10年ほど前から自分のトレードシステムを楽天RSSで構築し、運用していますが、今はほぼ完成形に近づいた感があります。

②Excel VBAとは

Microsoft officeのプログラミング言語です。
Excelでできる分析や計算処理など、一言で言うとなんでもできます。
またVBAにない機能もwinAPIを使うことで、出来ることの範囲が広がります。

私が一番便利だと思うAPIは
Public Declare PtrSafe Function SetCursorPos Lib "User32" (ByVal X As Long, ByVal Y As Long) As Long
とうAPIで、これでマウスを画面の任意の座標に移動させクリックさせることができます。

これにより、発注処理を自動化したり、チャートに銘柄コードを入れて表示させたり、様々な処理が、打ち間違えなく、正確にできます。

とにかく、アイデアさえあればなんでも自動化できるので、VBAを覚えればトレードに役立つことは間違えありません。

私はプログラマーではありませんが、VBAはトレードに役立つことを主体に勉強してきました。このやり方が一番上達が早いと思います。

③ザラバ監視システム

私は、トレード銘柄の事前予習はしません。その日のランキング銘柄をExcelに一定時間ごとに自動貼付けし、その銘柄の中から値動きを解析し、シグナルを出しています。

ちなみに楽天マーケットスピードⅡは、ランキング銘柄をクリップボードにコピーできる機能があります。この機能を利用しています。

そして、約定後は一切チャートを見ずに、OCO注文しています。
チャートを見ると人間の本能がでるのでルール破りをしてしまいます。

デイトレでは本能がでて、「また、やっちまった!!」になりがちなので、その回避策として、手法とルールと、それを確実に執行するツール作りが重要だと思っています。


④トレード記録

トレード記録の重要性は多くの方が言われていますが、これを継続することは困難です。

なぜなら、大負けした日とか気分が落ち込んでいるときはスルーしがちでそれを機に中断することが多いからです。
そうならないためには、楽天RSSとVBAで短時間で記録していくことが重要です。

よく、エクセルシートに日付け、時間、銘柄コード、銘柄名、IN価格、OUT価格、IN根拠、OUT根拠、その時の感情などを記録するようにと言われますが、まず、手入力だと継続不可能です。

時間がかかりすぎます。

私は、トレード中に、IN価格、OUT価格のみ手入力しますが、あとはすべて楽天RSSとVBAで自動入力しています。

トレード記録には、折れ線グラフで資産曲線が表示されるようにしています。これでどこで躓いているのかがよくわかります。

また、トレード記録とチャート画像を管理コードで関連付けているので、後でトレード記録を見返すときにチャート画像も同時表示されています。



トレード記録を見返すといろいろなことがわかりますが、以下が本能が邪魔をして失敗するケースです。


① 仕掛け躊躇
② 指値変更
③ チキン利食い
④ 狼狽損切り
⑤ 仕掛け金額変更

こういった失敗を重ねてきて、現在はこの5悪が介在しないシステムを構築しています。

⑥分足四本値の取得

楽天RSSでは、日足や分足のダウンロードができます。
ちなみに私は自分がトレード対象にした50~100銘柄程度をExcelシートに毎日ダウンロードしています。

ダウンロードした【分足四本値】を【分足四本値.csv】というテキストファイルにエクスポートして保存しています。

CSVファイルとはカンマ、セパレーテッド、バリューの頭文字でカンマで区切られたテキストファイルという意味です。

この分足はダウンロードしただけでは何の役に立ちません。
この分足は、手法を開発したり、開発した手法がその後も機能しているかどうか確認するために使います。
解析には300万行を一旦VBAで配列に格納し解析していきます。

⑦トレード手法開発

毎日蓄積している四本値を解析するためのVBAコードをプログラミングする工程になります。

毎日蓄積している【分足四本値】をVBAで配列に読み込み、ループで1行目から300万行まで巡回して解析していくわけですが、これはかなり難易度が高く、簡単には説明できないので割愛します。

ただ、私が使っている手法は、すべてこのようにして自己開発した手法です。

余談になりますが、デイトレは損切りが大切だ、とか、エントリー根拠が崩れた時は躊躇なく損切りせよ!とか言われますが、実際は手法やエントリー位置や扱っている銘柄特性でかなり違います。

だから、この手法では損切り不要とか、この手法ではタイトに損切りが重要とか違ってくるわけです。

それを一律に
損切り命
みたいにやってしまうと、たぶん損切り貧乏になると思います。

こういったときに、納得いくくまで解析し検証しておけば、自信をもって損切りや利確ができます。

以前はチャート画像を使って、一件一件エクセルシートにプロットして勝率や期待値を出していましたが、今は、配列で解析しているので、1000倍位スピードアップしたと思います。

日足の検証ソフトはありますし、1銘柄の分足検証ソフトもありますが、多数銘柄の分足検証ソフトはないので、優位性があると思います。

私は、この検証にかなりの時間を費やしています。

⑧自動売買法

楽天RSSには自動発注機能が備わっているので自動売買システムを構築できます。
自動売買のVBA関数は
res = RssMarginOpenOrder_v(以下引数10数項目を記入)
です。
これをVBAのontimeやwinAPIのsettimerを使って一定間隔ごとに、登録銘柄をfor~loopで巡回させ、ヒットした銘柄を発注していきます。
詳しく書くと長文になるのでこの辺にしておきます。

⑨トレードに役立つフリーソフト

最後に私が使っていて役に立っているフリーソフトを紹介します。
① UWSC(Windows自動化マクロソフト)
  ウインドウの位置設定などに使っています。

② Winshot(キャプチャソフト)
  チャート画像を連続でキャプチャしていくために使っています。

③ free alarm clock(アラームソフト)
  ミスが起きないように特定の時間にアラームで注意項目を音声で流しています。

⑩ まとめ

楽天RSSは10年ほど使ってきて、今では楽天RSSなしでは私のトレードは考えられません。私以上に使いこなしてある方もいると思いますが、なかなかそのようなサイトを見つけることができないので、楽天RSS、VBA、トレードの全体像を書いてみました。

抽象的でわかりにくかったと思いますが、少しでもお役にたてば幸いです。


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