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【PANCRASE】三浦彩佳と対戦ジョアン・クリス・マクファー「柔道技は研究してきた。MMAをやりたい人はハップキドーをやれば、かなり対応できる」=9月9日(日)「PANCRASE 299」

9月9日(日)に新木場スタジオコーストで開催される「PANCRASE 299」で、女子ストロー級2位・三浦彩佳(TRIBE TOKYO M.M.A)と対戦するクリス・マクファー(ブラジル/TEAM MACFER)が6日、都内ジムで公開練習を行った。

試合3日前の時点でストロー級リミットから200gアンダーだったクリス・マクファー。公開練習ではハップキドーがベースという上体を立てて重心を落とした構えから、腰を返さない蹴りや独特な軌道のパンチを披露。アゴ下をとらえた首相撲の姿勢からは捨て身気味の投げなども見せた。

囲み取材では、「ハップキドーはコンプリートな武術。MMAをやりたい人はハップキドーをやれば、かなり対応できる」と語ったマクファーだが、同時にブラジリアン柔術、ムエタイ、テコンドーでも黒帯を持っていることを明かしている。

MMAでハップキドーの黒帯といえば、現UFC世界ミドル級王者のロバート・ウィテカーが有名だが、ウィテカーは剛柔流空手の使い手でもある。アルゼンチン人指導者に習ったというブラジルのマクファーのハップキドーはMMAでどんな動きを見せるのか。

また、対戦相手の三浦彩佳についてマクファーは、「柔道技を得意としているけど、私は2017年に(MMAで)元柔道選手にも勝っている。三浦が得意とする柔道技を研究したうえで他の部分もやってきたので、どんな展開になっても私が勝利を掴むことに変わりはない」と、三浦得意の首投げ対策に自信を見せた。

これまでMMAで3勝1敗1分。うち2勝はギロチンチョークとアームバーでの一本勝ちをマークしているマクファーは、三浦相手にどんな戦い方を選択するか。マクファーが勝っている元柔道家のルアナ・ピネイロがその後、3連勝を飾っていることから考えても、両者の現在地が明らかとなる、興味深い1戦となりそうだ。クリス・マクファーとの一問一答は下記の通り。

◆ジョアン・クリス・マクファー「体力が大きな鍵になる」

――日本の印象はいかがですか?

「日本に来たのは初めてです。日本は文化が豊かで、格闘技のルーツの国でもあるので、来ることができて、しかも試合ができて非常に嬉しいです。日本の人は挨拶も丁寧で礼儀正しいので、私も精神的に落ち着いています」

――Tシャツに武術の絵がプリントされていますが、あなたのバックボーンを教えてください。

「このTシャツのシルエットはすべて私本人のものです。12歳から韓国の武術ハップキドーを始めました。ハップキドーはかなり近代的な格闘技と言われていますけど、いろんな棒などの道具も使います。これが私の格闘技のスタートでした。その後、2010年にブラジリアン柔術を始め、2011年にムエタイ、そして伝統的なテコンドーも始めました。それらを同時に続けています。ハップキドーはアルゼンチンのコーチのもとで、ブラジリアン柔術はいとこと一緒に、ムエタイはタイ人コーチの下でそれぞれを深めていっています。そして現在、その全てにおいて黒帯を持っています。体育学校に入って、もっといろいろな格闘技を深く知りたいと思うようになりました。今は、私のチーム・マクファーで子どもたちに武術を教えるなどの社会活動もしています」

――ハップキドーの技は、MMAでも活かせますか?

「もちろん可能だと思います。ハップキドーはかなり近代的であり、スタンドでもグラウンドでもコンプリートな武術だと思っています。パンチ、ヒザ蹴り、ヒジなども使えますし、柔術のような技でアレンジした技もあります。逆に、MMAをやりたい人はハップキドーをやれば、かなり対応できると思います」

――今回の対戦相手の三浦彩佳選手の印象は?

「試合動画をネットでいくつか見ました。技術、ポテンシャルが高い選手だと思います。全体的に日本の格闘技は勝ち負けだけでなく、技術や技の見せ方も印象的です。三浦選手もレベルが高く、技も的確に出す選手なので、非常にいい試合になると思います。私のキャリアの中でも大切な試合になると思います」

――三浦選手は首を抱えた投げや強い抑え込みを持っていますが、投げられてもバックに回る選手も出てきました。その面でも研究されたりもしましたか。

「放送でコメンテーターが三浦選手がロンダ・ラウジーに似ていると言っていたのが印象に残っています。たしかにそういう柔道技が強いと思っています。それを踏まえて、ちゃんと研究をしてきました。2017年(3月)にはブラジルでは知名度の高い元柔道選手(ルアナ・ピネイロ、 2015年柔道ブラジルシニア選手権48kg金メダリスト)とも試合をして勝っています(スプリット判定勝ち。ピネイロの首投げに対しバックに回るも正対される)し、そのときの戦略を今回も使って対応したいと思っています。

 ただし、試合では何が起こるかわかりません。三浦選手も柔道の技を使ってこれまでと同じように戦うかどうかはわかりません。だから、今回の試合に向けてすべてを強化してきました。しっかり柔道対策をしたうえで、他の部分もやってきましたので、どんな展開になっても私が勝利を掴むと思います」

――どんな試合展開やフィニッシュをイメージしていますか?

「とにかく今、試合に集中しています。また、体力が大きな鍵になってくると思います。どんな展開になるかわかりませんが、グラウンドでもスタンドでもうまく対応して最終的には自分が主導権を握って勝ちたいと思っています。もし私が不利になっても逆転するというイメージもあります」

――パンクラスという団体に対する印象は?

「昔から知っていました。歴史あるパンクラスに上がれてとても嬉しいです。日本のことでわからないことも、すべて案内してくれたり説明してくれたりして、とても感謝しています。私も精一杯頑張って、力を出し尽くして良い結果を残したいと思います」

――最後にファンにメッセージをお願いします。

「チーム・マクファーのクリス・マクファーです。ブラジルから来ました。今回の試合は、私にとってとても大事な試合です。力を出し尽くして戦いますので、応援よろしくお願いします」

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◆「skyticket presents PANCRASE299」
開場12:45 客席開場16:15 開始17:15
東京・新木場スタジオコースト

▼第9試合 メインイベント フェザー級 5分3R
田村一聖(KRAZY BEE/第6代パンクラス・フェザー級王者、現同級2位)
中島太一(パラエストラ東京/2012年ネオブラッドトーナメントバンタム級優勝)

▼第8試合 セミファイナル ストロー級 5分3R
三浦彩佳(TRIBE TOKYO M.M.A/パンクラス女子ストロー級2位) 
クリス・マクファー(ブラジル/TEAM MACFER)

▼第7試合 バンタム級 5分3R
林 大陽(CAVE/パンクラス・バンタム級8位)
ジョアウン・サウダーニャ(ブラジル/セハドMMA/ブラジルFGCバンタム級王者)

▼第6試合 ライト級 3分3R
小林 裕(U-FILE CAMP/2016年ネオブラッドトーナメント同級優勝)
高橋 弘(パンクラスイズム横浜)

▼第5試合 フェザー級 3分3R
木村一成(パンクラスイズム横浜)
冨田翔市(パラエストラ東大阪)

▼第4試合 ウェルター級 3分3R
丸山数馬(TEAM LTDR/2015年ネオブラッドトーナメント同級優勝)
脇本恭平(T-Rex Jiu-Jitsu Academy)

▼第3試合 2018年 第24回ネオブラッドトーナメントフェザー級 8人制トーナメント決勝 3分3R
亀井晨佑(パラエストラ八王子)
DARANI DATE(Team DATE)

▼第2試合 2018年 第24回ネオブラッドトーナメントバンタム級 8人制トーナメント決勝 3分3R
野村優眞(NEVER QUIT)
大橋悠一(P’sLAB大泉)

▼第1試合 2018年 第24回ネオブラッドトーナメントフライ級 8人制トーナメント決勝 3分3R
鈴木千裕(P’sLAB吉祥寺)
杉山廣平(SPLASH)

<プレリミナリーファイト>

▼第6試合 ライト級 3分3R
上田厚志(総合格闘術骨法烏合會矢野卓見道場)
金田一孝介(K-PLACE)

▼第5試合 フェザー級 3分3R
鬼山斑猫(KRAZY BEE)
立成洋太(FIGHT FARM)

▼第4試合 フェザー級 3分3R
加藤泰貴(RODEO STYLE)
松井幸太(東京イエローマンズキュート)

▼第3試合 バンタム級 3分3R
高城光弘(横浜グランドスラム)
飯島重樹(ALLIANCE)

▼第2試合 バンタム級 3分3R 
田代悠生(パラエストラ千葉)
聖王DATE(Team DATE)

▼第1試合 バンタム級 3分3R
工藤修久(禅道会 小金井道場)
高杉遼介(新潟イエローマンズ)

※地震により北海道在住の後藤丈治(P'sLAB札幌)が欠場。立花恵介(スーパータイガージム田中塾)との試合は、次回10月21日に開催される『PANCRASE 300』に振り替えられる予定。

【チケット】
SS席 15,000円
A席 9,500円
B席 8,200円
C席 7,000円
立見 6,400円
バルコニー(2F/隣接の室内で喫煙可) 12,000円
2F席 8,000円
※未就学児は無料。
※当日券は各席500円増し。
※入場時にドリンク代別途500円が必要。

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