
スラーをまじえて取り組むリップスラー
前回更新の音階練習を使った練習バリエーション。この練習は実はリップスラーの入り口でもありました。
リップスラー。
タンギングやロングトーンといった他の基礎練習に埋もれがちなトピックですが、倍音が多く音がはずれやすいホルンにとっては、最も大切なものだとぼくは思っています。
その割に倍音が多いホルンという楽器の特性に着目してのメニューがとても少ないように感じます。ぼくも過去に経験がありますが、合奏で取り組んでいるみんなでやるリップスラーを個人練習でやっているだけでは、とても足りないんです。
ではどんな練習をすればいいか?以前無料で作成したものもあるのですが、これは実はちょっと難しい。誰にでも役立つものをと考えたばかりに、開始音が低すぎたり音域がひろすぎたりしています。
今回こちらで紹介する楽譜は、楽器を始めたばかりの初心者はもちろん、もう何年もホルンをやっているよ、という人にも効果のあるメニューです。あることを気にかけて練習すると、びっくりするほど難しく感じるのです。慣れてくればウォームアップの一環にしてもいいでしょう。
ぼくはいつも、1日のはじまりの音づくりをやったあとこの練習をしています。
ゆっくりのテンポで取り組んでも5分で終わります。
リップスラーの取り組み方や考え方についてはホルンのリップスラーという記事にて詳しく解説してありますので、そちらもご覧ください。
開始音は自分にとって吹きやすい音と音量で
自分にとって吹きやすい開始音から取り組むと、音色をつくっていきやすいのでおすすめです。
例えばぼくからすると1小節目からのフレーズは開始音が低いので、いつも56小節目からやっています。
管楽器コーチ。1985年東京・国立生まれ。都立片倉、国立音楽大学卒。卒業後音楽を続けるも一度は挫折し、一般職へ就職。その後再び音楽に携わる道に復帰、現在にいたる。Blog▶️gonzayuichi.com