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【デュエプレ】ホーガン・ブラスターはなぜMN杯で使われなかったのか?

先日開催された第8回MN杯はSPルールイベント開催中ということもあり、イベントで使用率の高い《ホーガン・ブラスター》が使われる可能性が危惧されていましたが、予想とは食い違う結果(使用率0%)となりました。
本記事ではその理由について考察してみたいと思います。

※考察内容はあくまで個人的な見解になりますので解釈違い等ありましたらご容赦ください。


ホーガン・ブラスターはなぜ弱いのか

《ホーガン・ブラスター》(以後ホーブラと呼称)は通常ルールでは殆ど見かけないカードです。
《ラッキー・ダーツ》や《ポジトロン・サイン》等と併用したギャンブルデッキ自体は存在していますが、カジュアルマッチでも10戦に1回あるかないかの遭遇率でしょう。
これには恐らく2つ理由が存在します。

①通常ルールではデッキの大半を6コスト以下のカードが占めている。
一般的な構築であれば6コストの切り札を早期に唱えるために《フェアリー・ライフ》や《ジャスミン》はもちろんのこと《フェアリー・シャワー》や《ブレイン・チャージャー》等を積んで2→4→6の動きをしようとします。
しかし上記4種を4積みした時点でデッキの20枚(ホーブラ込み)を消費し、当りとなる7コスト以上のカードを入れるスペースを圧迫してしまいます。
トリガーを狙ったマナブースト抜き構築にするにしても《スペル・デル・フィン》《死海竜》《アルファリオン》に封殺されるリスクの壁があります。

②同コストに強力なカードが多い。
同じ6コストのカードには《ヘブンズ・ゲート》《デストラーデ》《アマテラス》などなど強力なカードが多く存在します。
競合が多い中《ホーブラ》が選ばれるのはデッキスペースの穴埋めやお祈り要素などしかなく、積極的に採用してメインを張る存在には遠いよう思われます。

ホーガン・ブラスターはなぜ強いのか

先ほどの章とは真逆のことを言いますが、スタートチャージ5(以下SC5と呼称)という条件に限れば先の常識が覆る可能性があります。
SC5において《ホーブラ》は引けさえすれば先攻1ターン目に撃つことができます。
その場合《ロスト・ソウル》or《ゼニス・シンフォニー》+《レディオ・ローゼス》で取り返しのつかないアドバンテージ差を生み出す可能性があり、食らった相手は間違いなく詰みます。
その他にも《ティラノ・リンク・ノヴァ》《英知と追撃の宝剣》といった後始末で後手に回されるカードや《ウェディング》《サファイア》など出されたら即処理しなければいけないカードもあり、初手に使われると脅威になる危険性が高いです。

またSPイベントの報酬は勝率によって変わることがなく、敗色濃厚であればリタイアして再チャレンジすることもできます。
下手なブラスターも数撃てばいつかは当たります。
失うものがない戦において《ホーブラ》による周回は最適解の一つといえるのではないでしょうか。

ホーガン・ブラスターはなぜMN杯で使われなかったのか

ここにきてようやくタイトル回収です。
この理由は3つあると考えています。

①MN殿堂による影響説

MN杯にはそれまでの大会等で強すぎると判断されたカードに独自の制限を設けています。

一際異彩を放つシャチホコ・ホール
SPイベントでは禁止だったイントゥ・ザ・ワイルドがここでは1枚制限

中でも《レディオ・ローゼス》は《ホーブラ》→《ゼニス・シンフォニー》のルートの強みであり、これが制限されるだけでも《ホーブラ》が確殺してくるカードではなくなります。
運が良ければターンを飛ばせる《鬼丸「覇」》、除去されなければ2ターンで盾をすべて墓地送りにする《サファイア》にも制限が掛かり《ホーブラ》の出力は大分下がっているように思えます。

またSPイベントでは使えないがMN杯では使えるカードも存在します。
《ロマネスク》《ダンシング・フィーバー》によるマナ加速や《フェアリー・ギフト》《戦慄のプレリュード》といったコスト軽減を用いればより確実に高コストの出力を得ることができ安定した構築が可能になります。
初動となるカードに強力なライバルがいる以上《ホーブラ》の出番は少なくなったのではないかと推察されます。

②大会に不安定なカード向いてない説

MN杯におけるデュエリストの目標はあくまで優勝で、そのためには全勝する必要があります。
ともすれば出力に不安の残る《ホーブラ》は敬遠されるのではないかと考えられます。
MN杯は8名以下(恐らく3回戦以下になる場合)であればBO3になります。
この場合2勝を3回繰り返さねばならず6回勝利をもぎ取る必要があります。
それだけの試合数を安定性に欠ける《ホーブラ》に委ねるのは心理的に重いものがあるのではないかと推測されます。

③SPイベントで飽きている説

SPイベントで《ホーブラ》は本当によく見られました。
初手で見るカードは《リュウセイ・ホール》と《ホーブラ》の2択が多く同じ人ばかりで対戦しているのではないかと錯覚するレベルです。
MN杯に出ている方はほぼ間違いなくSPイベントにも力を入れているためこの環境を1週間以上耐えきっているはずです。
その経験がある中で敢えて見飽きているような構築はしないのではないかと考えられます。

また、MN杯は毎回使用テーマが分散している傾向にあります。
これはAD環境というのもありますが、参加者のビルダー気質が反映されているものとも思えます。
新たなデッキを常に考えるビルダーにとって、SPイベントで多くの人が使っていた構築は面白みがなく、敢えて避けられていたのではないかと推測されます。

最後に

ここまで読んでいただきありがとうございます。
大会とイベントでの構築の違いが印象的でしたので書かせていただいた次第です。
この記事を読んでさらにスタートチャージ5に興味を持っていただけたら幸いです。

P.S.
この記事を許して下さったMN杯主催者様ありがとうございました。
貴殿の益々のご活躍お祈り申し上げます。

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