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♯21.固定資産を売却した時の仕訳について解説

こんにちは!
今回は、減価償却の仕訳の応用編として固定資産を売却した時の仕訳について解説していきます。

前回でも、減価償却の仕訳について解説を行ってきましたが、今回は、応用という形で説明をしていきます。

そして、今回の内容ですが、次のような疑問を解決しながら話を進めています。

  • 固定資産を売却した時の減価償却費について、仕訳を知りたい

この記事で、簿記3級の減価償却の仕訳をマスターしよう!

では初めて行きます。

減価償却について知ろう!

前回でも減価償却についての仕訳は説明しましたが、前回のおさらいとして確認していきましょう!

減価償却とは、固定資産を使うことによる価値の減少分を言います。

固定資産として使っていくと価値が減少していくこの減少分を減価償却と言います。

そして、減価償却費は仕訳で使用する時には費用として計上します。
なので、増えると借方に、減ると貸方に記入を行いましょう!

次は減価償却累計額についてですが、これは文字通りの意味で減価償却の累計額のことです。

固定資産を購入した時から、今までの減価償却の合計金額をことになります。

仕訳で使用する時に覚えておいておくことは、「仕訳のマイナス分を」減価償却累計額として計上することです。

そして、この勘定科目は減価償却費と一緒に使われることがほとんどなので「減価償却費が出てくると減価償却累計額をつかうんだな」と覚えておいても良いと思います。

順を追って解説すると、

  1. 減価償却費は、固定資産の価値の減少分を費用として計上します。

  2. 固定資産は、勘定科目になおすと資産勘定として計上します。

  3. 資産はマイナスになると貸方に記入します。

  4. よって、固定資産(建物・備品など・・・)のマイナスが出ると貸方に記入します。

このように、固定資産のマイナス分が増えるほど貸方に減価償却累計を計上します。
逆に固定資産のマイナス分が減ると(減価償却費が減ると)貸り方に記入します。

では、その後すでに使わなくなった固定資産はどのように売却していくのでしょうか?

固定資産を売却した時の仕訳を実践しよう!

まずは、簡単に仕訳を行う手順について理解した上で、実践に入っていきましょう。

手順
1.代金の受け取り方法を記入
2.売却する固定資産を減少させる
3.減価償却累計額を減少させる。
4.借方、貸方の差額を固定資産売却益か固定資産売却損として計上

*また、問2では期中に売却した時の仕訳なので、購入時から売却時までの月を計算して計上していくひつようがあります。

決算日に売却した時の仕訳

問1. 4月1日決算日。ゴンべ株式会社は、車両運搬具(資産)を500円で売却し、月末に代金を受け取る(資産)ことにした。
その時の所得原価(資産)1000円、減価償却累計額200円だった。また、会計期間は、4月1日から3月31日までの1年である。
(間接法で記帳)

解説
1.売却した代金500円を月末に受け取ることとしているので、資産の増加として借方に未収入金500と記入します。
2.購入した車両運搬具1000円を売却しているので資産の減少として貸方に車両運搬具1000と記入します。
3.減価償却累計額が200円あるのでこれを減少さすため借方に減価償却累計額200と記入します。
4.今の状態が、借方700で貸方1000なのでその差額300を借方・貸方を一致させるように借方に
固定資産売却損300と記入します。

答え
(未収入金)   500(車両運搬具)1000
(減価償却累計額)200
(固定資産売却損)300

固定資産を一定期間後に受け取るときは、未収入金で処理を行おう

借方と貸方の差額について、貸方の方が小さい場合、固定資産売却益として計上します。

では次は、期中に売却した時の仕訳について解説します。

期中に売却した時の仕訳

問2. 5年9月31日 期中。ゴンべ株式会社は、1年4月1日に購入した備品(資産)を300円で売却した。
この代金は、月末に受け取る(資産)ことにした。
その時、所得原価(資産)1000円、期首の減価償却累計額600円、残存価格0円、耐用年数2年で計算方法は定額法行うこととした。
会計期間は、4月1日から3月31日までの1年である。
(間接法で記帳)

解説
1.売却した代金300円を月末に受け取ることとしているので、資産の増加として借方に未収入金300記入します。

2.購入した備品1000円を売却しているので資産の減少として貸方に備品1000と記入します。

3.減価償却累計額が600円あるのでこれを減少させるため借方に減価償却累計額600と記入します。

4.そして、当期分の減価償却を求める必要があり、このけいさんほうほうは、定額法と記されているので定額法で計算していきます。1000÷2=500(1年分の減価償却費)で、ここから、当期の減価償却を求めるために、次のような計算をします。500×6/12=250(当期分の減価償却費)
よって、費用の発生として借方に減価償却費250と記入します。

5.最後に、借方貸方の合計を一致させるようにするので貸方に固定資産売却益150と記入します。

答え
(未収入金)   300(備品)     1000
(減価償却累計額)600(固定資産売却益)150
(減価償却費)  250

期中に固定資産を売却した時は、当期分の減価償却費も計上しよう!

まとめ

いかがでしたか?
今回は減価償却を売却した時の仕訳を解説してきました。
では、今回の内容をまとめていきます。

今回覚えた内容
・固定資産を決算日に売却した時の仕訳
・期中に売却した時の仕訳

固定資産を決算日に売却した時の仕訳

ここでの仕訳のポイントとして、購入時の資産の減少と売却時の資産の増加を間違えないよう気を付ける必要があります。

考え方としては、取得原価(購入時の資産)を減らす支払い方法で受け取る金額(売却時の資産)は増やすと覚えるとやりやすくなります。

期中に売却した時の仕訳

仕訳のポイントは、当期分の減価償却費を求める必要があるということです。

決算日といった、売却する時期が当期ではない時には、減価償却累計額がすべての固定資産の価値の減少分なのですが、期中に売却する際には、当期分の減価償却は減価償却累計額に含まれていません。

なので、1年間の減価償却費に月割で減価償却を求めてあげる必要があります。

今回も最後まで読んで下さりありがとうございます。


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