見出し画像

SHOEI(7839)の企業価値について考察する

投資にあたり必ず押さえておく最重要ポイントを、「毎週」の投資戦略会議のディスカッションの中から「Investment Outlook」としてまとめています。今マーケット/投資家自身がどこにいるのかの「Big Picture」を俯瞰し、実践者/実践経験者がグローバルマネーの視点で分かり易く解説します。株式投資でうまくやって行くための情報をドンドン書いていきます。マーケットやメディアで表面的に語られている内容はこうだけど、「本当はこういう話ですので、こう考えるべきです」という話をたくさん盛り込んでいきます。多少言い難いけど「本質的にはこうです」という話にもできる限り触れていきます。Investment Outlookは、3つのテーマで構成されています。①マクロ(投資戦略会議サマリー等)、②ミクロ(個別企業ケース及び各種統計データ)、③正しい投資の基礎、の3テーマです。
 
今回は「②ミクロ」から、「SHOEI(7839)の企業価値について考察する」を掲載します。2022/8には1600億円余りあったSHOEIの時価総額は、足元では1090億円ほどで低迷しています。株価でいうと、ピークの2995円から2023/12/14安値の1783円まで40.5%の調整となりました。コロナ起点の安値である812.5円(2020/3/17)からピーク(2995円)までの上げ幅2182.5円の半値押し水準である1904円を割り込んで来ました。
 
今回はSHOEIの業績を中長期で見通し、企業価値(企業の本源的価値)について考察します。SHOEIと同社を取り巻く事業環境に関して、構造的に重要なポイントを掘り下げた所謂「in-depth投資レポート」で、A4原稿にすると全体で19ページほどの分量です。尚、以下の解説の中に、「企業価値」という言葉が何度も出て来ます。これは、一部の専門家と呼ばれる方々や解説者が言う「株価や時価総額」のことではありません。御注意下さい。

資料:Gold River

日本株は上昇し、「企業価値の永続的な拡大」が期待できる会社が選好されている
 
日本株が上昇しています。特に「企業価値の永続的な拡大」が期待できる企業が選好されています。最近は「企業価値の永続的な拡大に向けたプラン」(実際に企業価値を永続的に拡大できているかどうかは別)を出している企業にまで資金が回って来ている様にも見えます。海外の大きな資金及び長期視点の資金(企業年金など)等のスマートマネーは、「企業価値の永続的な拡大」が期待できる企業を選好する傾向がある事が背景にあると見ています。

ここから先は

15,585字 / 22画像
この記事のみ ¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?