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さくらネコ、ムギちゃんのお話

わたしたちの地区のサクラネコ(=^・^=)の記事で⑥の猫の話をします。

(=^・^=)私は1丁目に住んでてムギと呼ばれてるよ。
なわばりにしているおうちの外のデッキに食べ物の入ったゴミ袋を見つけたよ。子どもたちがお腹が空いてて、ビニール破って子どもたちのご飯を探したよ。そしたら、そこのお家の優しい人がそれからフードをおいてくれるようになったんだ
(=^・^=)。

その方はNさんといいます。それは、2019年の12月、冷蔵庫を整理した後のゴミ袋を置いたことから始まります。
そのけなげな様子に心を痛め、心やさしいNさんはえさを置くことをはじめました。
子猫と母猫は毎日来て餌を食べるようになり、母猫は子猫が先に食べ終わるまで見守っていました。
子猫は2匹いたようで、1匹は猫を飼っているお隣さんがすでに保護していました。野良猫は母猫と子猫1匹でした。

Nさんは家庭の都合で家の中に保護することができません。その子猫もメス猫だったのでこのままにしていたらどんどん野良猫が増えてくるとNさんは不安になり、一人で行動をはじめました。
まず、ネットで猫の保護活動をしている人を探し相談しました。
そして、その方に捕獲器を仕掛けてもらいTNR活動を行なっているNPO法人施設において母猫の避妊手術を実施し、子猫はその施設でご縁があり譲渡先が決まりました。
手術費用は動物病院より割安ですがNさん個人で出費しました。
手術したとき、お腹に次の赤ちゃんが宿ってました。残念ですが取り出すことしかできません。その小さな亡骸は母猫がいつもいるであろう場所に埋めてくださいと言われ、Nさんは自宅の日の当たる庭に埋めました。こういう結果になることは、TNR活動ではありえることです。野良猫の繁殖力はとても強いので仕方のないことなのです。
保護する方は避妊手術費用など金銭面と不安な気持ちを払拭し命を預かるという強い覚悟と行動力が必要です。
帰ってきた母猫は地域猫となりました。そして、現在に至っています。

1丁目の地域猫は現在ムギちゃん1匹で
穏やかに過ごしてます(=^・^=)

その猫はムギちゃんと呼ばれ、ずっとNさんが見守ってくれています。たまにいない時があって心配するけれど必ず帰ってくるとの事です。
ムギちゃんは生粋の野良猫で今も容易に体に障ることができません。
Nさんは今後のことも含めムギちゃんのことを考え大事に思っています。

聞き取り調査をしていたらその時期にNさんの家から50メートルぐらい離れたお家の庭にオスの子猫がいついてしまい、飼い猫として自宅でかわいがっている方がいました。ちょうどその時、今はもう虹の橋を渡った高齢猫が具合が悪かったときでした。その子猫のお陰で気持ちが癒やされたということです。ひょっとしたらムギちゃんのもう一匹の子供かもしれません。

ムギちゃんは猫を愛する方に幸せのタネをたくさん蒔いている尊い存在だと私は思います。
ムギちゃんのことで私はNさんと親しくなれました。これも幸せの一つです。
一見不幸な出来事が喜びに変わる時私達は損得なしに幸せのシャワーを浴びているような心地よい気持ちになります。
母猫は子猫と分かれてもその日その日を強く生きています。
私達も心が折れそうになったときは猫たちの生き方を見習いたいものです。

新聞に地域猫と共存という記事が掲載されていました。
その地区は市内の有名な飲食街で10人ほどのボランティアで頑張っておられます。
2017年当初野良猫は200匹以上いて糞尿の被害が多く年間60匹以上避妊去勢手術を行っていました。今はその数が年間10匹ぐらいになり、現在の生息数は100〜150匹に減ってきたとのことです。
猫がいることは天井裏を走るネズミがいなくなったというような害獣駆除もできるという利点もあるらしく、このまま猫がいなくなることは困るというような内容でした。
この記事を読みながら地域猫活動は必要なことですが何が何でも頑張って野良猫を0にする必要もなく共存できる範囲で猫がいることは良くも悪くもない自然なことなんだなあと気付かされ、少し気持ちが楽になりました。
この活動は無理なく長く勧めていきたいと改めて感じています。