ニンジャスレイヤーTRPGソロシナリオ【音信不通のマインドシーカー】
ヘッダはぱくたそから。
はじめに
このシナリオは「ニンジャスレイヤーTRPG」第2版の成長の壁を突破していないソウカイヤあるいはソウカイヤから依頼を受けられる傭兵ニンジャ向けのソロシナリオです。
導入
あなたは泣く子も黙るソウカイ・シンジケートのニンジャ、あるいはソウカイヤの仕事を受けることがある傭兵ニンジャだ。
ある日あなたはソウカイ・シンジケートセキュリティ部門のダイダロスからソウカイネットを経由して依頼を受け、ソウカイヤが所有するとある建物のブリーフィングルームへやって来た。
そこではクローンヤクザがラップトップUNIXを持って待機しており、あなたが腰掛けるとラップトップUNIXの画面が切り替わり、ダイダロスの顔が表示される。
「ドーモ、ダイダロスです。電算機室を離れられないためリモートで失礼します」
ダイダロスがサイバーサングラスに『OJIGI』と表示させながらアイサツする。
もちろん、あなたもダイダロスに次いでアイサツを返す。アイサツは古事記にも記されている神聖にして不可侵の行為だ。
ソウカイネットには『急ぎで頼みたい仕事があります。ASAPで片付けてくれる方のみ以下の場所へ指定の時間に来てください』とだけ記されており、詳細は知らない。
「単刀直入に言います、マインドシーカー=サンの自宅へ行って安否を確かめてきてください。あのイディオットは3日連続で無断欠勤している上に、私のメッセージにも反応がありません」
するとダイダロスは、マインドシーカーの自宅へ行って安否を確かめてくるのが仕事だと説明するが、なんとなく呆れているようなアトモスフィアが感じられた。
ここであなたは、マインドシーカーというニンジャについてどういうニンジャだったかと記憶を掘り返すが、ダイダロスがマインドシーカーというニンジャについて、最近ソウカイヤに入った電算機室所属のニュービーハッカー女ニンジャであると説明してくれる。
そしてあなたは、なぜ探す必要があるとダイダロスへ質問。
ダイダロスはあなたの質問に以下のように返した。
「もし彼女がザイバツなどの敵対組織のニンジャに捕まっていた場合、ソウカイネットアカウントから電算機室へ入り込まれるリスクがあります」
「もちろんそんなことは私がさせませんが、それ以外にも電算機室で働くために必要な口伝ての機密情報もあり、それらが漏れるだけでも面倒なことになります」
そう説明するダイダロスのサイバーサングラスに『直近の脅威度300%増加な』と威圧的ミンチョ体で文字が表示される。
ここまで聞いて、仕事を受けないわけには行かない。いや、受けざるを得なくなったあなたはダイダロスに仕事を受けることを了承する返事をした。
「もし、ザイバツなどの他敵対組織のニンジャに捕まっていた場合は最悪殺してしまっても構いません。彼女の自宅の住所を送りますので、速やかに仕事を遂行してください。タイムイズマネー!」
ここでブツリと映像が途切れる。
そしてあなたは色付きの風邪となってブリーフィングルームを去った。
マインドシーカーの自宅へ
あなたはブリーフィングルームを出て、ダイダロスから教えられたマインドシーカーの自宅へと向かっていた。
だが、マインドシーカーについて少し調べたほうがいいかもしれない。
自宅へ着く前に少し調べてみよう。
最も適した交渉スキル(+2):『◉共感』『◉理路整然』
次に適した交渉スキル(+1):『◉威圧』『◉駆け引き』
最も適した知識スキル(+2):『◉ソウカイヤ』『◉セキュリティ』
次に適した知識スキル(+1):『◉サイバネティクス』『◉テックガジェット』
成功した場合は以下の情報を得られるが、失敗した場合はなんの情報も得られない。
【6,6】以上で成功した場合は、さらに追加で以下の情報を入手し、即応ダイスと緊急回避ダイスがそれぞれ+1される。
情報を得られたにせよ、得られなかったにせよ、あなたはマインドシーカーの自宅へ到着した。
マインドシーカーの自宅であるマケグミアパートがある場所は、ネオサイタマの中心地からかなり離れたネリマ・ストリートの近く。
ここはマケグミ向けの住宅エリアと、中流以上向けの住宅エリアが隣り合って存在しているが、治安はツチノコ・ストリートに比べれは遥かにマシで、マケグミ向けの住宅エリアも本当に危ないと言われている所へ入らなければ問題ないレベル。
だがそれでも、たまに借金の取り立てヤクザやヒョットコが騒いだりするので、そこはネオサイタマらしいといえばらしいが。
あなたがマインドシーカーの部屋の前まで来ると、他の部屋と比べてドアが頑丈なものに入れ替わっており、簡単に開きそうにもない。
さらにドアには『セールスお断り、しつこいなら射撃重点』『配達は置き配で』とミンチョ体で書かれたプレートが張られていた。
あなたはドアを開けようとしたが、やはり鍵がかかっていて開かない。
どうにかして開けなければ。
成功した場合は難なく入れるが、失敗すると防御システムが作動してドアのどこからショットガンタレットがせり出してあなたを攻撃する。
【回避難易度】NORMALで回避せよ!失敗した場合は2ダメージを受ける。
もちろん、ドアを開けることに失敗し、かつショットガンタレットの攻撃を受けて【体力】が0以下となった場合、あなたのニンジャは爆発四散(キャラロスト)し、他のニンジャが代わりにやって来るだろう(ゲームオーバー、エンディングへ)。
回避に成功した、あるいは回避に失敗してダメージを受けたがまだ生きている場合はダイダロスから以下のメッセージが届いてドアを開けてくれる。
#DAIDALOS@SOUKAINET:何をしているのですか?このイディオットめ、鍵を開けたのでさっさと調べてきなさい。
あなたはどちらにせよ、マインドシーカーの自宅に入る。
安否を確認せよ
マインドシーカーの部屋へと突入したあなた。
部屋の大きさは1DKとマケグミ向けにしては広く、実はマケグミ向けに偽装された中流向けでは?と感じるだろう。
だが今はマインドシーカーの安否を確認しなければ。
あなたは部屋を一つ一つ確認しにかかる。
トイレ
ただの何の変哲もないトイレだ、比較的綺麗に使われている。
他の部屋を調べよう。
風呂場
ここも何の変哲もない風呂場だ、何かあるとすればマインドシーカーのものと思わしき服が洗濯されずに置かれているだけ。
【調査判定】NORMALに成功すると、少なくともここ1週間は洗濯がおろそかになっていることに気付く。
ダイニングキッチン
お世辞にも綺麗とはいえないダイニングキッチン。
流しには食器が洗われずに積まれている。
【調査判定】EASYに成功すると、慢性的に食器洗いをサボっている事がわかる。
もし出目6,6以上で成功していた場合は汚れた食器の中から未使用のZBRアドレナリンを発見するが、正直使って大丈夫なのかが不安だ。
マインドシーカーの私室
この部屋も鍵がかかっている……と思いきや、鍵が開いている。
あなたはなんの躊躇もなく、ドアを蹴破って中に突入した。
「SHUSHUSHUSHU……もっとエッチ・コミックを探せ!」
「アイエエエエ!分かってるからテンタクル・カラテで殴るのはヤメテ!」
そこに広がっていたのは、マインドシーカーが喋る触手の塊のような何かにエッチ・コミックを探せと脅されているある意味での冒涜的光景!
今のところ2人とも気付いてはいない模様。
だが、この触手の塊のような何かにニンジャソウルの気配を感じると同時に、あなたは床に叩き壊されたIRC端末があることにも気付く。
どうやら、マインドシーカーが無断欠勤をしていたのはこの触手の塊にエッチ・コミックを探せと脅されていた上、連絡手段を断たれたからだろう。
あなたはひとまず、ダイダロスへ報告することにした。
だが、ダイダロスから返ってきた返事は以下のようなもの。
#DAIDALOS@SOUKAINET:……あなたまで本当にイディオットになったのですか?
#DAIDALOS@SOUKAINET:私もそこまで暇ではないのです。
#DAIDALOS@SOUKAINET:まあ、いいでしょう。話が本当であればの話ですが。
#DAIDALOS@SOUKAINET:その触手の塊とやらをスカウトして、マインドシーカー=サンを連れてきなさい。
#DAIDALOS@SOUKAINET:しくじれば、ケジメ物ですよ。
ここまで言われては、スカウトするしか無いだろう。
幸い、触手の塊のような何かこと触手塊のニンジャとマインドシーカーはこちらに気付いていない。
今ならアンブッシュを仕掛けて優位に立てるはずだ。
カラテで殴りかかるでも、スリケンを投げるでも、ジツで攻撃するでもいいので、触手のニンジャに攻撃せよ。
なお、アンブッシュとなるので触手塊のニンジャの回避判定は自動失敗となる。
対決、触手のニンジャ
「グ、グワーッ!?何奴!?」
触手塊のニンジャは、あなたのアンブッシュを受けてようやくあなたの存在に気付く。
どこに目があるのかは分からないが、エッチ・コミックを所望している辺り触手の一本一本に五感が備わっているようである。
「SHUSHUSHUSHU……ドーモ、テンタクルフォレストです。新手のニンジャ……、そうかマインドシーカー=サンの仲間だな?」
触手塊のニンジャは、テンタクルフォレストとアイサツで名乗る。
もちろん、あなたもアイサツを返す。
「よ、良かったぁ。そのニンジャどうにかしてくれませんか?UNIXが急に爆発した日に現れたかと思ったら、私に『エッチ・コミックを探せ』ってその触手で殴りながら言ってきて……」
「ダマラッシェー!」
あなたに助けを求めてきたマインドシーカーに、テンタクルフォレストはニンジャスラングを発しながら自身の一部を伸ばしてマインドシーカーにストレートを食らわせる!
「ンアーッ!アイエエエ!」
避けられずにそれをまともに食らったマインドシーカーは床に叩きつけられ、悲鳴を上げながらほうぼうの体で距離を取る。
「SHUSHUSHUSHU……もし私に負けたら、お前には紙のエッチ・コミックでも探しに行ってもらおうか。我がテンタクル・カラテで"分からせて"やろう」
一触即発アトモスフィア!
◆テンタクルフォレスト(種別:ニンジャ)
カラテ 4 体力 4(アンブッシュに成功していた場合は3)
ニューロン 6 精神力 6
ワザマエ 3 脚力 2/N
ジツ 0 万札 0
近接/射撃/機先/電脳 4/3/6/6
回避/精密/側転/発動 6/3/3/3
◇装備や特記事項
●触手の体
●連続攻撃2
●脆弱性:火炎(体力1)
●触手の体
なお、戦闘については一騎打ちルールを用いる。
なお、途中で逃走する場合は【脚力】U-HARDに成功しなければならない。
成功した場合はもちろん逃げられるが、マインドシーカーは今後もテンタクルフォレストにエッチ・コミックを探すためにこき使われ続け、あなたはケジメを回避できない(ゲームオーバー、エンディングへ)。
触手のニンジャをソウカイヤへ引き込め
「SHUSHUSHU……グワーッ!」
テンタクルフォレストは、あなたに打ちのめされて伸びてしまった。
ようやくマインドシーカーから話が聞ける状態になったので、あなたは部屋の隅でうずくまっていたマインドシーカーに声をかけ、この数日の間に何があったのかを聞くことに。
マインドシーカーは、テンタクルフォレストが気絶していることに気付いてあなたになぜこんな事になったのかを説明した。
さて、後はテンタクルフォレストをソウカイヤへ引き込まねば。
【交渉判定】HARDで判定せよ。
最も適した交渉スキル(+2):『共感』『誘惑』
次に適した交渉スキル(+1):『欺き』『理路整然』
最も適した知識スキル(+2):『ヤクザの流儀』『ストリートの流儀』
次に適した知識スキル(+1):『現代的アート』『IRCネットワーク』
なおこの判定は失敗してもマインドシーカーの説得によりテンタクルフォレストはソウカイヤに下るが、その場合ダイダロスからの評価は下がってしまうだろう。
■成功した場合
「SHUSHUSHU……もしエッチ・コミックが駄目ならばオイランというのを気が済むまで抱けるようにして欲しいものだ」
一応テンタクルフォレストはソウカイヤに入ることに同意したようだ。
しかしこの異形ニンジャ、どこでどう活躍すればいいのだろうか?
ひとまずスカウト部門にでも突っ込んでしまおう。
(エンディングへ)
■失敗した場合
「SHUSHUSHU……スケベが接種できないのであればソウカイヤに入る意味など無い」
テンタクルフォレストはあなたのスカウトを拒否した。
このままではダイダロスにケジメを言い渡されてしまう、そう思った矢先に強気のアトモスフィアを漂わせる。
「流石に私もソウカイニンジャとしてナメられっぱなしじゃ済まないわよ。このまま居候するなら意地でも出て行ってもらうから」
「ヌウゥゥーッ……」
強気のマインドシーカーに、テンタクルフォレストは唸る。
あなたもついでにもう一押ししたところ、テンタクルフォレストは折れてソウカイヤへ入ることになった。
(エンディングへ)
エンディング
エンディングはスカウト判定に成功していたか、失敗していたかで若干変わってくる。
■成功していた場合
あなたはテンタクルフォレストのスカウトに成功した後、ダイダロスへ報告を行った。
#DAIDALOS@SOUKAINET:お疲れ様です、そのニンジャはスカウト部門へ引き渡しなさい。
#DAIDALOS@SOUKAINET:私からスカウト部門には伝えておきます。
#DAIDALOS@SOUKAINET:それから、マインドシーカー=サンには始末書を提出するようにと伝えてください。
#DAIDALOS@SOUKAINET:報酬は後ほど振り込みます。
ダイダロスからの伝言を聞いて、マインドシーカーは心底嫌そうな顔をした。
そんなに始末書を書くのが嫌なのだろうか?どちらにせよあなたには関係ないことだ。
テンタクルフォレストをトコロザワ・ピラーに連れて行かなければ。
■失敗した場合
あなたはダイダロスへ報告を行った。
#DAIDALOS@SOUKAINET:所詮はあなたもイディオットだったということですね。
#DAIDALOS@SOUKAINET:ですが、マインドシーカー=サンの協力もあってスカウトには成功したとのことなのでケジメはなしです。
#DAIDALOS@SOUKAINET:ただし、今回の依頼について評価は下げさせてもらいますよ。
#DAIDALOS@SOUKAINET:それから、マインドシーカー=サンには始末書を提出するようにと伝えてください。
自力でスカウトできなかったことがマイナス評価になってしまったようだ。
だが、ケジメはなしとのことなのでそこは喜ぶべきだろう。
一方でマインドシーカーは心底嫌そうな顔をしている辺り、始末書を書くのが嫌なようだ。
テンタクルフォレストを自力でスカウトできた
【万札】20【名声】+1
テンタクルフォレストを自力でスカウトできず、マインドシーカーの助けを借りた
【万札】10【名声】変動なし
テンタクルフォレストをスカウトもできず、逃げ帰ってきた
報酬なし、【名声】-1
余暇日数:4日
利用規約
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