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足裏にできものができて液体窒素治療を受けた話

今日はなんてことはない、足裏にできた"できもの"の話です。

※皮膚の画像等は一切ありません。
全て文字で経過をつづっており、過激な描写は極力避け、マイルドに仕立てておりますので安心してお読みください。

※文中に出てくる医療知識については素人が調べた情報ですので、あくまでも参考程度にお読みください。
気になることがあれば是非皮膚科への受診をおすすめします。

最初はトゲが刺さったと思った。

忘れもしない10月の終わり。

歩くたびに足裏が痛むことに気づきライト片手によく見てみると、親指の平のところに2か所モッコリと丘ができている。中央には小さい穴が。

「トゲが刺さって腫れたかな。」

これが私の率直な第一印象であった。
実際細いトゲが穴の一つに刺さっていてピンセットで抜いたからだ。

ただトゲってそんなにしょっちゅう刺さるものでもないし、
家の中で同時に2か所に刺さるなんて天文学的な確率に違いない。

しかも不思議なのは、その穴の周囲の皮膚が硬くなっていたのだ。

…トゲじゃないかも。トゲ刺さってたけど。

待てど暮らせど治らない。

その後1週間ほど様子を見てみたのだが、そのモッコリした丘は一向に治る気配がない。やはり歩くたびに鈍い痛みがあるので日常生活にも影響が出ていた。

実はトゲが原因ではないのではないか。

そう思った私は検索魔と化し、ありとあらゆる症例を調べつくした。
その中で「これじゃないか」と思ったものが2つ。

イボか魚の目なんじゃないか。

というのも、丘がモッコリしてる感じはイボに近いのだが、真ん中に小さい穴みたいなものが見えたので、実は芯のある魚の目でしたなんて可能性もある。どちらも皮膚が硬くなるという点では共通していた。

ちなみに原因は
イボ:ヒトパピローマウイルス(HPV)による感染
魚の目:足に合わない靴を履くなど、外部からの刺激や圧迫によってできる
(ちなみに魚の目は、皮膚科では"鶏眼"と呼ぶらしいです)

治療法は、

①イボの場合
自然治癒することもあるが、ウイルス感染のため数が増えたり再発の危険性が高い。サリチル酸を含んだ市販薬(イ〇コロリなど)を用いて自分でケアすることもできるが、一歩間違うとウイルスがイボの周辺の皮膚に広がるリスクがあるため、基本的には皮膚科などで処置するのが望ましい。
皮膚科では液体窒素で皮膚を凍結させ、ウイルスを含む皮膚の細胞を死滅させる冷凍凝固療法が一般的。それで効果が無ければ手術やヨクイニンと呼ばれる内服薬(生薬)で治療。

②魚の目の場合
サリチル酸を含んだ塗り薬で硬くなった皮膚を柔らかくする。
芯が残っていると再発したり痛みが残るので、芯まで取り除くことが最終目標。イボと同様に市販の薬で対応可。皮膚科で治療する場合はイボと同じように液体窒素が用いられることがある。

液体窒素治療について

因みにこの液体窒素治療、‐196度という恐ろしいくらい低い温度で皮膚を凍結させて細胞を死滅させるということで、低温火傷のような状態に。
なかなか痛いらしいです。

そして皮膚の奥まで魚の目の芯が入り込んだり、イボのウイルスが侵入していると、1回では治癒せず、治療終了まで数か月かかることがあるとか。

…とりあえず皮膚科で診てもらった方が良さそうということで、自宅近くの皮膚科に行くことにした。

液体窒素治療説濃厚だけど足裏の痛みを何とかしたい。助けて先生。

モッコリを見つけてから2週間、ようやく皮膚科へ行った。幸いこれまで皮膚科系疾患に悩んだことが無いのでかかりつけもなく、とりあえず数か月前に開院したばかりの新しい病院へ。女性の先生だったので色々と相談しやすいかなと思ったから。

診察が始まると、皮膚科の先生が使う拡大ルーペみたいなやつ(ダーマスコープ)で患部をよく見てくれた。そして運命の瞬間。

先生「これは…」

私(ゴクリ。)

先生「…イボですね。」

やはり魚の目ではなくイボだった。

今後の治療方針について

先生はその後の治療方針について簡単に説明してくれた。

1.治療は液体窒素で患部を冷却させる。わざとやけどさせてウイルスを死滅させる作戦。ちょっぴり痛い
2.ウイルスを完全に撲滅させるまでやらないと再発したり酷くなったりすることがあるので、定期的に通う。最初のうちは1週間~10日ごとに液体窒素治療を行う。改善してきたら間隔開けるかも。

治療開始前から液体窒素「数回コース」が確定。

液体窒素治療は1回で効果が出るものではないようで、特に足の裏のように皮膚が厚いところは完治まで長くかかることがあるらしい。
ウイルスって本当にしぶとい。

ちなみに、イボは結構メジャーな疾患だそう。だから恥ずかしがることは無いって言ってくれた先生優しい。

診断がつき、治療方針も固まったので早速治療開始。

まずは患部の硬い皮膚(もう細胞死んでるらしい)を剃刀みたいなもので削り、まだ生きている細胞(ウイルスに感染してる)に液体窒素をピンポイントでスプレーする。

剃刀で削るところは全然痛くなかった。怖くて直接見れなかったけど。
ただ窒素のスプレーは思ったよりも威力が強く、皮膚があっという間にやけどして白くなる。イメージとしては、ドライアイスにうっかり触っちゃうと触った部分がジンジン痛くなる、まさにそれ。

まぁこれが痛いんだなぁ。(治療中も治療後も)

やはり生きている細胞を無理やり死滅させるので痛みはある。このピンポイントスプレーを5回噴射して終了。

特にこれ以外で薬を塗ったり飲んだりする必要もなく、絆創膏を貼ることもなく、普通にお風呂も入れるので日常生活で制限はない。

治療が終わってからは、足の指なので歩くとガッツリ体重がかかるのでジンジンと痛みが続き、しばらくはペンギンみたいな歩き方で過ごした。痛みのピークは最初の2日間くらい、1週間くらいすると治癒して痛みは引いてくるのだが、そのタイミングでまた液体窒素治療の日がやってくる。だから基本痛い日々が続く

完治するまでどれくらいかかったのか

11月から治療を始めてから、先生に完治のお墨付きをもらうまでかかった時間はおよそ4ヶ月
年が明けてからは2週間に1回の治療になっていたけど、結構コンスタントに通ったなぁという印象。

(補足)あとこれは良くも悪くもって感じですが、患部が治癒するにつれて通常の皮膚の状態に戻っていくわけですね。そうなると皮膚が柔らかくなっていくので液体窒素の痛みが比例して増していきます。地味に辛かった。

皮膚科通いはまだまだ続く。

完治してからも実はちょこちょこ同じ皮膚科に通っています。手術も受けました。その話はまた次回。



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