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バッドエンド表記によって得られそうな効果

創作においてバッドエンドと表記することにはいろいろと意見がありますよね。

好みが分かれる要素なので「表記しておいてもらえるとありがたい」という読み手の気持ちも分かります。
ですが、物語の結末を明かしてしまうことになるわけですから、表記したくないという書き手の気持ちも分かります。

「バッドエンドと表記するか否か」についてはすでに他で多くの議論がなされていると思うので、ここでは「バッドエンドと表記することによって得られそうな効果」について書いていこうと思います。

あ、そうそう。
「この記事でこう言ってたからお前もこうしろ」てな感じに他の誰かに言うのはやめてくださいね!
公序良俗や公開している場の規則に反していない限りは書き手の自由なので!
こんなネットの片隅の記事を意見に引用する人はいないと思いますが、このインターネッツの荒海は何が起きるか分かりませんからね……
では本題です。

・不幸な出会いを減らせる

この要素が苦手、今はこの要素を見る気分じゃない……というのはバッドエンドに限らずあるものです。
特に、バッドエンドになる前がほのぼのだったり甘酸っぱいラブコメだったりとバッドエンドにならなさそうな雰囲気を持っている作品の場合は扱いに注意が必要でしょう。
不意打ちバッドエンドはそれはそれで需要がありますが、看板詐欺と嫌われるリスクも持ちます。片方を追えば片方が手に入らないのは世の常です。
自分がどうしたいかを見極めましょう。
逆に言えば「バッドエンドって言ったんだからあとは読者側の判断」として、いくらでも好き勝手できるわけです(公序良俗と公開場所の規則に反しない限りで)。

・バッドエンド好きに気づいてもらいやすい

星の数ほどコンテンツにあふれている世の中、好みの作品とマッチングするのは至難の業です。いっそバッドエンドだと宣言して気づいてもらえるようにするのもまたひとつの手段でしょう。
バッドエンドだと知らない状態で出会って不意打ちされたい読み手の方の需要は満たせませんが、片方を追えば片方が手に入らないのは世の常です。
自分がどうしたいかを見極めましょう(2回目)。

・むしろドキドキする

これが本題です。
どれほど甘酸っぱいラブコメでもほのぼのでもコメディでも、冒頭に「バッドエンドです」と一言書かれているだけであら不思議。
本来であればスルーしていたであろうちょっとしたシーンが結末への布石にように感じ、読者は警戒心を抱くでしょう。ページをめくるごとに本来持ち得ないはずの緊張感が走ります。
作品以外の部分にネタを仕込むという場外戦術のような話ですが、読者の目に映るのは作品そのものだけではありません。宣伝ツイートや掲載場所での公開方法も、決して油断していい箇所ではないでしょう。

ちなみに、私が描いた「バッドエンド宣言作品」は以下のようなキービジュアルと紹介文です。

くのとく1キービジュ

この漫画は以下の要素を含みます。ご自身の好み・コンディションに合わせてお楽しみください。
バッドエンド
~あらすじ~
若かりし頃の観月は何でもできる天才だったが、それゆえに無味乾燥な日々を送っていた。そんな彼の価値観を「この世の全てが色鮮やかに見えるほどに」大きく変えたものがあった。初恋である。

キービジュアルのカラーリングといい「翳る陽光」というタイトルといい、甘酸っぱいラブコメ感を出しつつも甘酸っぱいラブコメのまま終わらせてくれなさそうな不穏感を出しましたが、いかがだったでしょうか。

この漫画は私の個人サイト「ごめもーちる」にて全編公開しておりますので、よかったら読んでみてくださると嬉しいです。

それではまた!




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