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KAMIJO ”Visual Rock Identity The Anthem”@新宿に参加して

4月も気付けが折り返し。
今週の土日は、春のSymphonic Metal強化週間。
まず、KAMIJOのソロライブに行ってきたので簡単に感想を綴っておこうと思う。

Versaillesのボーカルにして、薔薇の末裔であるKAMIJOだが、今回のライブは特にツアーの一角というわけではなく、Visual Rock Identityと銘打たれたライブとして開催。正直どういうライブなのかはよくわからないまま、思いつきでライブ参加を決めたのが数日前。
KAMIJO自体は、Versaillesで見ているため別にご無沙汰ではないが、よくよく考えてみると、KAMIJOソロのライブに来るの2019年以来はだったりする。なのでアルバムOSCARの曲が演奏されれば生で聞くのはこれが初めてだ。
現在のバンドメンバーについては、昨年の10周年ライブからこの編成みたいだが、パッとみてAcid Black Cherryの編成みたいになってんなと。
というか元ジャンヌのshujiがKAMIJOの後ろで叩いていると聞いて、驚いたと言うが予想外だったというか。
今回はshujiのプレイを確認すると言うのは個人的にとても楽しみで合った。

場所はZepp Shinjyuku(TOKYO)
東急歌舞伎町タワーが出来たのと同時に営業開始となったZepp系列のライブハウスだが、今回初めて足を踏み入れた。
タワーの敷地にあるのは知っていたが、地下にあるのは、今更ながら初めてしった。そして物凄く地下(地下4階)にステージがある。
今前方指定席で後方スタンディングと言うことで、私はスタンディングで見ていたのだが、会場構造上、段々の作りになっているため、後方スタンディングでもステージがしっかり見える。
ただ実際はどうか知らないが、他の東京のZepp会場に比べると、少し狭く感じるような。

17:00に開場してから、わずか30分後の17:30にライブスタート。
セトリは以下の通り。 

The Anthem(新曲)
Castrato
Beautiful Rock’n Roll
Conspiracy
Habsburg
Emigre
Sang II
闇夜のライオン
Vampire Rock Star
Moulin Rouge
冬東京
Mystery
mademoiselle
CRIMSON FAMILY
美しい日々の欠片
追憶のモナムール

薔薇は美しく散る
Twilight(新曲)
Nosferatu

結局どういうライブだったのかという話だが、
構成としては、ライブの合間合間にアニメーションが挟まって、最初から最後まで一本のストーリーが展開される。
大雑把にストーリー説明すると、何者かによって引き起こされたアンレジームによって引き起こされた病気によって、ANTHEM(KAMIJOのこと、声雨もKAMIJO)は恋人をなくしてしまうと言うもの。
ここ最近、ソロについてはずっとコンセプトによって楽曲もアルバムも作っているので、新しいストーリーの始まりか?と思ったが、どうやらそうでもなさそう。
ライブ中にも「誰が完全なコンセプトライブだと言った?」とか言ったり、最後のMCで「こんなストーリーがあったなら、どんなセトリにするだろうという観点でセトリを作りました」と言っていたので、一応単発企画っぽい。
もっともThe Anthemと言うのは実際の楽曲名であり、今後発売される作品(夏にミニアルバムが出るそうだ)にその曲名で収録されるようなので、「The Anthem」と言う言葉から膨らませた企画ではあるのだろう。
アニメの中の軍隊長が開始前、開始後の注意MCも担当していたが、あれ杉田智和かな?

途中Moulin Rougeに入る前のアニメでグッズ紹介とバンドメンバー紹介を突っ込んでくるのは面白かった。
また、Moulin Rougeからの3曲は、4人のバックダンサーを従えてのパフォーマンス。そういえば冬東京の時、この4人のうち一番右手の方の躍動感がすごくてちょっと面白かった。(ノリノリすぎて後のHIROが前に出れなかったのではないかと見えたくらいw)

サウンド全体的に思ったのは、IKUOのベースが効いてるなと。
色々な現場でIKUOのベース演奏は聞いてはいるが、KAMIJOサウンドにIKUOの多彩な演奏技巧と音作りがマッチしていると感じる。
最後のMCでも言ってたが、冒頭新曲で、いきなりベースが前に出てたし、次のCastratoのソロ前にスラップソロを入れたりと、存在感が光っていた。

今回お目当てのshujiだが、記憶が正しければ、同じく元ジャンヌのギターであるyouのソロ作品に係る2009年のNHKホールでのライブ以来にshujiの生演奏を見るはずなので、実に約15年ぶりに見た。
前任がVersaillesのYUKIであり、多彩でファストなドラミングであったことから、これを今のshujiがちゃんと叩けるのか、あとYUKIとは全然スタイルが違うので、KAMIJOサウンドに合うのか、正直見るまでは懐疑的だったのだったが、全く無用な心配だった。
と言うか、あの頃か15年も経っているshujiが2バス主体のこんな激しいドラミングをしていることに単純に感動してしまった。
曲の締め方も昔のままで、一気に自分の感覚が昔に引き戻された気がした。
KAMIJOよ、shujiを選んでくれてありがとう。元ジャンナーとしては嬉しいよ。
まあ、昔の通り2バス2フロアで、キャノンタムやロートタムは置いてなかったようなので、YUKIとはまた違う感じなのは仕方がないだろうが、今後はレコーディングで激しい曲にも参加するだろうから、どうなるのか期待。

ギター二人の安定感のついては言うまでもないだろう。
何せABCで実績がある二人だし。そういう意味ではここまで見た異なるKAMIJOライブのツインでは一番まとまりがあったかも。

それと今日はいつにも増してKAMIJOの歌唱が好調だったように思う。
闇夜のライオンの前に「お前たちを檻から解き放ってやると言っているのにそんな程度か。お前たち、家が好きか?」は吹いたw。
途中、確かMysteryの時に、会場に向かってこうしてくれと催促するような物言いがあって、それ自体は「ああその通りやればいいんだな」といった感じで別になんとも思わないのだが、
KAMIJOライブでは先述の通り、ライブ構成にストーリーテリングが入ったり、その意味合いを持たせるかのようなセトリの並びにすることが往々にしてあるので、暴れに振り切るのか、堪能するのか迷うことは時々あるな。
KAMIJOの客層はストーリーテリングはしっかり堪能していきたい方々も多いと思うので、それこそ「お前たちの時間だ」的に大いに煽っていただくのは歓迎だな。すぐスイッチ入れて暴れるので。

個人的なハイライトとしては、mademoiselleが聴けたこと。これ、最近やってた?個人的にも過去1回しか聞いたことがない曲で、好きな曲だっただけに嬉しかった。


総じて非常に充実感のあるライブで、KAMIJOもいつも通りのKAMIJOで非常に楽しめたライブだった。
前々から言っていることだが、今こういうコンセプチュアルなライブに重きを置いているミュージシャンも多くないので、いつも見ているライブとはまた一味違う世界観を久々に思い出させてさせてくれた。



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