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コロナ自宅療養体験記

コロナとどう向き合ったか

この手記は、気管支が弱く喘息持ちの50代女性がコロナに罹り自宅療養した体験記です。
長文過ぎてごめんなさいです😓

喘息持ちの私がコロナに

おそれにおそれていたコロナに自分が罹患してしまった。
ストレス性喘息持ちで、風邪をひいたら必ず気管支炎になり、調子が悪いとそれが肺炎になる。
インフルエンザにかかったときは治るまでに2か月以上かかったことがある。
そんな私がコロナになったらいったいどうなってしまうんだろう。
怖くて怖くて一切の会食もいかず(元々人望なしの下戸)、おとなしく90才近い両親と3人家にいるだけの私が
とうとう罹ってしまったのだ。

「喘息」「コロナ」というワードで検索すると、最近では、気管支喘息の持病を持っている人で重症化しているケースがとても少なく、むしろ喘息の持病を持っているとコロナに罹りにくいという記事もあった。

が、罹ってしまった。

予想される感染源は、要介護3の父の面倒をみるために来てくれていたヘルパーさん。
火曜日に来たヘルパーさんの事務所から、翌日である水曜日の夜、担当がコロナになったので来週のお手伝いはお休みさせますとの連絡。

PCR検査がすぐに結果がでたとしても、うちに来た翌日。
体調がそもそも悪かったのではなかったか?
来週休ませるという連絡の仕方ではなく、うつしてしまった可能性がある謝罪を言うべきではないか?

多少の憤りは感じたがどうしようもない。誰も悪気はない。
高齢の両親のことを考え、その日はヘルパーさんが触ったであろうところを消毒してから、料理に入った。
母はヘルパーさんとマスクを外してお茶をしている。
飛沫感染の可能性がある。
だからお茶なんてするなと言ってたのに!
イライラする。

3日経っても両親に症状は現れず、ほっとしたのだが、信じられないことに、自分の喉に違和感が。まさか。まさか私が?

もしかして、両親は無症状感染していて、そこから伝染ったのかもしれない。

あっという間にその日のうちに高熱になった。
あ、これ覚えてる。
ワクチン1回目も2回目も3回目もこんな感じになった。
高熱とだるさ。コロナに違いない。


自宅療養を選んだ理由

PCR検査は鼻に入れるときにすごく痛そうで嫌だったので、こんなときのために私は自宅に抗原検査キットを5000円で3キットも入っているやつを購入していた。
これは唾液だけでわかるやつだ。
(鼻の奥をぬぐう方が感度が高いらしいが)
初めて開ける。
なんか妊娠検査薬みたい。

こんなうれしくない陽性もないな。線がくっきりと2本。
ほぼ正確だと言われている。

東京都民の場合、濃厚接触者になれば、ここに申し込めば無料で送ってもらえるらしい。
だが、あまりに申し込みが多く2週間かかるという情報もあった。


自治体できちんとしたPCR検査を受けても、何か確実な治療薬をもらえるわけじゃない。
食べ物を送ってもらう申請ができたり、異常を知らせるパルスオキシメーターが貸与されて体調を管理されるだけ。そもそも発熱外来や、保健所のPCR検査を受けるのが一番大変だったというブログを何回も読んだことがある。今毎日最多感染者数を更新しているし。

母はとても神経質で、私がちょっとでも体調が悪そうに見えると不安になってしまい、不安になると血圧が上がってしまう。
私がコロナになったなんて言ったらどうなるだろう。

母が元気なので、父の世話は母ができるが、ゴミ出し、薬の仕分け、病院への送迎などは私しかやれない。
子供たちは社会人1年目と2年目。すごく忙しそうにしている。
とてもじゃないけど頼みたくない。それぞれ遠方でパートナーと生活しているし、万が一コロナになったらどれだけの迷惑をかけてしまうのか。

でもこれで私がいきなり勝手に死んだりしたら、それこそ目も当てられない。

私に課されたミッションは、両親にうつさず(親からじゃない場合の可能性もあるので)に、確実に短期で完治すること。その一択に思えた。
しかし、私の突然死の可能性も考えた。
自分が死んで迷惑をかけることがないか。
大急ぎで終活をした。ある程度は準備してあったが、
サブスクのIDとパスワード、私の財産目録、私のスマホの開き方、、パソコンのロックの解除、死んだことを伝えてほしい友人リスト(たった5人w)、これらをまとめた娘用のファイルを作り、親友に、私が死んだとき娘のLINEに送ってくれるように頼んだ。かなり若い頃に買ったちょっとエッチな下着やDVDも大急ぎで捨てたw。

いざとなればこの実家を子供たちが力を合わせて売ったりすれば、老親を施設に入れることもできるだろう。
私がいなければ、老親も諦めて施設に入るはずだ。

めちゃくちゃ調べた治療法

自宅療養にあたって、どういう行動をとれば早く良くなるのか治療法を検索する。信じられないことに調べても調べても、具体的な治療法ではなく、自宅療養で同居人にうつさない方法ばかりが書いてあるのだ。

これはいったい?
実際に罹った人には、保健所が直接伝えるから必要ないとでも?
何故?というほど治療法が出てこない。

コロナ 治療法で検索しても

一番最初に出てくるページは、これのどこが治療法なの??

人にうつさないための方法しかないじゃんって感じのモノ。


自宅療養サポートセンターのページを見てみても

食料の配布のこととか、パルスオキシメーターの貸与受付の方法とかばかりが延々と書いてある。

何でこんなに治療法が書かれていないんだろう。
コロナ体験ブログを探してみても
熱が上がった
下がった
何日で味覚がなくなった
などとどういう状況になるか症状のことは出てくるんだが、
ただただ隔離されておとなしくしていたことしか書いてない。

自宅療養中に体調が悪化したら知らせる、その知らせるレベルが詳しくかいてあるページはたくさんあった。

そんな中、やっと見つけたこのページ。

初めて光を見つけた気がした。

このページがなければ今の私はないかもしれない。

やっと見つけた治療法


西白井にあるファミリアクリニックが出している期間限定の記事

期間限定と書いてあるので、いつ消えるかわからないけれど

抜粋すると
・熱はウィルスを殺すために自分の体が頑張ってることだから下げるな。
・かかって3日間は葛根湯を飲み
・その後は、小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)を飲むこと
・ストナ去痰カプセルを飲む

熱が上がっているのを解熱剤で下げる派と、この下げない考え方の人がお医者さんの中でも分かれるけど、私は圧倒的にこの方法を信じている。
下げないで過ごした方が早く治った経験があったからだ。
国によっても違うらしく、国際結婚で喧嘩になった話などを聞いた。
でも自分が信じているものをやるというのも、治療法の考え方だと思う。

なんだかこの記事を書いている人にとても共感を覚えて、一瞬で心ひかれてしまった。こういう記事って一歩間違えて誰かが死んだりしたら責任とらないといけないからとても書きづらいと思う。

私みたいな素人が書くのと病院が書くのは違うし。

あっという間に信じられた。

丸腰で闘うのは怖すぎる--武器の入手

まだ悪化する前にこれらを手に入れなければ。
葛根湯はどこでもあるが、小柴胡湯加桔梗石膏はまるで見つからなかった。
でも、小柴胡湯加桔梗石膏を使うのは葛根湯のあとだ。通販でもなんとかなる。
とにかくできる限り葛根湯を早く飲めと書いてあったので、車でドラッグストアに行った。

絶対に人にうつすわけにはいかないので、マスクの上からfaceカバーもつけ、使い捨てのプラスチック手袋をお店に入る直前につけ、

葛根湯とストナ去痰カプセルをつかみ、買って帰った。
滞在時間は1分もかからなかったかもしれない。

葛根湯は粉よりも液体の方が効く気がして3日分買った。
今回は金に糸目をつけない。

小柴胡湯加桔梗石膏の方、調べてみたが、通販だと、時間がかかりそうだ。
早くて3-5日後発送とか、遅いところだと4-10日後発送とか。
Amazonにないのが痛い。

薬がそんな先の発送って、ナンセンスだ。
ここまで来たのに、どうしよう。
似た名前のものはAmazonでも売っているができれば文字通り同じものが欲しい。
しかも似た名前のも、アマゾンの直発送じゃないっぽく不安すぎる。

手に入らないものを手に入れるのが元々割と好きなしつこい性格をしている私は近くにある漢方薬局に電話してみた。

4件目で、「煎じ薬でしたらおつくりできます」
と言われた。やったーやったー
「私コロナなので着払いで送っていただくことはできますでしょうか」
「基本的にそのようなことはしておりませんが、お客様のご事情でしたら」
と送っていただけることになった。
煎じ薬を作ってから送るので、発送は明日になりますと言われる。
それでもありがたい。
よしこれで万事整った。

私はダイエットにカロリーメイトの液体を活用して、家に大量にあるのだ。
これだけあれば、栄養面は大丈夫。
できる限り台所は使わないように。
仕事が忙しいと親に嘘をついて5日間ぶっとおしでシニア用弁当を注文した。親が必要な買い物はネットスーパーで届けてもらった。

準備を整えて
コロナとの孤独な戦いは始まった。

娘にも息子にも、親にも言わずに治す孤独なミッション。

その後の2週間の、人と接する予定は全てキャンセルした。
直前1週間に誰とも会っていないので、誰にもコロナだと伝える必要はない。別の理由でキャンセルをした。

買ってきた葛根湯を飲んで横になっていると
恐ろしいほどの汗がでてきた。
高熱で汗が出ると、汗からウィルスが染み出てる気がして嬉しい。
実際は出てないんだろうけどw
しかし着替えようとしたら寒気がした。

雪の降る中、露天風呂に入って出ようとしたら全く寒くて出られずパニックになったあの日を思い出した。
周りの友達は誰もそんな風にならなかったので自分の心臓の弱さが嫌いだった。それ以来冬にはスーパー銭湯にも行かなくなった。

これは相当ヤバい戦いになるぞ

自分でシーツやパジャマを替えて、洗濯しなくてはならない。
親が寝ている間に
家の洗濯機を使うのもこわいので
離れにある今住んでない息子の洗濯機を使った。

すごい。
サバイバルだ。
とにかく汗をかいて、ウィルスを殺す。
解熱剤や保冷剤で冷やすことは、一時的に身体は楽になるけどウィルスを長居させてしまう、という考えがある。

(これも諸説あり)

私はこれを信じ切っていたので、冷房もつけず、扇風機もつけず、たたかった。
が、夏の暑い日、熱中症を併発したらどうしようとそこもとてもこわかった。
窓を開けて風を入れてみたら、その風すら寒かった。
身体は熱いのに、寒い。恐ろしい感じ。
暑くて苦しすぎたら手のひらに保冷剤を握ろうと思っていたが
(普段から暑さに強く冷房をあまり使わないのでよくやる)
治したい気持ちの方が勝った。

家族には言えないが親友には連絡してずーっと見守ってもらっていた。
半日連絡がとまったら娘に連絡してと頼んでおいた。
救急車を呼ぶときにコロナ対策をしてもらうように。

とはいえそれは一番迷惑なので、そのような形にはならないように慎重に慎重に過ごすつもりだった。

治療前半戦 高熱との闘い


熱は39度から38.5度を行ったり来たりしていた。
ブログを読むと下がったり上がったりを繰り返すようだから下がっても喜ばないようにしようと思っていた。
葛根湯は人によっては体温をあげてくれるらしいと書いてあったが本当に私にはそうなった。
葛根湯を飲んだ後すごく熱くなった。
苦しい
でもこれが治る方向へ向かっているのだ。
そう思うと耐えられた。
高熱になってしまったのではない。
ウイルスを殺すために私の体が高熱になってくれてる、のである。

喉の痛みは針で刺すよう
頭痛は左の耳の上を金槌でたたかれているよう
不安のせいかストレス性喘息の症状が出てきた。あるいはコロナによる咳なのか?
痰がからんできた。

去痰カプセルが家にある安心感がすごい。
この治療法の通りに患者さんを治療したら綺麗に治りました、と書いてあった文章が私を安心させる。

あの文章を信じて私は闘う。
病気に苦しむのではなく
病気に挑む。

こんなのは今までの人生で初めてだったかもしれない。
自分のためじゃないからできることだ。

あー苦しい
なんでこんな病気になるの
つらいつらい
やだやだ
早く治りたい

そんなスタンスでしかいなかったと思う。

他にも同じような記事もみつけた。

漢方を信じてガンバロウ。

若い頃咳止め薬があまりに効くので飲んで仕事しまくってて気が付いたら悪化してて肺炎で長く入院したことがあり、強めの薬は飲まないようにしていた。

そして葛根湯の3日間が終わった。

高熱と汗だくと頭痛と喉の痛みと咳とのたたかい。

娘や息子にたわいもないLINEを送るが、2人とも緊急な用事じゃない限り、返事はしてこない。
嫌われてるわけではない、優先順位を大切にしているのだ。
これで私が死んだりしたら
あのときママのLINEに返信をしていればって思うんだろうなって気持ちにさせてしまう。
そんな嫌な思い出をつけちゃだめだ。
LINEの最初に、緊急、をつけると二人は絶対に何があっても返信してくれる。
その信頼感があるからこそなのだ。
それは911のあのニューヨークのときに、電話したのに出てあげられなかったことを悔やんでいる家族などを見たときのために決めたルール。

実際そんなに緊急なことは起きないが、先日娘の大好物のヤンヤンつけぼーの苺味を発見したときに初めてつかった。
「緊急・ヤンヤンつけぼーいちご味発見。買いですか?」
秒で返信が来て、「2個購入希望」。
こんなときに使ってとは怒られなかった。それ以来使っていない。

親は私の不調を知らないので、いつものように用事を頼んでくるが、幸いにも直接触る必要のないことばかりでよかった。

汗だくだくで着替えてない状態で下に呼ばれるとクーラーが効いた1階は寒いのでもう超特急で用事をすませる。
目も悪いし耳も悪いので鈍感なのが本当に助かる。

あまりに気持ち悪く2日目の夜シャワーを浴びたら
完全に冬の露天風呂再び状態になってしまった。
浴室から出られないのだ
自分の歯が当たる音を久しぶりに聞く。

恐怖だった。
真夏にシャワー浴びて激寒。

4日目の朝

初めてピークを抜けた感を味わう。

寒気がなくなり、お腹が鳴る音がした。

食欲は相変わらず全くなく、体重はがっつり落ちている。
栄養を摂る必要はあまりない気がしていた。
食べ物に関して文章がみつからなかったのもある。

自分の体を信じる。
お腹がすかないのなら、食べなければその方が早く治りそうな気がした。

治療後半戦 喉と肺の消炎



いよいよ
小柴胡湯加桔梗石膏の出番だ。
お店の人が、「煎じ薬でもいいですか?」と聞かれたことの意味をここで初めて知ることになる。

薬袋に書いてあった煎じ方

え?
まず沸騰してそのあと沸騰しないように煮詰めるの??
超大変じゃん
台所使わなきゃだし、30分も下にいられないわ

二階の居室にあるもので、何とかできないか考える。
そうだ!まず、T-falの電気ポットで1回沸騰させて
そのあと電気圧力鍋の煮込み機能を使えばいい。

父の介護でここに引っ越してきたのだが、母は自分の台所を私に料理をさせるからといって譲歩はしてくれず、私が持ってきた電気圧力鍋を置く場所がないと言い張ったため、私の食器や電気圧力鍋は二階の私の部屋にあるのだ。カレーなどは1階で材料をきり、二階でセットし、出来上がったら1階に持って降りるという面倒さだったが
それも今回のサバイバルのためだったのだと思うことができた。
煮込み機能は素晴らしく
見事に20分で半量になった。
油断するとなくなっちゃう。

何しろ1日分が700円もするのだ。

部屋中にただよう漢方の香り。

ツムラによると成分は

石膏(セッコウ)、 柴胡(サイコ)、 半夏(ハンゲ)、 黄芩(オウゴン)、 桔梗(キキョウ)、 大棗(タイソウ)、 人参(ニンジン)、 甘草(カンゾウ)、 生姜(ショウキョウ)
だそうだ。

色んなものが入ってる。
煮出したあとにあけてみた

小柴胡湯加桔梗石膏の中身

すごそう

飲んでみたが激マズではなかった。
これなら飲めそう。
効きそう。

高熱ウィルスギッタギタタイムは終わったかもしれないけど
自分の肺ってここにあるんだって自分でわかるくらい肺が重苦しい。
咳をすると肺が痛むのがわかる。

胸が痛いなどの症状が出た場合電話してください、と自宅療養者注意に書いてあったのでビビる。


怖い。

早く治ってほしい。

たわいもないLINEへの返信が娘からも息子からも返ってきた。
よかった。

ママがまさかこんな苦しみを抱えてるとは知るまい。
子供に迷惑をかけず自分が家族を守ってる
そんな使命感でなんとか頑張れていた。

アツアツの1回分を飲んだ後
残りの2回分は冷蔵庫で冷やし、あとは電子レンジであっためて、飲むらしい。
私は近所の人が引っ越すときに冷蔵庫、電子レンジ、電気ケトルのセットをもらったので二階の部屋ですべてできるが

療養者の部屋に普通、冷蔵庫や電子レンジはないよね
煎じ薬じゃない粉薬があればそれがおすすめだね。

後遺症などを残さず確実に治したい。
頑張るぞ
煎じ薬作りが大変なのも、
1日分ずつしか煎じたらいけないのも、
逆になんだかおもしろくなってくる。

落ち着いてから調べてみたら顆粒タイプの通販も結構あった。
あのときはもうテンパってたんだな。

3日間の葛根湯期間、3日間の小柴胡湯加桔梗石膏期間を終えて
だいぶ頭痛やのどの痛みも落ち着いてきた。
が、コロナが風邪と大きく違うのはここで治ったと思ってはいけないことかもしれない。

小柴胡湯加桔梗石膏を飲んで6-8時間ほどたつと咳が復活する。
とにかく私にとって命の綱だ。
毎日その日の分を煎じなくてはならないのが大変だがそれも闘うためのアイテムのようなものだと考えるようにした。
追加でさらに小柴胡湯加桔梗石膏を5日分購入。

病気になってからの食事



食事は4日間ほぼとらなかった。

栄養を摂った方が早く治るという考えもあるが、ここのところ1日1食という食事方法に変えて体調がすこぶるよかった(コロナにはなったが)。

お腹が本当に空いてから食べるという食べ方が心地よくて。

とはいえ、まる4日ほど何も固形物を摂らないと人はどうなるんだろうという自分実験を53歳にして初めて行ったわけである。

断食道場にも行ったことがない私はまる1日すら何も食べなかった日はなかったからだ。

結果は?

どうもならなかった。

人はこんなにも食べないで生きていられるのだ。
何も食べなければ便も排出されないかと思っていたが

4日目にお通じが。
ま、便の内容物は食べ物の残りかすではなく、ほとんどは自分の体の老廃物だと聞いたことがあったから、さほど不思議なことではないのかな。
新しい食べ物が入って来なくても押し出されることもあるんだなと初めて体感。

よく断食道場体験もので出てくる、何も食べなくなってから出てくる便は黒いっていう話でそれを楽しみにしていたけど、普通の色だった。
あれは都市伝説なのか?それとも、きちんとした指導員の元で断食するから出てくるものなのか。コロナを味わいながら断食体験も同時並行できると企んでいた私にはちょっと残念な結果に。

5日目の夜中、やっと空腹感を感じたので、冷凍ご飯を下からとってきて、お水と卵としらすと梅干しとうどんスープをくわえて電子レンジ。
美味しいおかゆ。お鍋で作らなくてもレンジでもそれなりのものはできるのね。
味がした。
毎日香水を嗅いで嗅覚チェックをしていたが、味覚も大丈夫だった。
完食できた。

6日目。とにかく謎におならを出したい感覚。
放屁願望爆発
1人で部屋にいるから気兼ねなしにできるのだけどそんな私でさえ恥じる気持ちになるほどの頻度と音量。
さつまいもをまとめて5本食べたような。
私の体内で何が起こっているのだろうか。
頭痛と喉の痛みが明らかに減ってきた。
高熱も出なくなった。
あとは数時間おきに出る咳と倦怠感と痰のからみだ。
ストナ去痰カプセルがもうなくなってしまっている。
追加で買いに行くか。
そろそろ他人にうつすリスクは消えているんだろうか。情報を探しても決め手が持てない。

16時間くらい続いた放屁タイムのあと突然の便意。
そして
そして
あこがれていた宿便らしき恋色いや、濃い色の便。

こ、これか!!!

何十年も伝聞でしか知らなかったものを自ら体験する。
何もなければ断食などそうそうできることではない。

もともと1食生活だったというのも、うまくやれた理由かもしれない。
復食のときに梅入りのおかゆがいいとどこかで記憶していたがそれがよかったのかもしれない。

宿便がでたからといって痩せるわけではないが、なんだか体が浄化された気がする。(宿便はそもそも存在しないという考えもある)
3日ほど前からお腹のふくらみがほぼ完全になくなり、腹筋に力を入れれば反り腰もなくなる体になった。

お腹がぽっこり出てる人は自分が食べ過ぎとか太りすぎとか思ってると思うけど、実際は姿勢の悪さによる筋肉不足で内臓が定位置にいられないだけなんだと思う。

内臓が正しい位置におさまり、腹横筋がそれらを腹巻のように支える。
沢山の食べ物が胃や腸に送られず、仕事をしなくてよくなった彼らが、健康を取り戻し、元気に働きだす。
蠕動運動が、空腹が長いほど活発になるという。

なんと1時間の間に3回もトイレへ。
お腹の痛みもなく、ただただ出る。
なんと快であろう。

コロナとの闘いを一瞬忘れて、まるで一人断食道場状態だ。

コロナウィルスを体からすべて出し切るためにとった行動が、私の体のデトックスとなっている実感。

コロナと本気で向き合うことを決めたからこそこんな風に闘えたんだな。
ずーっとLINEで寄り添ってくれた親友にも感謝。

いつも電気のオンオフを声で操作ししているが、喉が痛すぎて、アレクサを呼ぶこともできなかった。
眠い時に声で消せるのは便利なのにね。
喉は大事、健康は大事。

7日目

頭痛がなくなっている。
熱も完全な平熱。
あとはのどの痛みと少し残っている痰。
この状態の私が人にうつすパワーをもっているかどうかがわからない。
基本的には10日経てば治癒証明書がなくてもそのまま職場復帰していいというのだから、だいぶ人にうつす確率は減ってるんだろうな。
あとは煎じ薬を丁寧に飲み続けて完治を目指す。
初めて普通食を食べたくなった。
まだ台所は使わないでおこうと思うので、コンビニで冷製パスタを買ってみた。初めて食べたから差がわからないが、とてもとても美味しかった。

が、そのあと、いつも食べてる大好きなお菓子を食べたら、酸っぱい部分の味が全くしなかった。香水の香りはちゃんとするから、味覚だけ?
うーん、でもこんなものですんで本当にラッキーだ。

8日目

頭痛がなくなり、喉の痛みがなくなり、平熱になり。
普通の風邪ならここまで来たらもう完治だがコロナは違う。
鼻の奥のあたりの嫌な不快感だけはずーっと消えない。
きっと、検査で綿棒でぬぐう場所だ。
どんなに症状が落ち着いてきたと思っても、この部分の炎症は続いていると書いてある記事があった。

コロナになって最初から肺炎になる人はいなくて、だんだんと症状が悪化していき、肺炎になる人は重症化した、となるわけで、ちょうど6-8日目あたりに肺炎に移行すると書いてある記事もあった。

つまり、今だ。

確実に快方に向かっているようにみえるが油断したらおそろしいことが起きるのがコロナだ。風邪ならとっくに治ってる状態なのに、しっかりとまだ鼻の奥に鎮座している。コロナウィルスは体の内臓ひとつひとつを攻撃して回ると書いてある記事もあった。
煎じ薬が切れるころになると咳が出るのは変わらない。

そこにとうとう、‘アレ‘がくわわった。
おそれていたアレ。味覚・嗅覚障害だ。

おかゆの味がわからなくなった。
しらすをたっぷり入れたのに塩気が足りない。
香水をつけても匂いが飛び込んでこない。
私は、そうならないタイプと思っていた私だったがなってしまった。
タイスティックすら
吸ってもメントールのスースー感しかわからない。
鼻の奥にウレタンを詰め込んだみたいだ。

でも、初期のかなづちの頭痛と針でブスブスさされるのどの痛みを思えば。可愛いもんだ。
とにかくあと5日。
5日以内に完治させるのだ。
短期の予定だったがそうはいかなかった。
完治。これが最大のミッションだ。

鼻の奥に住むあいつが、私の嗅覚や味覚まで、ストップさせる指令を出しているのがわかる。
ちきしょー
なんてこったい。
せっかくだから同時並行しようとしていたダイエットを一旦お休み。
今度は味覚障害のときは何を食べるとどう感じるのか実験くんをしてみるか。

若い時大好きだった彼氏がストレスで味覚障害になったのに親身になってあげられなかったことをいまだに後悔しているから。

せっかく味わえるチャンスをもらった味覚障害、とことん味わったろうじゃねーか。

9日目

毎日感覚が変わっている。
今日は塩味がいつもの3倍くらいに感じられた。自分で正しい分量で作った料理が塩辛くて食べられなかった。
この感覚があれば、薄味にしなきゃいけない病気の人には画期的かもしれない。確実にちょうどいい味の塩味がからすぎてほとんど食べられなかった。
甘いものは普通なのでプリンを食べる。
香水も匂いがわかった。嬉しい。
とにかく鼻の奥の痰野郎が消えてくれたら完治だ。
奥の痰野郎を消す方法を調べていたら、鼻うがいがコロナにも効果的との記事を見つけ、早速‘ハナノア‘という商品を購入しやってみる。

う、、、苦しい。
なんか全然うがいできてる感じにならない。
ただ鼻の奥を塩水で濡らしただけといった感じ。
でもなんとなくよくなった気がした。

10日目

もう痰以外の症状がほぼなくなった。少しだけ残っていた頭痛、倦怠感がなくなったのだ。
香水の匂いもわかる。よかった。
甘いものも美味しくて
普通の食事がとれた。

11日目

煎じ薬はあと1日分。これを飲み切ることで完治できると信じている。
これを飲んでなかったらきっともっと長引いてた気がする。
昨日は一度も発作が起きず。咳無し。
鼻うがいのおかげか鼻の奥の違和感もほぼとれてきた。
夜中誰もいないであろう時間に散歩ができた。嬉しい。

12日目

煎じ薬ラストデイ。
症状はもう鼻の奥だけ
身体も軽く何でもできそう。

煎じ薬を正しく飲み切って
本日を持って治療終了とする!

13日目

昨日はあんな気持ちになってたのに、
煎じ薬をすべて飲んだけど、痰は消えず
痰があるから咳が出てしまう。
咳が出てしまったら人にうつしてしまいそうで
ジムや整骨院などに行けず
ただ家にいるだけの日々。
さすがにもう飽きた…
でも治さなきゃということで
煎じ薬を作ってくれた漢方薬の薬局に出向いて
痰を切れやすくする漢方と
悪化したときのための漢方を処方してもらった。
麦門冬湯と麻杏甘石湯だ。
咳が出ると周りの目が怖いし、うつしてしまったらだめだからどこにも出かけられない。

14日目

まだまだ完治とはいえない。
えーんえーん。長すぎる。
ワクチン打ってなかったらどうなってたか
わからないけど油断して肺炎になったら嫌すぎるから
家でおとなしくしてるけどもう精神的に病みそうだよ。
マスクの中で小さな声しか出さず(ウィルスを出したくなくて)
このままではおかしくなってしまいそう。

早く元気になって人と話したい。
それなのに、こんなに我慢して家にいるのに
咳が出たときの状態が悪化してきた。
咳が出て痰がうまく出ず、咳からの嘔吐。
若い頃いつもなっていた気管支炎の症状。

15日目

とっくに完治してそろそろ動き出そうと思っていたのに
咳が出てしまうともう自分では全く止められない。
電車に乗っていたら1両全員いなくなるだろうな(もちろん乗ってない)。

完治してからこの手記を公開しようと思ったが、ウィルスは120日は残っているとする説もあり、まだまだ時間がかかりそうなのでこの時点で公開しようと思う。長くなり過ぎて誰も読まないかもしれないけれど。
咳はまだ残っている。
もう何も社会活動をしていない。
しゃべると咳が出そうで怖くて親とも最低限の言葉で話している。

追記 19日目

やったーーーーー!!!
やっと今日完全完治!
吐かなくなって、咳き込まなくなって
今朝はノドと鼻の間に居座っていったアイツがいなくなった。
やっと。

2日後、実家に、姉二人の家族たちがやってくる。
私がご馳走を作ってもてなす係。
ほんのちょっとでも症状が残っていたら断るつもりだった。
そのお盆のご飯の席で私はコロナに罹って完治したことを話そうと思っている。
一日中心配事を探しては憂いている母に心配事を私が提供するのがどうしても耐えられず、他の家族にも迷惑かけたくなくてこうなったが
どれだけ辛く悲しい戦いだったか、姉たちには話したい。
なるべく接触しないようにしてるのに、1日中呼び鈴は鳴り、背中にクリームを塗れとか、振り込みをしろとか、野球のチャンネルが変えられないとか、パソコンで検索したいがそこに飛べないとか、お姉ちゃんのLINEの写真を開いたら戻れなくなったとか。39度の熱の中、完全消毒をして、平気な顔で要望に応えるのは至難の業だった(クリームは断った)。

あーよかった。

私はやり遂げた!


感想

私が以前インフルエンザに罹った時、本当に本当につらくて、入院させてほしい、と頼んだが、病院は、インフルエンザで入院はできませんと断ってきた。小さな子供を2人育てているときで、いったいどうしたらいいんだろうと天を仰いだ。関節という関節が痛くて、苦しくて、神様、殺してくれ、とさえ思った。

正直それに比べたら、コロナはつらくはなかった。
私がこれですら軽症、で済んだせいだと思う。
呼吸が苦しくなるような重症ならこんなことは言えない。

ただ沢山の人が主張しているように、コロナはただの風邪、ではない。

今回参考にさせていただいた治療法を使わなかった場合の私がどうなったかは、どらえもんにでも頼まない限り、検証できないが、正しい治療法だったと感じている。

喉の痛みは、鼻にメントールが入ると楽になるので、
タイスティックを使ったり、薬を入れるとよくないと思ったので、ポケットがついているタイプのマスクに、ハッカ油をたらしたコットンを入れてつけた。

タイスティックとポケット付きマスク

このマスクはぬれマスクの、あのアレを入れるところね。

咳をとめるというYouTubeのストレッチ動画も役に立った。

身体を休めて

免疫力を上げて

コロナと闘った。

コロナは体内に120日も残るなんて説も読んだ。

怖すぎる。

まだ闘いは終わらないが、私のコロナ体験記でした。

もし完治できたらまた書きます。

※完治した19日目を追記しました。

ここにも追記

途中パルスオキシメーターを使いましたが、マニキュアをしていると測れないということで、マニキュアを取りました。

ジェルネイルは気軽にとれないから、ジェルネイルしたての人とかは大変だろうなと思いました。

最近ははがせるタイプとか出てるからこの時期はちょっと考えた方がいいかもと思った私でした。

コロナの症状と後遺症について語るオプチャに入って色んな人の話を読んだけど、コロナはそれぞれの人の弱い部分を攻撃するんだろうなと感じた。

腰が痛くなったり、背中が痛くなったり、胃が痛くなったり。

喉と頭痛は共通っぽかったけど、その他の部分はいくつかバリエーションがあった。普段から風邪のときはこうなる、みたいな特徴が出るのかなと感じた。

私の場合は胃腸がとても強いので病気になってもそこは響かない。

喉が激しく痛くなり、肺がわるくなり、最後鼻水が出ると治った証拠だったりする。

コロナでリアルタイムで苦しんでる人たちと辛さを共有できるのでとてもよかった。






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