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大型大会で勝つためのあれこれ(2023年度ver.)

皆さんこんにちは、Hitoです。
個人的に2023年度の大型公式大会が全て終了した為、日本代表になれなかった反省も兼ねて私が実際に行った大型大会(エリア予選、決勝大会、日本一決定戦)に向けた調整内容などを記録として残そうと思います。
労力に見合わず全文無料にしていますので、何卒X(旧Twitter)のフォローをよろしくお願いします!!


【自己紹介】


まず、私のことを知らない人のために簡単な自己紹介から始めたいと思います。
以下はワンピースカードの実績です。
【主な公式大会戦績】
・フラッグシップバトル優勝×4
・8パックバトル優勝×2
・公式3on3姫路 6-1(37位)
・cs2023  1次予選エリア愛知 7-2(35位)
・cs2023  2次予選エリア宮城 8-2(ベスト16)
・cs2023  2次予選決勝大会 5-2(ベスト16)
・cs2023  日本一決定戦 3-2(9位)

ワンピースカード以外でカードゲームの大会に出場したことは無く、普段は週5〜6日働いている社畜です。
(これを見た女の子たちはリプでたくさん褒めてください。死ぬほど喜びます。)
自己紹介はここまでにして、早速大型大会でのデッキ選択について入っていきたいと思います。

【エリア予選に臨むにあたって】

まず本題に入る前に、皆さんはエリアをどのように選択していますか?
一番近いエリア、仕事や学校の休みと合う日のエリア、参加人数が少ないエリア(福岡、広島)など選び方は人それぞれだと思います。
その中で、私は今回のエリア予選で宮城を選択しました。

宮城を選択した理由は主に3点あります。
①環境初期のため、対戦相手のカードプールへの理解度が低い。
②環境初期のため、対戦相手の新デッキへの対応力が低い。
③環境初期のため、全体のリーダー分布が偏らず複数タイプのリーダーが環境に存在する。

エリア大会は予選8~9回戦の内、ほとんどの場合2敗することが許されません。(オポの都合で2敗ラインが予選通過できる場合もありますが、私は1次のエリア愛知で7-0から2敗してオポ落ちしている為、オポを一切信用していません。)
この2敗することが許されない状況で個人的に一番避けたいのがミラーマッチです。
私自信ワンピースカードは多少の”運”には左右されるものの基本的に”実力ゲー”寄りだと認識しています。しかし、ミラーマッチに関しては”運”要素が他対面と比較しても大きく、実力のあるプレイヤーでもミラーマッチの勝率は落ちると考えています。
わかりやすく例を挙げると、サカズキのミラーマッチを10戦やると明らかなプレイヤー間のレベル差がない限り10連勝できることはほぼありません。これは小型サーチキャラや犬神紅蓮、8モリアなどキーカードを引く枚数によってデッキの単純な出力が変わり、実力で埋めきれない差ができてしまうからです。
またTier1リーダーは環境が進めば進むほどミラーマッチの研究が進むため実力差を出しにくくなり、大きな課題となっていきます。

しかし、環境初期であればリーダー分布が偏らないためミラーマッチの回数を減らすことができる+研究も進んでいないため練度勝負に持ち込める(練習時間・練習の質で差をつけれる)と考え、"運"要素が比較的少ない宮城を選択しました。

では本題に入りたいと思います。

【エリアに向けた調整内容】

以下の①~⑤にわけて記載します。
①新弾のカードプールを全て正確に把握する。
②パワーカードを見つけ出す。
③新規リーダーを全て自分で回して特徴を把握する。
④パワーカードを入れたデッキを各対面で試す。
⑤各地の非公認大会の結果などを参考に環境を読む。


①・・・新弾直後の大会に出場するにあたっては必修事項です。
新弾直後のエリアは初見殺しをしやすいメリットがある一方で、同じことが相手にも言えます。初見殺しをされないために、カードプールは必ず把握する必要があります。(エリア宮城でもリジェクトの効果を数名に確認されましたが、確認された時点でその試合はほぼ勝っていると言っても過言ではありませんでした。)


②・・・リーダー選択・デッキ構築において最も大切なことです。
私自身エリア宮城前に全カードプールを確認したところリジェクトというカードにパワーを感じ、このカードを活かせるリーダー・構築を考えるところから始めました。

今でも大好きなカード(^O^)/


③・・・これが疎かになっているプレイヤーを多く見ます。
相手に初見殺しをされないように新リーダーの長所や短所などの特徴を把握し、大会に実践的に持ち込めるリーダーかどうか把握することはとても大切なことです。
”握らない”と”握れない”には大きな違いがあります。甘えないようにしましょう。


④・・・ここまでの応用編です。
スタートは前弾環境のTier1リーダーと対戦するのがいいと思います。
そもそも前環境のTier1リーダーを超えていけない場合、そのデッキはスタートラインに立てていない可能性が高いです。
また各対面で試していくことで、各カードの採用枚数やプランニングを確立していきます。これを納得いくまで繰り返していいデッキが完成していきます。


⑤・・・新弾初期のエリア大会では各地の非公認大会の結果が鍵を握ります。
今回私が出場したエリア宮城を例にお話をします。
エリア宮城は新弾(6弾)発売からちょうど1週間後に行われました。
以下は新弾発売からエリア宮城までに行われた非公認大会をまとめた表です。

関東・関西の新弾発売後3日以内の非公認大会分布
集計:あーる。氏(@Game_R_zz)
関東・関西の新弾発売後7日以内の非公認大会分布
集計:あーる。氏(@Game_R_zz)

表を見ての通り、新弾発売直後と1週間後ではほとんど分布に変化は見られません。どちらの表もサカズキ、モリア、カタクリ、ヤマト、レイジュの5リーダーで全体の72%を占めているため、自分の使用するリーダーがこの5リーダーに対して強く出れるかどうかが大きく勝敗を左右します。
この5リーダーの中でシェアTOPのサカズキは使用率が高い一方で、カタクリやヤマトといった不利対面(サカズキのデッキタイプ上、環境が固まるまでは構築が固まりにくいデメリットがある)が多く存在しており、安定して勝率を出しにくいと考えられます。レイジュ、ヤマトに関してもモリアやカタクリに苦戦を強いられると予想でき、カタクリとモリアが勝ち山に見えてきます。(エリア宮城段階ではモリアに5サボを3~4枚採用しているプレイヤーが少なかったことでゲダツ入りのカタクリには追い風だった。)
このようにリーダー・デッキ選択に誤りがないか非公認大会の結果に基づいて確認していました。
参考までに私がエリア宮城で当たった対面と戦績を記載しておきます。

使用:カタクリ
予選
1戦目 紫ルフィ ○
2戦目 ヤマト ○
3戦目 レイジュ ○
4戦目 レイジュ ○
5戦目 レイジュ ○
6戦目 ヤマト ○
7戦目 白ひげ ×
8戦目 サカズキ ○
9戦目 カタクリ ○
トナメ
1戦目 ヤマト ×

概ね予想通りの対面を引けており、ライフ4リーダーに対してリジェクトで強制リーサルを発生させたゲームが5試合ありました。
このような結果からも準備の重要性が理解できると思います。

【決勝大会に向けた調整内容】

エリア宮城(12/2)が終了してから決勝大会(1/21)まで50日ほど練習できる期間がありましたが、この間に追加されたカードは3兄弟アルティメットデッキのみでした。
そこから決勝大会に向けた調整として、以下の①〜③を重点的に実施しています。
①3兄弟アルティメットデッキに収録される3リーダーは環境に割って入るほどのパワーがあるか。
②3兄弟アルティメットデッキに収録されているカードの中で、既存リーダーに強化を与えるカードはあるか。
③早めのリーダー選択・構築の微調整など


①・・・3兄弟アルティメットデッキに収録されている3リーダーについての感想をまとめました。

イケメンお兄ちゃん

・イワンコフから展開する革命軍型と5ルフィ5エースを軸にしたアグロ型の主に2種類に分かれる。
・革命軍型は展開力が環境TOPであるサカズキの除去スピードにに追いついていない。
・アグロ型は対サカズキに対して初見殺しも含め有力ではあるが、あくまで初見殺しな面や相手の面に触れない+リソース不足に陥るなどTier2以下と判断。

今すぐ黒黄に転生してくれ

・ハンドの子どもと山上5ルックの組み合わせが噛み合えば出力は高い。パチンコ要素が高い。
・青と黄という色のため、黄5サボと黄5ルフィを入れたいがあまり強く使えない。5エースのみを採用した型もありかと検討するも、それではパワーが足りないと判断。
・4プリンを無理なく採用できるのは強み。

黒と黄で初めてのまともなリーダー


・現環境最強の8モリアを採用できる黒というだけでアドバンテージ。・上記2リーダーと比較して黒5サボを採用できるのも大きい。・対面相手の黒黄ルフィへの理解度が低いとどのデッキにも強く出れる。・トラッシュ利用できるため、5エースや5サボを毎ターン投げる再現性が高い。・環境TOPのサカズキに不利。(サカズキ側の理解度が低いと5分)

以上のことから、3リーダーの中で環境に割って入る可能性があるのは黒黄ルフィのみと判断しました。


②・・・3兄弟アルティメットデッキの中で既存リーダーに強化を与えそうなカードは一目見ただけで明確でした。

男の夢。5コス7000速攻。

環境TOPのサカズキに対して有効な速攻キャラで、何よりも偉いのは黄緑ヤマトやエネルに採用するとモリアやカタクリ対面で強く出れるところ。このカードのおかげで緑黄ヤマト、エネルの立ち位置はかなり良くなりました。(自分のライフ2以下という縛りのおかげでカタクリ強化に繋がっていないのも良調整。)


③・・・エリア宮城では初見殺しも含めて勝ちに行ったのでTierトップではないカタクリを持ち込んたが、今回は6段環境中盤〜終盤(世間的には6.5弾?環境)のため初見殺しは通用しにくいと判断し、単純にデッキパワーの高いデッキを握ることがベストだと考えました。(私自身、フランペ実装まではサカズキ対カタクリはサカズキ有利の認識)
またTier TOPを握る際に一番ネックとなるミラーに関しても、決勝大会(予選5試合)では多くても2〜3戦であることが想定できるます。

以上の①〜③を踏まえて、明確な不利対面がなくデッキパワーの高いサカズキを決勝大会に持ち込むことが有力になりました。

以下に決勝大会の戦績を記載しておきます。

使用:サカズキ
予選
1回戦 カタクリ ◯
2回戦 モリア ◯
3回戦 サカズキ ◯
4回戦 レイジュ ×
5回戦 白ひげ ◯
トナメ
1回戦 レイジュ ◯
2回戦 ヤマト ×

結果的にミラーマッチは1戦のみで、負けた試合はレイジュとヤマトの2試合に抑えることができました。サカズキ握って3週間にしては上出来だったと思います。(褒めてください)

【日本一決定戦に向けた調整内容】

決勝大会(1/21)が終了し、日本一決定戦(2/10)に向けて練習する前に真っ先に考えたことはサカズキ以外のデッキを握る可能性です。
日本一決定戦は前期で勝ち上がった16人と後期で勝ち上がった16人の計32人で行われます。前期で勝ち上がった16人は決勝大会から期間が空いているため使用リーダーを予想しにくいが、後期で勝ち上がった16人は調整期間が3週間ほどしかないため、ほとんどの人が決勝大会と同じリーダーを握ってくることが予想できました。
また後期の決勝大会で16人中10人がサカズキを使用していた為、ミラーマッチを避けるためにも別のアプローチを検討しました。
以下の①〜③が私が日本一決定戦に向けて行った調整内容です。
①新規追加されたEB(エクストラブースター)のカードを覚え、有力なカードを探し出す。
②EB追加でどのように環境が動くか予想する。(自分で複数デッキを触り、有利不利の認識を改める)
③持ち込むリーダー・デッキ選択

①・・・EB収録カードで特に3枚のカードにパワーを感じました。その中でも一番のぶっ壊れカードについては皆さん同じ意見だと思います。

なぜ神はこいつに2000値を与えた?

決勝大会の段階でサカズキはカタクリ対面有利だと認識していると記載しました。これはサカズキ側がライフを全て受け(ライフ0枚)、カタクリ側のライフを1以下にせず2以上でキープしてしまえば4ボルサや4レベッカがしっかりブロッカーとして役割を果たし、カタクリ側に雷霆(日和でも可)+2億Vアマルを要求できるからです。カタクリはガードレスの多いデッキのため、雷霆+アマルをハンドに抱えながらプレイすることが厳しく、また日和はサーチ対象から外れる+役割が薄いことから採用されることは少ないのもサカズキ有利と考える要因でした。
しかし、フランペの登場によってライフを自傷して無理やりアマル圏内に入れることができるようになり、サカズキの勝ちパターンの1つが潰される形となりました。(しかもこれがマム海賊団サーチ対象+2000値と破格のスペック)
またフランペは黒黄ルフィとも相性が良く、相手がこちらのライフを1で止めるプランをとってきても強制的にライフ0にしてリーダー効果を発動させるなど黒黄ルフィのプレイの幅を広げるカードでもありました。


そしてEBの中で2番目に気になったカードがこちらです。

ヒートもいるのにキッド&キラー&ヒートじゃない

5エース同様条件はあれど、4コス7000の速攻になれる破格のスペックを持っています。
このカードは赤紫ローのリーダー効果で登場させられる4コストであり、赤紫ローに足りなかったライフ詰め性能が一気に解消されることとなりました。


そして最後、3枚目に気になったカードがこちらです。

咲かせてみせようオカマ道

紫のドン加速要因として使用されてきた4バジルホーキンスや4アインと比較しても、カウンター1000を持っている+終盤に高打点となることから放置できない面であるという点で役割を複数持ったカードといえます。


②・・・①で話した内容からフランペが採用されるカタクリと黒黄ルフィや、キッド&キラーとボンクレーが採用される赤紫ローが環境で数を増やすことが予想できます。

世間にはロー教会というものがあるとか無いとか。

自分でもカタクリを始め、黒黄ルフィ、赤紫ロー、緑ウタ、緑黄ヤマトの主に5リーダーをメインで調整しました。
※新規リーダー3種に関してはサカズキに勝てないことが明確なため、触れていません。ご了承ください。
上記5リーダーについての所感を以下に記載します。


【カタクリ】
・マナカーブに沿った動きができればサカズキに対して強いが、マム海賊団サーチが1種(ペロスは除く)しかないため動きに再現性が低い。個人的にサカズキ対面は微有利もしくは五分。
・緑ウタ、黄緑ヤマト対面の8キッドが重い。
・黒黄ルフィが絶望対面。相手の5サボ欠損以外ほぼ勝ち目なし
・アマル、リジェクトの欠損負けが多いためシュラ採用も検討。

【黒黄ルフィ】
・サカズキ対面が明確に不利。相手の大型欠損もしくは中盤のガード値不足お祈り。
・サカズキに4クザンが流行り出したことでサカズキ対面さらに絶望へ。
・ライフ1残し+リーダー9000のループ(5ルフィ込み)に入ることができれば緑ウタの8キッドも超えられるのは吉。

【赤紫ロー】
・キッド&キラーのおかげでサカズキに対して抗えるようになった
・ボンクレーが8モリアに対して有効
・サカズキ側の3ブルック採用が辛め。(レベッカ+ブルックにアタックを吸収されるため8モリア安着に繋がってしまう。)
・サーチのない縦引きデッキのため山上に魂を燃やさないといけない。(レイジュ以外でリソースを回復できない)
・カタクリ対面に無類の強さを発揮できる点は高評価。

【緑ウタ】
・2000値サンジの追加は大きな強化。単純にデッキのノイズが減ったことで安定して手札のガード値を揃えやすくなった。8キッドを突破されづらくなった。
・日本一決定戦に持ち込む一番の有力候補だったが、サカズキ側が1〜2枚目の盾の価値をしっかり把握すれば私は最強でのリーサルを決めにくく、かなりサカズキ側有利の認識。環境に4クザンが増えたことも緑ウタにとっては向かい風。
・関東、関西の非公認大会でも数は多くなかったため、初見殺しを狙いやすいメリットあり。

【緑黄ヤマト】
・対サカズキにおいてはNo.1。フルムーブは理不尽。
・明確な不利対面が環境でエネル以外存在しない。
・型が多く、相手の意表をつきやすい。
・かなり練度が必要なデッキでプレイヤーの腕に左右されやすい

このように各リーダーを調整した結果、サカズキとヤマトの2リーダーが有力に見えました。

③・・・ここまでのことを踏まえて環境読みをした時に、赤紫ローと黒黄ルフィの増加と比例してカタクリの数が大幅に減少すると予想しました。(各地の非公認でもカタクリの勝利報告が少なかった)
また後期の決勝大会で上がった16人中ヤマトを握っていたプレイヤーが1人しかいなかったこともあり、ミラーに寄せたサカズキを持ち込むことが有力であると考え、サカズキに決めました。(1週間前に決定)

以下に日本一決定戦の戦績と分布を記載しておきます。

予選
1回戦 カタクリ ◯
2回戦 カタクリ ◯
3回戦 ヤマト ×
4回戦 サカズキ ×
5回戦 カタクリ ◯

環境読みとは…?

環境読みを外しまくり、結果的に数人いるだろうと想定していた赤紫ロー、黒黄ルフィを握ったプレイヤーは0人でした…
自分のカードゲームでの大会経験の浅さが出た大会で次に繋がるとてもいい経験になりました。


【最後に】


今回のnoteは私自身が日本代表になれなかった悔しさを忘れないための物でもあり、皆さんが2024年度以降どのように調整したらいいのか少しでも参考になればいいなという思いで書かせて頂きました。
わからないことや質問などDM頂ければ出来る限り答えさせて頂くので気軽にご連絡ください!
ご拝読ありがとうございました!!

Hito


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