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就活について

 いやマジでガチで本当に働きたくないのだが、どうやら俺は今年から就活とやらを始めなくてはならないらしい。え、マジで?

 自分は現在大学二年生、もうすぐ三年生になる。美大のお絵描き学科である。一浪しているから21歳だ。一浪しているからといって名の知れた大学に在学している訳ではなく、恐らく世間一般からしたら「…どこ?」レベルの知名度だし、美術方面の人からしても「……ああ、あそこね」程度の大学だ。東京五美大だかなんだか知らんが(最近は日大を省いて東京四美大とか言われてるけど)世の中の認識なんてこんなもんだろう。科によってレベルは違うのでなんとも言えないが(写真科とか誰でも入れる。あそこは中国人しかいないし)ともかく、どんなに才能が無くても入れるような大学だ。現に俺に才能は無い。
 
 お絵描き学科の進路は主に4つだ。院に行くか、作家になるか、就職するか、高等遊民になるかである。
 院に行った場合、ほぼ100%で作家になる道以外は消える。そして作家になるには才能か太い実家が必須である。俺にその2つは無い。この時点で俺がとるべき道は就職か高等遊民の二択に限られる。高等遊民になりたいが数百万の借金を抱えているためなんとしてでも就職しなければいけない。泣きそう。〇ねよ奨学金

 ここで多くの人は疑問に思うだろう、美大出身って就職先あるんだ…と。そのイメージは間違ってないが正しくも無い。確かに美大の就職率はカスカスのゴミカス以下だがデザイン科や建築科は普通に就職してるしアニメーション学科なんて引く手あまただと聞く。ちなみに『あの』アニメ、チェンソーマンの監督は弊学の出らしい。恐ろしいね。
 じゃあいいじゃん、就職出来るんでしょ?となるかもしれないが、ここで重要なのは科によって就職率が大幅に異なる点である。今まで例として挙げた科は『デザイン系』と呼ばれる科であり、就職率がゴミカスな科も存在するのだ。それが彫刻、絵画などの『ファイン系』である。

 そして俺はファイン系の科なのだ。意味のない生だよ。

 話は変わる。皆さんは「ハチミツとクローバー」を読んだことがあるだろうか。俺はある。キラキラした漫画だった。登場人物全員通り魔に刺されればいいのにと思った。
 では「ヤサシイアタシ」を読んだことは……ないだろう。そんなに有名な漫画じゃないし。暇なら読んでみるといい。作者は「おおきく振りかぶって」で知られるひぐちアサ先生なだけあって丁寧な心理描写が目を引く作品だ。全二巻なのですぐ読める。
 なんでこんな話をしているのかというと、「ヤサシイワタシ」の二巻で自殺するヒロインこと唐須弥恵さんが就職活動で悪戦苦闘する姿が自分と重なるようでツライのだ。

正直、あの子が成功している姿なんて見たくなくて。自分が就職活動してみてつくづく思うけど、ないだろーし、実際なかったけど、万一アレが認められちゃったら、まっとうにやってる人間はたまんねーよ

ヤサシイワタシ二巻

 上記のセリフは弥恵が自殺した後、弥恵の唯一の親友だった女が主人公に語り掛けるセリフである。漫画に影響を受ける…ほどでもないけど、丁度就職しなくねぇなと考えてた時期に読んだシーンだったのでやけに頭に残ってる。あ、漫画は面白いです。

 就職活動は一発芸に似てる。人生をかけた一発芸と言っても過言ではない(は?)「で、お前に何が出来んの?」 俺に、俺に何が出来るんだろう。顔は良くない。変顔をする以前に元から変な顔だからだ。昔のあだ名はチンパンジーだった。このあだ名は深く俺を傷つけ写真恐怖症に陥った。今でも治ってない。15歳以降の顔写真は証明写真と集合写真以外一枚も無い。俺が今死んだら遺影には七年前の写真が使われるだろう。コミ力?も無い。あったらこんなブログ書いてない。

 ガクチカとやらも無い。そもそもサークルにも入ってない。同人誌も作ってみたがアレでガクチカを名乗るのは無理がある。PC弄りも大して得意じゃない。教職も学芸員資格も取らなかった。絵も上手くない、どのくらい上手くないかというと大学のせんせいに「俺もう単位だけ欲しいっす。あとはどうでもいいっす」と泣きつくレベルで上手くない。マジで毎朝うんちをひねり出すことしかできない21歳うんこ製造機、それが俺である。〇んだ方がいいんかなぁ。

 あと文章からにじみ出ているように頭も良くない…。

最近とあるnote記事を読んだ。パニック障害と鬱病で就職出来ずにいるという男の記事だったが『~そうして俺は慶応に進学した』の文章が目に飛び込んできて読むのを辞めた。舐めとんのか。Twitterにもこうしたもう俺終わりなんですよツラしたオタクがいるけど、彼らは高田馬場セッ〇ス大学か港区オ〇ニー大学出身である事が多いので信用ならない。

俺はどこへ向かうのだろう。偶に単発で日雇いバイトをする。羽田空港近くの冷蔵倉庫で住所不定無職寸前みないな人と混じって働き一日一万を手に入れる。こんなに働いたのに一万なのか…と不満に思ったりもする。帰りには必ず新宿駅を経由する。新宿駅を一歩踏み出すとホストと売春婦の街こと歌舞伎町が煌々とした看板と共にその姿を現す。歌舞伎町には女子トイレがある。女子のトイレではない、女子がトイレなのである。彼女らはトイレとしての機能代わりに数分で数万を手に入れるらしい。すっげ。


さあさあ皆さんお待ちかね。盃片手に宴を開き、扇を片手に花びら散らせ。これより幕を開けるのは、無能大学生の就活劇。是非とも是非ともご覧あれ。


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