未だ全く何も知らないままでいる人の観測記

 上の記事の続きとして、いくつか最近また件の女性についていくつか思ったこととを書き留めておく。というのも、先日行われたニコ生老人会RUSTをリアルタイム一つの視点とアーカイブでほか三つの視点を見終わった今時分、彼女の視点を直接見てはいないものの、参加者の一人として色々な絡みの中に登場して、それと参加前のいざこざなどもあったみたいではあるけど、とにかく(良くも)悪くも多くの人に何かしらの感情を残していったのは参加者と視聴者の両方にとてもよく周りに見て取れるから、記憶がまだしっかりしているうちに、という算段である。(なんだかんだで間に色々と挟んで三日くらいかかってしまいました)

 どうせ書く前から他の人とは大きく異なった、擁護的な(それもまた他の擁護派の人とは異なった)論調になると思われるので以下多少の閲覧注意という警告をあらかじめ残しておく。あと彼女についての情報はほとんど全て一次的ではないこと、従って見る人によっては都合の良い解釈でしかないと言えそうなのも付言しておく。情報の間違っている部分があったらその正しい情報をもとに再考する気はあるので訂正がある際は是非とも教えていただきたい。

参加前のいざこざ

 先に以下自分の見知った情報を整理しておく。
・件の女性が開催直前になって自分も参加したいと言い出したこと
・それを他の参加者をツテに運営の一人である幕末志士坂本に連絡したこと
・普段からくだんの女性についての剣を取り上げる配信者がこの話題に飛びつき視聴者共々反対の声が多く上がったこと
・参加者の一人で発案者である配信者がことのことを取り上げ自身の配信上で件の女性とコンタクトをとった(?)発案者はいつものけものにされて可哀想という理由で賛成側だった(?)
・反対側の意見として、件の女性が企画運営担当の幕末志士坂本の存在を知らないとの発言をしたこと等がある(?)
・以上色々と騒ぎを起こした結果無事参加にこぎつけた
ということらしく、もしこれらが正しいのならば彼女の行動が非常識でとても迷惑極まりないというのはまあ否定できないだろう。特に運営への直前連絡は非常識の誹りを免れないし、また他の参加者が活動歴が長くヘイト管理を勘案した上であるといっても現実で悪名が高いという事実がある以上その参加が煙たがれるのは必定であって、その点においても運営の頭を悩ませもしたであろう。一方で、諸々の情報から推察するに参加者のリクルートは・幕末志士坂本からの直接参加オファー/・その直接オファーを受けた人間による同じチームへの勧誘 の二種類があったと考えられる。その点で参加者を通じて運営にコンタクトをとっているというのは、例えば直接メールを送るといった行動よりは筋の通った行為だといえる。(長々と書いているうちに情報が更新されたので追記 まあ当の本人は参加してはいけないと思っていたところなし崩し的に許可が来たから連絡したんだろうし、その辺りは本当に参加を許可した人間に一緒に参加してくれて構わないという意志があるなら取次くらいしてしてあげるべきで、色々振り回されたのは可哀想に思う。)それに配信者としては非常識で強引であってもルール上は問題のない方法によってコンテンツを生み出していくことは、今回のニコ生老人会RUSTでも他の参加者にも多々散見され配信者としては自然の範疇であるほか、何より法律の輪郭がぼやけて見えたかつてのニコニコという舞台にあってはむしろ賞賛にまで値したであろうし、少なからず心躍った視聴者もいるはずだと思う。実際に件の女性が出てくるシーンはコメントは活気付いて弾幕模様になり、さまざまな視点による切り抜きの総収益は数百万円にいってもおかしくないだろうから、苦虫噛み潰す人間もその恩恵を受け取っているというのは詭弁だろうか。悪名に無名に勝るというやつである。
 また結局腫れ物扱いというのに関しても、このような悪名は多くの配信者と野次馬視聴者が作り上げ、度々取り上げて丹精込めて世話したものであるばかりか、度々取り上げる時点で触れるに全く痛くない証左に他ならないのであり、腫れ物扱いなんてものは実際には存在しないも同然である。本当に腫れ物とされている人間には界隈内からの悪口しか飛んで来ず、その他人間からはその悪口を言うのさえ憚られるのである。各配信内でのヘイトタンクを担っている内は無問題であろう。

配信を見て思ったこと

 ニコ生老人会RUSTは控えめに言って面白すぎて、どの視点も見どころ満載だった。未熟な視聴者共にあえて正しいことを言うとするならば、この大会で見せた各配信者の行動の全てが各配信者の面白さを体現しているのであり、肩入れしすぎた視点で偏って見える様々が各配信者の色であり味なのであって、視聴者をしてそうさせるのが全て才能と長年の活動によって培われた実力なのである。集まって各々が自分のやり方で楽しくゲームをプレーすると言う混沌の中でここまでに違った色が見られると言うのはここまでのメンツでないと不可能だっただろう。ただこのような光景を偶然から生み出してしまうのがこの配信者たちなのである。そしてまた、そのような競争からヒッポ離れた立場から参加することとなった配信者についても、そのオリジナリティと面白さには感服するほかない。一応断っておくが、どちらも最良の価値を持っているのである。それぞれの打ち込み方の論理がややもすれば他の選択を排斥しかねないかのように見えるが、実際はそれぞれがそれぞれの過ごしていた環境に合わせて最適化するように進化を遂げた姿であって、その条件に良し悪しがない以上その結果についても価値の代償を判断するには至らないのである。大昔のあやふやな記憶を頼りに例を出すと、この大会がまさしく体育祭に喩えられて、異なった立場の人間が多くいて当然なのである。むしろこと配信されるコンテンツであるという面においてはそのような多様性は魅力の一つであって歓迎されるものである。
 で、その前から話している件の女性についても、様々な事件とその露呈を経て形作られた人格によってゲーム内で暴れ回った。この大会で初めて"Vtuberだいいちのすがた"後の配信を見かけることになったのだが(Vtuberの時分に配信を見ていたということではない。周りの人間が騒ぎ立てた時にその切り抜きを一瞬というくらい)、まずその同時接続視聴者の多さに驚いた。配信者を計る指標の一つとして同時接続の多さは一つの正義であって(あくまで"一つの"という点にすぎず、崩壊したなにがし理論とは別)、それだけでこの大会参加前に起こした騒動も正当化されうる。しかしまた多くの視聴者がいるという状況を見てから今まで全く理解できないでいるのだが、なぜ彼女の配信を見るのだろう。彼女が配信者として余りある才能をもち、見どころの多くて面白い配信をするというのには他参加者との絡みが悉く切り抜きになっている事実から概ね賛同するけれども、個人的には、また多くの人々にとってもそうだが、そういう次元を遥かに飛び越えて見ない理由が拵えられる存在なのである。彼女の行動の多くが自傷行為であってとても見るに耐えないというものや、これまでの各タームにおけるそれぞれの視聴者に対する背信とも取れる行為を経てなお、彼女に魅力を感じていられるというのが全く理解できず、しかも自分の身を切って彼女の支援のためにメンバーに入る人間が大勢いるというのは背筋が凍る思いがした。そしてこの大勢の盲目的な取り巻きの存在は彼女の自傷行為の容認にほかならず、それを大変痛ましく思っている身からするとこの不道徳な振る舞いというのは全くもって度し難いものである。私一個人として、同じく一人の人間である彼女の平穏で幸福に満ちた人生は願ってやまないのであるが、こうした取り巻きたちの存在はその妨げであってとても残念に思う、と言ってよさそうである。この回りくどい言い方というのも、彼女がこのままインターネット世界に生きるには茨の道しかないとはいえ、一方でそこから離れて暮らすとして、果たしていかような道があるのだろうかと考えるからである。もちろんこれは押し付けがましい私の”幸福”によるものでしかないのではあるが、しかし戦いの才に溢れた剣士が常に死と隣り合わせの戦場で敵と対峙することが最も幸せなものであると断言できるものでないし、またいづれはそこからいなくなる時が来るわけで、そうした時に果たして何が残るのだろうと、他人の人生に対して全く身勝手ながら考えてしまいもするのである。それ自体は問題ではなかったが、しかし今となっては不運なことに、彼女にはインターネット世界で渡り歩くには余りあるとてつもない才能が備わっていた。身勝手極まりない願望としては、もうこれ以上大きな話題となることもなく、インターネットで見知らぬ世代の離れた他人に変な心配もされずにどこかでひっそりと暮らして欲しいものであるけれど、このニコ生老人会の反応を見る限り、当分世間は彼女を放っておくことはなさそうである。今も彼女を応援している人間なんかにまともな助言をしうるべくはなく、したがって活動を続ける以上は常に舗装された道からは違う方向へ突っ切っていくことになる。その推進剤も進んでは絶えず補給を受けており、その機体は過去幾度もの事故を経てなお走り続ける頑丈さを併せ持つ。ただやはり、小傷をもろともせず道なき道を突き進む危険飛行を続けていてはいつそのCPUが故障してもおかしくない。これを誉と最後まで見届けるのもまたニコニコ動画の流儀ではありつつも、何にも知らない人はヒロインよろしく涙を湛えてその勇姿を見守ることは受け入れ難くあるのである。今回のイベントはかつて確かに存在したニコニコという過去の輪郭を浮かび上がらせるものであり、今はどこにも存在しないその共通体験を供養するものだったので___

タイトル不明

 色々な配信を通じて、初めてここまで彼女の行動を色々と実際に目にすることとなったのだが、これで衝撃を受けたことがあって、各行動を引き起こしている彼女自身の認知能力が低いというか、正しい表現にするならば全くよくわからない代物だった。何を目指しているかがわからず、考えていることが全く読めない。つまり自分がこうだろうと解していた人間の方から外れて、AならばBというところを突き抜けたはいいものの、しかしĀならばCというふうにもいかないのでただ渋い顔をするしかできない。しかもまたこれが彼女一人が自分の理解に対して全く不明というだけならばいいのだが、彼女も何も今この瞬間に過去を持たず発生したとかいうわけではなく、彼女を形成する長い時間がこれまでにあった上での現在の姿をとっているのであるから、ますます訳がわからなくなるのである。自分がおかしな人間であることは否定する気はないけれど、それを差し引いてもこの状況の奇妙さは何ら変わらない。もしくは彼女の周りが全てこれまで奇妙だったということになるのだが、流石にそんなはずもなく、この謎を解く手立ても手がかりもない。彼女の行動を自傷行為として捉えるのは、たとえそれが間違っていたとしても大きな失礼に当たらないただの阿呆の見当違いで済むのだが、彼女の認識能力について事情を全て知らないまま錯乱状態のものだと断言するのはことが違うのであくまで自分の位置仮説として提示するに留めておく。この考えはのちにさまざまの批評を受け入れるもので検討されるものであるというのも、やはり私としても無根拠に誹謗中傷の類として言いがかりをつけようとしているわけではないからだと付言しておく。千鳥足のような拙い足取りで現実と全く乖離している認識と、理解の遠く及ばない思考回路を巡って出てきた彼女の言葉とはある種の彼女という人間の醸し出す魅力的な雰囲気の一助であることは間違いないだろうが、個人的には受け入れ難いものである。



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