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ナミュールの不利について今更ながら振り返ってみる 【ヴィクトリアマイル】



先日のヴィクトリアマイルで2番人気に支持されていたナミュール。
結果は7着と敗れたが、レース後の鞍上のコメントでは「不完全燃焼。あんな不利があっては走る馬も走れません」と、明らかに力を出し切れなかった事を示す内容。


そのコメントを受け、当然のように競馬ファンの間でも不利に関する様々な議論がなされていたが、私なりの意見や不利の事象に関する考察をしていきたい。





まずはスタート後、まもなくしてD.レーン騎手騎乗のソダシがポジションを取りに内側へ。
その際、内にいた各馬が挟まれる形となり、結果としてナミュールが下げざるを得ない状況になったというのが大まかな事象内容。


ここでまず注目したいのは逃げた1枠1番・ロータスランドの動き

本来であればスタート後に内ラチの空いたスペースへ持っていくところだが、横山典騎手は内ラチに寄せることなく徹底して1番ゲートからほぼ直進に馬を走らせる
これには様々な理由が考えられ、向こう正面の内ラチ数頭分の馬場が良くなかったと捉えていたのか、あるいは3コーナーをスムーズに回るために少し外へ構えていたのか、あるいは他の理由か…。考えられることは幾つもあるが、個人的には後続馬もインを空けていた事を考えると馬場の影響だったのではないかと推測(真相は乗っているジョッキーにしか分からないところ)。

内枠各馬もこれと並行するように各々のゲートからほぼ直進に馬を走らせる事となり、こうなると当然のように中枠の馬たちも内へは行けなくなる。
そこに大外枠のソダシが内へ入って来たため真ん中は玉突きのような形になり、今回の不利に繋がる。



今回の事象で不利を受けたのはナミュールだったが、他にも窮屈になった中枠の馬たちはいたわけで(クリノプレミアム、ナムラクレアなど)、この馬たちが大きな不利を受けていてもおかしくはなかった。

その中でナミュールが不利を受けた要因は「馬と馬の間に馬体が入り切っていなかった」ことに尽きる。
実際、隣のナムラクレアは玉突きの直前に馬体を入れにいって不利を回避しており、半馬身ほどしか入っていなかったナミュールが引かざるを得ない形となった。

これが条件戦等であれば安全面を優先して早めに誰かが引いていたかもしれないが、G1ともなるとさすがに誰もそう易々と引こうとはしない。この辺りはやはりトップレベルの駆け引きといっていいのかもしれない。



今回の事象では、横山典騎手(ロータスランド)の動きが悪かったわけでもなければ内枠・中枠の馬たちの進路取りが悪かったわけでもない。
誰が悪い・何が悪いとかではなく、どれもこれも「流れ」の中で起こった事象であらゆる要素が重なって起こったものだということ。


結果として一番の不利原因であるD.レーン騎手(ソダシ)が制裁を受ける形になったが、それでも被害馬の多さに対して過怠金5万円で済んだのは(という表現が適切かは分からないが…)、動きに対して酌量の余地があったからなのではないだろうか。

動き自体はそう大きいものではなかったため被害馬が出ていなければ問題はなかったが複数頭の被害馬が出てしまった以上、制裁は避けて通れなかったのかもしれない。






P.S.

世間ではすでにオークスムード一色になっている中、今更ながらヴィクトリアマイルについて、もっと言うと不利があった場面だけを考察。
まるで生産性のない事をただ考えてダラダラと書いているのも自分らしいかな、と思うばかりであります。。。




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