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日本人の弱点「空気の研究」山本七平,著をロジックツリー図化

【見るだけで頭がよくなるロジックツリー図を描いてみよう。ロジックツリー図という、情報の正しさ間違いをチェックする論理トレーニングを紹介しています。

そして超人脳になるロジック瞑想を目指します。

ロジック瞑想とは、ディベート(討論)・ロジック(論理)を徹底的に極めると脳が瞑想状態になると機能脳科学者の苫米地英人(とまべちひでと)博士の解説を知り、ゴンユウジがかってに作った造語です。

 この記事は相手にマウントをとり争いごとに勝つための論理(ロジック)でなく、討論するお互いが、分かりあい、問題に向き合い、共に協力して平和な社会を築くことを願い書いています。

よく知られるように苫米地博士のゴール(目的)は差別と戦争のない平和な世界の実現。私の笑いヨガの目的の1つも笑い(の瞑想)で世界平和を実現する事。

瞑想にロジック瞑想もとりいれて世界平和を実現しよう】

めざせロジック瞑想




ロジックツリー図の紹介

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笑いヨガ講師のゴンユウジです。私の笑いヨガのホームページはこちら→https://laughteryoga-g.jp.net/

「速読への道」の記事でも書いているように、私は1分間3万字の速読スキル習得を目指してふつうの読書体験を積んでいます。

それで前から気になっていた山本七平の著書にチャレンジしました。

なんの本がいいかなと迷いました。ページ数も少なくてすぐに読めそうなイメージのタイトルを選びました。

それが「空気の研究」です。



どうして山本七平を読もうかと思ったか。

2020年からの流行り病や、政府がやたらと推進する任意接種のお注射のことなど、「嫌な空気」のメディアの報道にほとほと嫌気がさします。

そして今年2022年2月からの連日の「ウクライナ、ウクライナ」のニュースです。

ウクライナの難民と、ロシアとの戦闘行為で、お亡くなりになった「全ての人命」に同情はいたします。

しかし、なんで?こんなに?「ウクライナの人道支援!募金!ロシアは許せん!」とニュースで過剰報道するのか?

なぜ日本政府はアメリカの言いなりになって、こんなにウクライナに肩入れするのか?

「ウクライナの人命や人権が大切なら、今すぐ、独裁国の北朝鮮に拉致された日本人拉致被害者を助けろや。北朝鮮の帰国事業で北にわたった日本人妻を今すぐ帰国させろや。

中国共産党に侵略されて弾圧されている国の東トルキスタン国(ウイグル)の人達をたすけろや。

アフリカや他の外国でも紛争や緊張状態で今も殺し合いや人命が失われてるだろ。

紛争や戦争でなくても人命が今すぐ失われるような外国の状況、今もあるだろ。そっちも目を向けろや。しょせん今の日本のメディアも政治もウクライナ支援はただの偽善だろ」

と、私などはフツフツと怒りがわいてきます。

しかし偉そうな事を言いましたが、私自身は、そんな世界の悲惨な現状の人達に気持ちを向けることのない、自分の生活だけを気にする、ただの小市民です。

私は自分の損得感情だけでニュースを見る、卑怯で自己中な一般大衆の1人です。

なので私はウクライナに偽善的な行為をする人達と本質は一緒です。

さて、そんな日本のウクライナへの報道と政府の行動が、伝え聞くところの日本が1945年までの戦争で負けた「社会の空気」に似ている、と感じました。

そこでかねてより「日本人の精神的な弱点」「日本人の強烈な同調圧力」「日本人全員、前へならえで同じことをする国民性」の鋭い指摘で有名な故,山本七平氏名の著書を読んでみようと思いました。

で、どれがいいかな?と適当に見つくろい、ページ数も少なく、簡単に読み終わりそうなイメージの「空気の研究」を読みました。

しかしこれが大変でした。内容が難しすぎて死にそうでした(涙)。

1977年の出版ですが、この本では山本氏は言論人のせいか、やたら小難しい哲学的な言葉を使います。抽象的な単語もたくさんあり「何言ってんだこの人!」と本を読んでいてイライラ悲しくなりました。

ロールプレイング・ゲームで言えば、中ボスを倒すまでの(知的)レベル10以上でないと、この本は読んではいけないと思います。

私は経験値も低い(知的)レベル3〜4ぐらいです。

そんな雑魚キャラレベルの知識で、この本にいどみ攻略するまでが大変でした(大泣)。

なんとか字ヅラを全てつかみ、かろうじて全体の意味を「なんとなく、こういう事かな?」ととらえて読み切ることができました。

しばらく「空気の研究」と聞いただけで、辛い読書トラウマがよみがえりそうです。

今回かろうじて意味がわかった文章をピックアップしてロジックツリー図を1枚、描きました。

ロジックツリー図の演習用に、他に意味のわかった文章を、書き起こしで掲載しておきます。

頭の体操に書き起こしの文章で、ロジックツリー図を描いてもらってもよいです。またこちらで一緒にロジックツリー図を描くお手伝いもしています。

頭がよくなる図を一緒に描く:
https://coconala.com/services/2215418




(山本七平「空気の研究」より、書き起こしで抜粋)
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(12ページ)
驚いたことに、「文藝春秋」昭和五十年八月号の『戦艦大和』(吉田満監修構成)でも、「全般の空気よりして、当時も今日も(大和の)特攻出撃は当然と思う」(軍令部次長・小沢治三郎中将)という発言がでてくる。

この文章を読んでみると、大和の出撃を無謀とする人びとにはすべて、それを無謀と断ずるに至る細かいデータ、すなわち明確な根拠がある。

だが一方、当然とする方の主張はそういったデータ乃至(ないし)根拠は全くなく、その正当性の根拠は専ら「空気」なのである。

従ってここでも、あらゆる議論は最後には「空気」できめられる。

最終的決定を下し、「そうせざるを得なくしている」力をもっているのは一に「空気」であって、それ以外にない。

これは非常に興味深い事実である。というのは、おそらくわれわれのすべてを、あらゆる議論や主張を超えて拘束している「何か」があるという証拠であって、その「何か」は、大問題から日常の問題、あるいは不意に当面した突発事故への対処に至るまで、われわれを支配している何らかの基準のはずだからである。
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(17ページ)
最近ある小冊子で、専門学者が公害問題について語っているのを読んだが、多くの人は「いまの空気では、到底こういうことはマスコミなどでは言えない」という意味の発言をしている。
 
特に複合汚染は、金属の場合、複合すると毒性が少なくなるといったデータの話などきくと、こちらは素人ながら「毒をもって毒を制す」なのかな? これが「自然の回復力」といったものなのかな? と、公害克服のみならず、さまざまな面で非常に興味をひかれる。

このデータなどは、たとえ資料に明らかでも「口にできない空気」があるそうである。

この傾向は公害だけでなくすべての面にある。

従って、もし日本が、再び破滅へと突入していくなら、それを突入させていくものは戦艦大和の場合の如く「空気」であり、破滅の後にもし名目的責任者がその理由を問われたら、同じように「あのときは、ああせざるを得なかった」と答えるであろうと思う。

こうなるとますます、この「空気」なるものの実体を解明せざるを得なくなるのである。

「空気」といわれる以上、それが一種の力をもちうるのは、何らかの気圧のような圧力があるからであろう。人はそれを感ずるから「空気」と表現したに相違ない。
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(19ページ)
また私は二十年ぐらい前に、千谷利三教授の実験用原子炉導入の必要を説いた論文を校正したことがある。先日その控が出てきたので、何気なく読んでいて驚いたことは、「実験用原子炉は原爆とは関係ない」ことを、同教授は、まことに一心不乱、何やら痛ましい気もするほどの全力投球で、実に必死になって強調している。

今ではその必死さが異常に見えるが、これは、「原子」と名がついたものは何でも拒否する強烈な「空気」であったことを、逆に証明しているであろう。そして、この論文をもって、当時の反対者の意見を聞きにいったら、その返事はおそらく「当時の空気から言って、ああ主張せざるを得なかった」であろう。

こうなると、たとえ「空気の決定」が排除される場合でさえ、一人の学者がそれに使う無駄なエネルギーは、実に膨大なものであろうと思う。
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(34ページ)
3年前のことである。何やらややこしい紹介経路を得て、ある人と会うことになった。
私に一冊の相当に分厚い本を差し出していた。
 [今の時点で、このことはこのように、はっきりわかっています。そしてわかっていたことを、後日の証拠とするため、これをお預かり、いただきたい」
開いてみると、イタイ・イタイ病は、カドミウムに関係ないと、克明に証明し た専門書である。

私は専門家でないから、内容は批判どころか十分に理解することができない。
(中略)

そこで言った。「発表すればいいじゃないですか」

彼は言った。「、、、今の空気では、こんなものを発表すればマスコミに叩かれるだけ、もう厚生大臣にも認定されましたし、裁判も負けましたし、この時点でこれを発表すれば、居直りなどと言われて、会社はますます不利になるだけです。

したがって、せっかくできたのですがトップの決断で全部、廃棄することになりました。今の時点で既に実はこれだけ明らかなのだと言うことを、後日の証拠にどなたかにお預けしたいと。
私は個人としてはそう思っていたのですが、文春を拝読しまして、これは山本(七平)さん以外にはいないと思い、、」

(中略)
「あなたが発表すれば良いでしょう」  

「いえいえ、到底、到底。今では社内の空気も社外の空気も、とてもとても、第一トップが今の空気では破棄せざるをえないと申しまして回収するような有様で、、」
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(163ページ)

もし仮に、これはあくまでも仮定の話だが、「カドミウムはイ病にう無関係」と証明されたらどうなるのか。今までの治療も予防もやめて、別の原因を探求して対策を立てねばならぬはずである。
 
医学的に見れば、過去にいくらでもあったことである。人類の歴史とは錯誤の歴史だから、そのこと自体は少しも不思議ではない。前述のように結核もかつては遺伝だと信じられ、あの家は結核の家系だなどと言われた。

またカルシュームを連続的に注射すれば病子が石灰化(?)して治癒するとか言われて、私もそういった注射をずいぶん打たれた経験がある。

いま親しい医師に聞くとそれは全く無駄な事だったそうである

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(187ページ)

竹槍戦術を批判した英雄は、竹槍で醸成された空気に、「それはB29に届かない」と言う事実を口にしただけである。これは最初に記した「(事業を起こすために)先立つもの(資金)がねえなと同じで、その空気を一瞬で雲散霧消してしまう「水」(水をさす)だから、たとえ本人がそれを正しい意味の軍国主義(ミリタリズム)の立場から口にしても、その行為は非国民とされて不思議ではないわけである。

これは舞台の女形を指して「男だ、男だ」と言うようなものだから、劇場の外で退席せざるをえない

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(242ページ)

「日米の生産力、軍事力の違い、石油、食料の予測、小学生でもわかる計算がなぜできなかったのか」
「公害問題が華やかだった時、経団連をでも隊で囲んで日本の全工場を止めろといった発言に対して、全工事をストップすれば一体どんなことになるか小学生でもわかることがなぜわからなかったのか」



【付記】------------------------------------------------------

このnoteの私の記事では、情報の良し悪しをチェックし判断する、思考トレーニングの「ロジックツリー図」というものを紹介しています。 私は笑いヨガという活動をとうして様々な「瞑想(めいそう)」をする事が好きです。

瞑想にもバラエティーに富んだ種類があります。.

機能脳科学者の苫米地英人(とまべちひでと)博士は論理思考をトレーニングするディベート(討論)競技をしていると、「ある種の瞑想状態」になるといいます。まず以下のロジックツリー図というものを見てください↓

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↑この図は、機能脳科学者の苫米地英人(とまべちひでと)博士の著書、【ディベートで超論理思考を手に入れる 超人脳の作り方 】
https://amzn.to/3raOCoXの文章をロジックツリー図化したものです。

「論理(ろんり)脳をトレーニングしていくとある種の瞑想状態になりますよ」という事です。

私がこのnote記事で伝えたい強いメッセージの1つに「情報の成否を判断する訓練としてロジックツリーを描いてみよう」というものがあります。

私自身はまだディベーターなみの脳の瞑想状態になった事はありません。

しかし、それを目指して「論理」の思考トレーニングをしています。

その訓練法の1つに「ロジックツリー」を紹介したいのです。

メディアリテラシーという言葉がありますが、マスコミや報道にかかわらず情報のよし悪しを判断するスキルや能力は生きていく上で非常に重要です。 相手の主張やニュースなどの情報のロジック(論理)の構造を「図形化」します。

論理の根拠を「視覚化」することで、「その情報は本当に正しいのか?」をチェックや判断がしやすくなります。

例えば、ディベートで使われる「トゥルーミン・ロジック」という論理メソッドを使ってロジックツリー図を描いてみましょう。↓↓ 

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ロジックツリー図の描き方は、いろんなルール、考え方がありますが簡単にいうと、「1つの主張のブロックにたいして必ず2つ以上のブロックに分ける」という事です。

図にあるように「主張・情報」のブロックの下に根拠や証拠、事実、データ、エビデンスとなる分けたブロックを配置します。

そのブロックを上位のブロックに矢印の線でピラミッド構造で結ぶという形です。

そのようなピラミッド構造を描く訓練をとうして「うーん、ほんとにこの情報の主張は、ただしいのだろうか?」

と、主張の「正しさの根拠」となる論理の構造がわかりやすくなります。

たとえば2020年に中国の武漢市から新型コロナのウィルスが蔓延し始めました。

そして2020年の2月ごろ「中国からの新型コロナの影響で、日本のトイレットペーパー生産がストップし供給がなくなる!」という情報がTwitterで拡散されてしまったのです。 

その結果、1970年代の石油ショック以来の集団ヒステリーによる日本中でトイレットペーパーの買いだめ行為が起こりました。多くのスーパーマーケットやコンビニでトイレットペーパーの在庫切れ現象が起こりトイレの紙を買いたくても買えない人もいました。 その後、このTwitterの情報は「まったくのデマ」である事が分かります。

もし当時、下図にあるような、「中国からの新型コロナの影響で日本のトイレットペーパー生産がストップして供給がなくなる!」というデマ情報を冷静にロジック(論理)の構成をツリー図で、瞬時に判断できれば日本人の多くが「デマに踊らされて買いだめに走る」ことはなかったかもしれません。↓↓

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図にあるとうり  「日本のトイレットペーパーの供給がなくなる!」という情報を裏づけるには、 「日本のトイレットペーパー生産の最大の供給先は中国だ」というブロックの前提が証明される必要があるのです。

しかし、「コロナウイルス危機で中国の工場がトイレットペーパーの生産をしていない!」という情報だけでは、 「だから日本のトイレットペーパーの供給がなくなる」と結論づけるには論理の根拠、下部の構成は不十分なのです。 

【ロジックツリー図を描いてみよう!】

というわけで、様々なロジックツリー図を紹介していくのですか。私の願いの1つは「あなたにもロジックツリー図を描いて欲しい」ということです。

ロジックツリー図の描き方の考えかたも紹介していきますが解説したように「この情報ただしいのかな?」と疑問におもったら

まずは「1つの主張のブロックにたいして必ず2つ以上のブロックに分けてみる。それを矢印の線でつなく」

という事を練習としてやってみて欲しいです。

最後にこちらのロジックツリー図も掲載しておきましょう↓


今回、ロジックツリー図の2つの解説の動画もシェアしておきます。↓ 











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