なぜ猫と暮らしているか⑤

T氏と遠距離になっても別れるつもりは全くなかった。
T氏の私物はわたしの部屋にいくつか置いたままだし、部屋の合鍵も預けたまま。
お互いひと月に一度は行ったり来たりしようと言っていた。

当時のソフトバンクのサービスで、ソフトバンク同士なら深夜1時から21時は通話無料というのがあった。
21時までにお互い家に帰れたときはずっと電話はつなぎっぱなし。ご飯も同じタイミングでいただきますと言って食べていた。

最初の数ヶ月はこちらから遊びに行ったりT氏も帰っきてくれたりしてたのだけど、だんだんT氏の仕事が忙しくなり休日も仕事が入ることが多くなかなか会えるタイミングが少なくなり…

わたしはT氏と知り合う前ほどには乱れた生活に戻らなかったけれどやはり淋しくてペットと暮らしたいという欲がどんどん高まり、犬、猫、小動物、小鳥、答えは出ないままペットショップ巡りや里親募集サイトを徘徊していた。

ある日繁華街に新しく出来たペットショップで運命の出会いを…!
ケースに入っている子の中で大きな猫ちゃんがいました!
目が合うと嬉しそうにケースにスリスリ。
まあ誰にでも同じ対応だとは思うのだけど。

大きな猫と言っても生後3ヶ月半ほどのソマリで大型の品種でもなく売れ残って大人になってしまってるわけでもなく、他の仔猫たちに比べると大きく健康そうに見えた、というだけですがケースから出して抱っこさせてもらう。

かわいい…

だけど動物だし衝動買いはよくない!最低でも一晩は考えようと、その日はお迎えせずショップをあとにした。

T氏でいっぱいだった頭の中が猫でいっぱいになり一晩考えて、翌日の仕事中も猫のことばかり考えて、お迎えしようと決心は固まった!

仕事帰りにペットショップに寄り、大きなソマリはわたしの相棒となりました。

続く

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