見出し画像

【HOOST CUP】志朗がISKA世界王座防衛! 小川翔が麻原将平に勝利、一刀が上杉文博に勝利し新王者に=5.20「HOOST CUP KING NAGOYA 04」

5月20日(日) 名古屋市国際展示場イベントホールにて、「HOOST CUP KINGS NAGOYA 4 ~ KICK REVOLUTION」が行われ、トリプルメインイベントで小川翔が麻原将平に判定勝利、一刀が上杉文博に判定勝利し、ぞれぞれHOOST CUP日本新王者となった。また、ISKAムエタイ世界Sバンタム級タイトルマッチでスペインのゴンサロ・テバルの挑戦を受けた王者・志朗が2R、右ボディーストレートでTKO勝利。2度目の防衛に成功した。(提供=HOOST CUP、文=布施鋼治)

▼トリプルメインイベント 第11試合 HOOST CUP日本Sライト級タイトルマッチ 3分3R(延長2R)

×麻原将平(王者/PFP)
[判定0-2(28-30,29-30,29-29)]
○小川 翔(挑戦者/OISHI-GYM/WBCムエタイ日本統一ライト級王者)
※小川翔が新王者に

王者・麻原将平に小川翔が挑んだホーストカップ日本スーパーライト級タイトルマッチは2-0の判定で小川が新王者となった。

麻原と小川は5年前にホーストカップで初対決。その時は小川が2-1のスピリットデシジョンで薄氷の勝利を得ている。それだけに両者とも完全決着を胸に臨んだ一戦だった。

最初に試合のペースを握ったのは小川の方だった。強いローキックをヒットさせ、不気味な微笑を浮かべる。麻原もワンツーやボディストレートを返していくが、試合の流れを変えるまでには至らない。

2Rになっても、フィジカルに勝る小川は右ローで麻原を削っていく。麻原は後手に回っている感が否めない。

3R、あとがない麻原は猛然と反撃に転じるが、小川もカウンターを合わせ白熱したシーソーゲームに。右フックを軸に最後まで攻め続けた麻原だったが、ガードの固い小川を攻略するまでには至らなかった。

試合後、小川は「細かい作戦は立てていなかった」と打ち明けた。「ローが当たり出したので、それでいけると思った。試合中何度も微笑を浮かべたのは相手に恐怖心を与えるため。右フックを結構もらったけど、そこを気にせず行けたのが良かったと思う」。

これでWBCムエタイ日本統一ライト級王座と合わせ二冠となった小川。9月には名古屋で3つ目のベルトを狙える大一番のオファーが舞い込んでいる。

▼トリプルメインイベント 第10試合 HOOST CUP日本フェザー級タイトルマッチ 3分3R(延長2R)

×上杉文博(王者/究道会館)
[判定0-3(29-30×2,28-30)]
○一刀(挑戦者/モンスタージャパン/元RISEフェザー級王者)
※一刀が新王者に


王者・上杉文博に一刀が挑んだホーストカップ日本フェザー級タイトルマッチは判定3-0で一刀が新王者になった。

1R、いきなり強いプレスをかけてきた一刀に対して、上杉はしっかりガードして反撃のチャンスを伺う展開に。1分半過ぎ、一刀がボディストレートをヒットさせると上杉は右を返す。ラウンド終了間際、一刀は再びボディストレートを炸裂させ、場内をどよめかせる。

2Rになると、完全に一刀のペース。上杉の右ローに合わせて右ボディストレートを打ち込んでいく。さらに上杉をロープに押し込む形で追い打ちをかける。

3R、上杉が反撃に転じると、一刀は下がり始める。その後も上杉が右のリードパンチから前に出ると、一刀も打ち合いに応じて打撃戦に。結局、両者ともラウンド終了まで手を休めなかったので、3R終了のゴングが鳴ると、大きな拍手が沸き起こった。

念願のホーストカップ戴冠に成功した一刀だったが、倒せなかっただけに試合内容には不満の様子。勝利が確定した瞬間にも苦笑いを浮かべながら首を傾げた。

それでも、チャンピオンベルトを腰に巻かれると、白い歯をこぼした。「モンスタージャパンに移籍して2戦目。1戦目は負けているので、今回は何が何でも勝ちたかった」──年内にも大勝負に打って出るか。

▼トリプルメインイベント 第9試合 ISKAムエタイ世界Sバンタム級タイトルマッチ 3分5R
○志朗(王者/KICK REVOLUTION)
[TKO 2R 2分43秒] ※右ボディーストレート
×ゴンサロ・テバル(挑戦者/スペイン/元WPMF世界Sバンタム級王者)
※志朗が王座防衛。ゴンサロは2R、ボディーパンチと右ストレートで2ダウンあり。

ISKA世界ムエタイバンタム級王者・志朗(KICK REVOLUTION)に元WPMF世界スーパーバンタム級王者ゴンサロ・テバル(スペイン)が挑んだ一戦は2R 2分43秒、志朗がKO勝ちを収め2度目の王座防衛に成功した。

1Rから試合の主導権を握ったのは志朗の方だった。緩急をつけたローキックでテバルを揺さぶり、チャンスと見るやローにワンツーをつなげていく。右ボディストレートや右ストレートさも有効だった。的を絞らせない波状攻撃にテバルがディフェンスできない状況に追い込まれるまで時間はかからなかった。1R終了間際、志朗が右ローをダブルで打ち込むと、テバルはカットすることすらできない。

2Rになっても、志朗の勢いは止まらない。パンチ連打でリズムをとり、ボディストレートやローキックで削っていく。ムエタイの本場タイでの修行経験が長いテバルは組み合いやミドルキックのスキルには長けていたが、パンチの攻防になると対応しきれない。志朗は攻撃の的をボディに絞った。左ボディアッパーで先制のダウンを奪う。なんとか立ち上がってきたテバルだったが、左の三日月蹴りを刺されるとさらに失速。右ボディストレートの追い打ちをかけられるとたまらずキャンバスに沈んだ。

試合後、V2に成功した志朗の声は弾んでいた。「イメージ通りの動きはできなかったけど、ローを効かせることができて良かった。次名古屋でやる機会があったら、強い相手とやりたい。日本人(相手)でもいい」。

活動の拠点を置くタイでは名門ギャットペットジムに移籍して1年が経つ。レギュラー参戦中のルンピニースタジアムでは昨年12月以降、3勝(2KO)1敗の好成績を残している。すでに次戦のオファーも来ており、6月下旬にも同スタジアムのテレビマッチに出場予定だ。

▼ダブルセミファイナル 第8試合 59.5kg契約 3分3R(延長1R)
○マキ・ピンサヤーム(真樹ジムAICHI/元ルンピニースタジアム二冠王)
[判定3-0(30-29×3)]
×ファブリシオ・ザカリアス(ブラジリアンタイBRAZIL)

昨年年12月10日、重森陽太に連勝記録を19でストップされたマキ・ピンサヤームが5か月ぶりに再起。ファブリシオ・ザカリアス(ブラジル)を迎え撃った。ザカリアスはROAD TO GLORYブラジル王者。ピンサヤームも「危険な相手」と警戒していたが、案の定、1Rは打ちつ打たれつの展開に。

しかし、2Rになると、ピンサヤームは本領を発揮。自ら攻撃を仕掛けても、次第にファブリシオが反撃できない流れに持っていく。パンチで打ち合うフリをしてノーモーションの左ハイ、ゆったりした流れの中でいきなり速射砲を打ち込むかのようにローの連打を浴びせる。完全に制空圏を握ったピンサヤームの前にファブリシオは打つ手なし。

3R終盤、ようやく反撃に転じるが、時すでに遅し。0-3の判定負けにも笑顔で納得していた。もうすぐ38歳になるピンサヤームだが、磐石の強さを見せつけた一戦だった。

▼ダブルセミファイナル 第7試合 EXルール 69kg契約 3分3R(延長1R
○大和侑也(大和ジム/元NJKF・WBCムエタイ日本ウェルター級王者)
[判定3-0(30-29×2,29-28)]
×真樹親太郎(真樹ジムAICHI/MA日本Sウェルター級王者)

真樹親太郎と大和侑也の新旧王者対決は大和がキャリアの差を見せつけ、3-0の判定勝ちを収めた。

1R、真樹の右に合わせて左フックをヒットさせると、大和は試合の流れをつかむ。さらに左フックで追い打ちをかけると、真樹は後退してしまう。

2R、真樹は起死回生の右で大和は一度グラつかせ、組んでのヒザ蹴りに活路を見出すが、後半になるとつめの甘さが出てしまい大和に再び逆襲を許してしまう。

3R、勢いに乗る大和は右をクリーンヒットさせ、ボディに攻撃を集中砲火。真樹も最後まで食らいついていったが、決定打を打つまでには至らず試合終了のゴングを聞いた。

ヒーローインタビューで勝因を問われると、大和は「僕の方が強かったから」と冗談まじりに切り出した。「(過去1勝1敗ながら、WBCムエタイ日本統一王座を奪われた)健太選手を倒す機会があったら、やらせてもらいたい」──3度目の正直はあるのか?

▼第6試合 84kg契約 3分3R
○小西雅仁(真正会)
[判定3-0(30-27×2,30-28)]
×ジュリオ・モリ(ブラジリアンタイ/S-BATTELヘビー級王者)

▼第5試合 54kg契約 3分3R
△俊YAMATO(大和ジム/NJKFバンタム級2位) 
[判定0-0ドロー(29-29×3)]
△國本真義(MEIBUKAI/元S-BATTELバンタム級王者)

▼第4試合 63kg契約 3分3R
×敦YAMATO(大和ジム/DEEP☆KICK63kg王者・NJKFライト級2位)
[判定1-2(29-30×2,28-30)]
○増井侑輝(真樹ジムAICHI/MA日本ライト級4位)

▼第3試合 EXルール 53kg契約 3分3R
○大崎孔稀(OISHI-GYM/J-NETWORK Sフライ級3位)
[TKO 3R 2分05秒]※左ヒザ
×林佑哉(空修会館/NJKF西日本推薦)
※林に1Rに2度、2Rに2度、3Rに2度ダウンあり。3度目でレフェリーストップ

▼第2試合 ヘビー級 3分3R
×マウンテンRYUGO(TenCloverGym)
[判定0-3]
○谷川聖哉(真正会)
※マウンテンに2Rパンチで1度、3Rに回転廻し蹴り、パンチにて2度ダウンあり。

▼第1試合 59.8kg契約 女子2分3R
×溝口孝湖(WATANABEジム)
[判定0-3(26-29,26-30,27-29)]
○中川梨香(大成会館/新空手推薦)
※1R、溝口にパンチで2度のダウンあり。

▼OP第4試合 65kg契約 3分3R

×洋輔YAMATO(大和ジム)
[TKO 3R 2分42秒]※パンチ
○野口隆希(TSジム)

▼OP第3試合 55kg契約 3分3R
△小巻海斗(MEIBUKAI)
[判定1-0ドロー(29-29×2,30-29)]
△吉岡ビギン(モンスタージャパン)

▼OP第2試合 53kg契約 3分3R

○宇宙YAMATO(大和ジム)
[判定3-0(29-28×2,30-28)]
×クロダッシュ(N-FIELD/DEEP☆KICK推薦)
※クロダッシュに1Rパンチで1ダウンあり。

▼OP第1試合 58kg契約 3分3R
○新美貴士(名古屋JKファクトリー)
[TKO 1R 2分49秒]
×山口将(STRIKEs Gym/静岡KICK推薦)
※山口に1R2度ダウンあり。3度目のダウンでレフェリーストップ。

【及川道場VS名古屋選抜アマチュアワンマッチ】

▼OPアマチュア第3試合Aクラス 55kg契約 2分2R
○有井渚海(及川道場)
[判定3-0]
×田中翔太(大和ジム)

▼OPアマチュア第2試合Bクラス 40kg契約 1分半2R>
○山内夢空(及川道場)
[判定3-0]
×森隼斗(にしだジム)

▼OPアマチュア第1試合Bクラス 47kg契約 1分半 2R
○山中楽斗選手(及川道場)
[判定2-0]
×西村直虎(OISHI-GYM)

※対抗戦は3-0で、西軍及川道場の勝利


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?