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悲しみ洋食。

ある街のある洋食屋さん。その街に行くときの楽しみのひとつ。

涼しくなって天気も良かったから街に出て、その洋食屋さんに行ってみた。

前に頼んだのと同じカニクリームコロッケとハンバーグを注文する。出てきた時点で全くの別物。

トンカツ頼んだっけ?って一瞬思ったカニクリームコロッケ。
いびつな形のハンバーグ。
盛り付けもうつくしくない。

頭の中が軽くパニック。

期待していたのは俵形のカニクリームコロッケ。
食欲をそそるハンバーグ。
皿の中で絵を描くようなうつくしい盛り付け。

何が起こったんだろう。

味は?
食べるとさらにパニック。

カニクリームコロッケはスキムミルクの味が前面に出てカニの味がしない。
ホワイトソースは練り足りない気がする。
揚げ方が悪いのか衣も変だよ。
ハンバーグに生姜入れすぎ。
肉質変わった?

記憶にある味とは別物。

値段からするとこんなもんって味。

カニクリームコロッケはわたし史上2番目においしいカニクリームコロッケだったんだ。

1番のカニクリームコロッケはもう二度と味わうことができない。2番目はいつでも食べに行けるって思っていた。

あのカニクリームコロッケとハンバーグがあるからあの街に行こうって思う味だった。

何があったのかわからないけど、わたしにとって悲しい味になってしまった。

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