見出し画像

敬意

2024年のインカレが終わりました。
大学生はこの大会を最大の目標としており、同時に4年生はこの大会をもって引退となります。

明治大学体育会端艇部の結果は、
▶女子ダブル 決勝2位
▶男子エイト 決勝4位
▶女子ペア 決勝4位
▶男子クォドルプル 決勝4位
▶女子付きフォア 決勝5位
▶女子クォドルプル 決勝5位
▶男子付きフォア B決勝1位 総合7位
▶男子シングル B決勝3位 総合9位
▶男子ダブル B決勝3位 総合9位
▶女子シングル C決勝5位 総合15位
▶︎男子フォア 敗者復活戦3位
といった内容でした。

みんなとてもよく頑張っていた!
皆の頑張りには素直に敬意を表したいと思います。

準優勝した女子ダブルスカル

ただ、近年の結果から考えると満足している学生はまずいませんでした。
「悔しい」「すみません」という言葉が多かったと感じました。

それは私も同じで、悔しいし皆に申し訳ないという思いでいっぱいでした。
それでもまたすぐに新体制が始まり、新しいシーズンに向けて動き出すことになります。
感傷に浸っている暇はないなと思っているところです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今回のインカレに向けてはエイトを中心に担当しました。
本来は立場的にクルー担当をすべきではないと思っているのですが、チーム事情もありそのような形にしました。

選考の組み立てから、U23世界選手権帰りの上戸をインカレに向けてどのように扱うかなど、色々と考えるところが多かったです。

とはいえ、男子は全体的にそうなのですが艇のセッティングからシート順までほとんど学生が決めています。
エイトも基本的には「どうしたいのか」ということから肉付けするようなイメージでクルーと関わってきました。
求められなければほぼ言うことはない、でも求められれば1を2か3くらいでは返せるようにしています。

”人材は豊富だしエイトも組み慣れているから順風満帆でしょ?”
恐らく関係者の多くがそう思うかもしれませんが、そう上手くはいかないときもあるものです。

というか、上手くいきませんでした。

学生も悩んでシート順を色々と試したり、
メンバーを変えることもしていました。

それでもイマイチ手ごたえを掴めないままインカレが始まりました。
その通りに予選は上手くいかず、敗者復活でもシート順を変えながらも手ごたえはなく・・・

でも最後まで悩み、求め続けました。

敗者復活後に(珍しく)シート順のことやセッティングのお願いもしました。
ストロークペアがキーであることも確認をしました。

そこからストロークペアがイメージをすり合わせ、準決勝・決勝のスタイルを作ってくれました。
細かな指示なんていらず、自分たちで考え、表現してくれました。
その変化が艇速を生みだし、クルーに希望を持たせてくれたことをありがたく思っています。

決勝の結果は4位でした。

最後まで試行錯誤して悩み続けた結果の4位を称えたい、と思うけど、やっぱり悔しい気持ちが勝っていました。
そう思えるほど、確実な手ごたえを掴んでいたところでした。
メダルの有無も関係なく、やっぱりこのエイトで優勝したかった、そう強く思ったレースでした。

よく晴れた日が多かった

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

関係者やOBからも、敗者復活後に「今年の明治のエイトはどうしちゃったの」と言われることが多かったです。
それだけの期待値で見てもらえていること、ありがたく思わなくてはいけませんね。

一方でその部の関係者ではないならなおさら、その人(たち)の頑張りや苦悩に目を向けてほしいとも思っています。
それが経験者か未経験者か、国立か私立かも関係なく、等しくそのスタートラインに立つ人たちにはそれぞれのストーリーがあって、そこを否定したり泥を塗るような行為はするべきではない。

私自身は、全日本大学ローイング連盟の事務局をこれまで2年間やらせていただいたことから色々な大学の関係者と繋がり、視野が少し広くなったと感じています。
とてもありがたいことです。

自分たちのことだけを考えていたらどんどん視野が狭くなり、「とにかく自分たちがよければいい」という考えに陥りがちです。
「勝ったらうれしい」はもちろん大事なことですが、そこにはどんな相手であれそこまで色々な経緯で頑張ってきた人たちがいる。
勝った負けた関係なく、素直に相手にリスペクトができる振舞い・言動を常に心がけていきたいと思っていますし、それはうちの学生にもしっかりと伝えていきたいところです。
そしてその先にローイングを通したコミュニティの形成があり、私がいま色々な大学の関係者と繋がっていいお付き合いをさせていただいているように、学生たちには、同じ時代に同じ競技に打ち込んだ仲間たちとこの先もいい付き合いをしていってほしいと思っています。

そんなことを、インカレ後の数日ぼーっとしながら思っていました(笑)

総じて、インカレを戦った全てのクルーに敬意を表したい。

明治は今年のインカレの経験を来年に繋げられるよう、私はまず運営面をしっかり見直したうえで新体制を迎えたいと思います。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

インカレが終わってすぐですが、大学と長崎県の協定に基づいた連携事業「学生派遣プログラム」で一部の学生が長崎県の諫早市に行っています。

この地域連携事業はこれまで公募でしたが、県側からスポーツを通した地域活性化、その中でもローイングのことを取り上げてほしいとのことで、大学が端艇部に声をかけてくださいました。

↑昨年度の様子です

これはとてもありがたい機会でありながら、いまいち何をやるかすらピンときてない学生もいるのですが(笑)
地域の中でローイングはどのように受け入れられているのか?
またはもっと受け入れてもらえるようにするためにはどうすればよいのか?
もう少し広く捉えるとスポーツが地域に与える影響やその必要性とは・・・それは同じく戸田に戻ってきても言えることであり、「ただ競技を頑張っていればいいわけではない」し、逆に「もっと価値を高められる可能性がある」ということを考えるヒントになってもらえるといいなと思っています。

早速現地の様子が送られてきました

私は明日から行き、2日間だけ合流します。
諫早には先月インターハイで行ったばかりですが、また違った視点で色々と勉強してきます。
学生たちも初めての地を楽しみつつも考え、視野が広がってくれることを期待しています。

少し充電して、思考をクリアにしてまた前に進んでいきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?