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【K-1】“伝説の拳”シカティックの愛弟子アントニオ・プラチバットが初代ヘビー級王者に。武居由樹は強豪サラビアを1R KO! 木村ミノルが城戸康裕に勝利。卜部功也、小宮山工介が海外強豪下す=11.23 K-1 WORLD GP 2017 JAPAN さいたま大会

11月23日、さいたまスーパーアリーナ コミュニティアリーナで「K-1 WORLD GP 2017 JAPAN ~初代ヘビー級王座決定トーナメント~」が開催された。

1回戦と準決勝のすべてが1R決着となったド迫力のヘビー級トーナメントは、“本命”の呼び声高かったイブラヒム・エル・ボウニをアントニオ・プラチバットが決勝で下し、優勝。セコンドに就いた1993年・第1回K-1ヘビー級トーナメント覇者のブランコ・シカティックとともに、戴冠に歓喜した。

スーパーファイトでは、武居由樹が強豪ビクトー・サラビアを相手に1R KOで圧勝。鮮烈な印象を残している。

▼第14試合 K-1 WORLD GP初代ヘビー級王座決定トーナメント決勝 3分3R・延長1R
○アントニオ・プラチバット(クロアチア/アメノジム)
[判定3-0(29-28,30-28×2)]
×イブラヒム・エル・ボウニ(モロッコ/ジム・ハーレム)
※プラチバットが優勝。初代ヘビー級王者に。

ヘビー級ならではの右の強打をプラチバットのガードの上から叩き込むボウニ。その入り際に左フックを当てるプラチバットは、左ボディ、右フックのクロスで詰めるとボウニがクリンチ。ボウニは下がりながらもアッパー、左ストレートを効かせる。

2R、ボウニは右で前進しワンツー連打、蹴りまでまとめるが、得意の左フックで反撃したプラチバットはボウニをロープに詰めて右ストレートまで繋げ、二段蹴りも。ボウニはカウンターのヒザを狙う。

3R、ロープに詰まるボウニはボディ狙い。パンチからヒザも。プラチバットは左フックからの右ストレートで前進。判定へ。判定3-0でプラチバットが初代ヘビー級王者に。セコンドに就いた第1回 K-1 GP優勝ブランコ・シカティックの前で「日本はK-1の故郷です」と語った。

▼第13試合 スーパー・バンタム級(-55kg)3分3R・延長1R
○武居由樹(POWER OF DREAM/K-1 WORLD GP王者)
[1R 1分38秒 KO]
×ビクトー・サラビア(米国/ムエタイアメリカジム)

4月のK-1で武尊と激闘を繰り広げた強豪サラビアは、圧力をかけていくが、しっかりと自分の距離を保つ武居はサウスポーから左ミドル、三日月蹴りでサラビアを下がらせると、ローから後ろ廻し蹴り! 脇腹に喰らったサラビアがダウン。日米下町対決を鮮やかなKO勝利で制した武居は「足立区から来たPOWER OF DREAMの武居です」と恒例のあいさつ。「皆さんの応援のおかげで今日も勝つことが出来ました。やっぱりK-1最高!」と爽やかにマイクで語った。

▼第12試合 ウェルター級(-67.5kg)3分3R・延長1R
×城戸康裕(谷山ジム)
[判定0-3(25-30×3)]
○木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/Team Philip/GSA/WSR)


ウェルター級に階級を下げた城戸と、9月の久保優太戦の敗北を払拭するため強豪との連戦に名乗り出た木村の対戦。

サウスポーから得意のスイッチを見せる城戸は長いコンパスから放たれる前蹴り、左ミドルで木村を牽制。2R、木村は打ち終わりに左右フックの連打で詰めると右フックをヒット! ダウンを奪う。

3R、詰めて来る木村に城戸はカウンターのヒザ狙うが、木村はヒザを怖れず左フックから右フックで再びダウン奪取。立ち上がった城戸はテンカオ合わせ、ハイも繰り出すが木村の剛腕は衰えず。大差の判定で実力者・城戸を撃破すると、マイクで久保優太に再戦をアピールした。久保も「宮田プロデューサーから言われたら受けるしかないんで……。まあ、できるだけ避ける方向で」と苦笑いで回答した。

▼第11試合 ライト級(-62.5kg)3分3R・延長1R
○卜部功也(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
[判定3-0(30-27×3)]
×クリスチャン・スペトゥク(ルーマニア/Ciprian Sora Gym)


2月の初代ライト級王座決定トーナメントで王者ウェイ・ルイとハイレベルな攻防を繰り広げたスペトゥクと、そのルイとの対戦を目指す卜部功也が激突。

右構えのスペトゥクとサウスポースタイルの功也。スペトゥクの左右の前進をかわす功也は、左ミドル、左ローをヒット。2Rも左の攻撃を顔・腹と散らすと、スペトゥクの攻撃をかわして左ストレート! 最初のダウンを奪う。3R、左ST、左ミドル、跳びヒザも当てた功也が圧倒。タフなスペトゥクを寄せ付けずフルマークで判定勝利した。

▼第10試合 K-1 WORLD GP初代ヘビー級王座決定トーナメント準決勝(2)3分3R・延長1R
×ロエル・マナート(オランダ/メジロジム・アムステルダム)
[1R 3分00秒 KO]
○イブラヒム・エル・ボウニ(モロッコ/ジム・ハーレム)


ボウニの強打にがっちりガードはマナート。ボウニは右ストレートからの左フックでダウン奪うと、立ち上ったマナートにまたも左フック効かし、コーナーに詰めての連打から左でフィニッシュした。ボウニが決勝進出。

▼第9試合 K-1 WORLD GP初代ヘビー級王座決定トーナメント準決勝(1) 3分3R・延長1R
×上原 誠(士魂村上塾)
[1R 2分09秒 KO]
○アントニオ・プラチバット(クロアチア/アメノジム)


日本から一回戦を唯一勝ち上がった上原だが、長身のプラチバットが左ボディから右ローの対角線攻撃。さらに左ボディから右ハイで上原をダウンさせると、立ち上った上原にまたもボディブローを効かせる。ロープに詰めると、最後は跳びヒザを決め、連続の初回KOで決勝進出を決めた。

▼第8試合 スーパー・ライト級(-65kg)3分3R・延長1R
○平本 蓮(K-1ジム総本部チームペガサス)
[判定3-0(30-25,30-26×2)]
×佐々木大蔵(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/Krush -63kg王者)


激しい鍔迫り合いを制したのは平本だった。

2Rロープに詰めた平本が右ストレートで佐々木をぐらつかせるが、佐々木も打ち合いで退かず。3R、ロープに詰まりながらも平本が右ストレートでダウンを奪うと、さらに左フックを当て2回目のダウンも奪取。試合は判定3-0で平本が勝利した。

▼第7試合 スーパー・フェザー級(-60kg)3分3R・延長1R
○小宮山工介(K-1ジム北斗会館)
[判定2-0(29-29,30-29×2)]
×スタウロス・エグザコスティディス(ギリシャ/ナソス/メジロジム/ISKA・WAKO・WKBC世界王者)


スタウロスの圧力に対し、空手の下段で体重の乗った足を攻める小宮山は前蹴りでもストッピング。後ろ回し蹴りなど小宮山の距離で試合を展開する。2R、踏み込みを強めたスタウロスに対し、巧みにさばいて蹴りを入れる小宮山。近付いて左を振るスタウロスに連打は許さない。3R、距離、角度、高さを変えてくる小宮山の蹴りに対し、左フックを放つスタウロスだがクリンチの距離になり決定打を与えられず。判定は2-0で小宮山勝利。王者・大雅を下しているスタウロスに競り勝ったことで、3月大会での王座挑戦をアピールした。

▼第6試合 スーパー・ライト級(-65kg)3分3R・延長1R)
○大和哲也(大和ジム)
[1R 2分24秒 KO]
×中澤 純(TEAM Aimhigh/Krush -65kg王者)


序盤から左ミドル、前蹴り・ローで中澤の前進を阻む大和哲也は、右のカウンター、さらに“合氣ック”なのか、得意のタメを作らないボディ打ちの応用なのか、独特のタイミングで左フックを当てKO勝利した。試合後、大和は3月大会で野杁正明の持つスーパー・ライト級王座に挑戦をアピール。

▼第5試合 K-1 WORLD GP初代ヘビー級王座決定トーナメント一回戦(4)3分3R・延長1R)
×KOICHI(バンゲリングベイ・スピリット/WPMF日本ヘビー級王者)[1R 0分20秒 KO]
○イブラヒム・エル・ボウニ(モロッコ/ジム・ハーレム)


※打ち合いに持ち込んだボウニが、右ストレートから返しの左フックでKO。

▼第4試合 K-1 WORLD GP初代ヘビー級王座決定トーナメント一回戦(3)3分3R・延長1R)
×岩下雅大(BULLS)
[1R 2分47秒 KO]
○ロエル・マナート(オランダ/メジロジム・アムステルダム)


※マナートの長い攻撃にローを返す岩下だが、左ミドルを腹に効かされダウン。立ち上がった岩下にマナートが左ミドルでガード下げさせ、左フックでKO勝利。

▼第3試合 K-1 WORLD GP初代ヘビー級王座決定トーナメント一回戦(2)3分3R・延長1R)
×K-Jee(K-1ジムFUKUOKA小比類巻道場)
[1R 1分40秒 KO]
○アントニオ・プラチバット(クロアチア/アメノジム)

※重いジャブ・ローのプラチバット。K-Jeeも左ボディを返すが、プラチバットは跳びヒザ蹴りで詰めての右ローでK-Jeeをダウンさせる。立ち上がったK-Jeeだが、プラチバットは上下攻撃。最後はローと左ボディでKO勝利した。

▼第2試合 K-1 WORLD GP初代ヘビー級王座決定トーナメント一回戦(1)3分3R・延長1R
○上原 誠(士魂村上塾)
[1R 2分40秒 KO]
×パコム・アッシ(仏/ファンタスティック・アルマダジム)

※左ジャブが有効な上原が、左ボディ、右ストレートのコンビネーション。左フックで最初のダウンを奪うと、ガード固めて凌ぐアッシをコーナーに詰め、左フックでKOした。

▼第1試合 K-1 WORLD GP初代ヘビー級王座決定トーナメントリザーブファイト 3分3R・延長1R
○愛鷹 亮(力道場静岡/ Bigbang王者)
[1R 2分14秒 KO]
×古田太一(ボルティファミリアジム)

※古田の腹を攻めた愛鷹が、頭が下がって来た古田に右フックで2度のダウン奪取。

▼K-1甲子園2017 ~高校生日本一決定トーナメント~ -65kg決勝戦 2分3R・延長1R)
×小嶋瑠久(神奈川県立神奈川工業高等学校・3年)
[3R 0分16秒 KO]
○近藤魁成(大阪府立西成高等学校・1年)
※左ハイキック

▼K-1甲子園2017 ~高校生日本一決定トーナメント~ -60kg決勝戦 2分3R・延長1R)
○兼田将暉(大阪商業大学堺高等学校・3年)
[判定3-0(30-29×3)]○×
×横山朋哉(群馬県立新田暁高等学校・3年)

▼K-1甲子園2017~高校生日本一決定トーナメント~-55kg決勝戦  2分3R・延長1R)
○椿原龍矢(大阪府立枚方なぎさ高等学校・3年)
[判定3-0(30-28,30-27×2)]
×小堀厳基(大阪府立緑風冠高等学校・3年)

▼プレリミナリーファイト第2試合 スーパー・フェザー級(-60kg)3分3R
×覇家斗(K-1ジム・ウルフ)
[判定0-3(28-30×2,29-30)]
○山本直樹(優弥道場)

▼プレリミナリーファイト第1試合 ライト級(-62.5kg)3分3R
×前田勇人(K-1ジムFUKUOKA小比類巻道場)
[判定0-3(26-30×2,27-30)]
○原 翔大(極真拳武會さいたま中央)

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