なりきり板の衰退と自分語り

先日、久しぶりになりきりをしようとオープン2chを開いた。
そこになりきりスレはなく、数日に一度スレ立て相談スレが動く程度だった。

最初、俺はスレ立てしようとした。またお前らと盛り上がりたかったからだ。
しかし、程なくして俺は現実を突き付けられることになった。

Q.面白いスレッドを立てるのにはどうすればいい?
A.過去の面白いスレを参考にしてブラッシュアップすれば面白くなる。
俺は、昔参加していたスレのログを読み返す。

思えば、俺がなりきりを始めたのはVIPの『ここだけ不思議な城壁都市』。
このスレッドでなりきりチャットの面白さを知り、VIP+・パー速VIPの『ここだけ魔導師ギルド』『俺能』で精力的に遊んでいた。どのスレも初めは凄まじい勢いで、急いでレスをしないと自分の書き込みが流されるほどだった。
ここからしばらく受験期などに入り、活動を休止。次はオープン2ちゃんねるの『魔法少女』で遊んだ。
俺は懐かしい気持ちに浸りながら、10年近く前の書き込みを読み返す。どんどん昔を思い出し、中学生・高校生の俺へと同化していく。自分の、書き込みをしていた時のワクワクした気持ちまで蘇ってきた。友達の少ない俺にとっては、なりきりが心の支えだった。通学路、自転車を漕ぎながらガラケーで必死に@wikiを更新してたっけ。
馬鹿馬鹿しいが、良い思い出だ。青春と言っていもいい。青春でしかない。
そして青春だから許されていた行為、でしかない。

さて、俺の面白いと印象づいている思い出には、必ず勢いが着いて回る。
この勢いを生み出していたのは、参加者のロールの技量か?レスの速さか?
どちらも違う。これは、今だから気づけた。

若さだ。学生の参加者が大半で、その余っていた時間と、熱量を注いでいたからこその輝きだったのだ。青春の結晶だったのだ。

そしてなな板が衰退したのは、みんなが大人になったからだ。現実へと向き合い、それぞれの道を進み始めたからだ。

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こんな馬鹿馬鹿しい文体で、昔はロールしてたっけ。西尾維新が好きで、下手くそなりに言い回しを真似をしようとしていた。自分に酔った文章だって怒られたこともある。
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もう俺は25歳。
いつまでもネットの思い出に浸って懐古している訳にはいかない年齢。

そして、昔の思い出に浸りにくるくらいには、現実生活はうまくいっていない。
大学は留年したし、卒業後も非正規雇用で年収は200万円しかない。
才能のある奴や、努力を続けた奴は頭角を表し始め、どんどん差が開いている。
地元も歩きにくくなった。

しかし、だからと言って、過去に、なりきりに逃げ込んで良い訳がない。
俺も大人になるよ。みんなより5年以上も遅れてしまったけどさ。

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ここまで読んでくれてありがとう。
このnoteに辿り着いたってことは、昔を懐かしんで検索をかけたのかな。
上では威勢の良いことを書いたけど、心が弱った時には懐古しても良いと思う。過去ログ読んでる時は、本当に子供の頃に戻ったみたいで気分がよかったんだ。
俺にとってそうだったように、あなたにとってもなりきりは寄り添って、そして突き放してくれる存在であると思うから。存分に楽しんで、英気を養ってくれ。

そして、もう二度と会うことはないだろうが、俺と遊んでくれてありがとう。
さようなら。

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