不気味な笑顔に囲まれて
公園を歩いているとそこら中にドングリが落ちている。
丸っこいもの、長細いもの
光沢があるもの、ひび割れたもの
いろんな形
いろんな色
どれひとつとして同じものなど無い。
そんなことに心が安らぐ。
昔から大人数での飲み会のようなものが大の苦手で、たまにそういう場に出席したとしても一時間も経たないうちに早く家に帰りたいとしか思わなくなる。
実際にいろいろ理由をつけて席を離れることも多い。
空気を読め。
周りに合わせろ。
もっと気をつかえ。
社会人としての振る舞い方を覚えろ。
いろいろ言う人はいた。
分からなくもないが、耐えられないのだから仕方がない。
そうですよねー
〇〇さんの言う通りだと思います
分かります分かります
僕もそうなんですよ
誰も疑問を抱かず
否定するなどもってのほか
集団の中の一人の意見にそこにいる人全てが賛同する。
不思議な景色。
昔、興味本位で某宗教団体の会合に参加したことがある。
その時司会者のような人の言葉に集まった人達が拳を振り上げ、声を揃えて返事していた。
その時の風景になんとなく似ている。
皆が同じ方向を見て
同じような顔で笑っている。
私たちは同じ考えだと安心する人達。
それを見て不気味さと怖さのようなものを感じた。
誰かの考えに賛同するのは楽なのかも知れないけれど、自分の思考が停止していることに気づかなくなっている。
人形と同じだ。
大人数での飲み会が苦手な理由。
その場に合う人形に自分がなれるとは思えないから。
もしくは人形になってまで飲む酒が美味いはずがないから。
社会性とか協調性とかまた別の話なのです。
これから年末にかけて忘年会などの大人数での飲みの席に誘われないことを心の底から願っている。
酒を飲むのは二人ないし三人ぐらいが一番楽しいですよ、ほんと。
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