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村上春樹ルーティン

週刊金融日記にて紹介されていた、村上春樹ルーティンについてまとめておく。

村上春樹の「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」という短編から発生したルーティン。

目的は、「今日この男に抱かれておかないと、二度とこの男に会えないかも」という認識を女史の深層心理に植え付けること。
ある程度、ラポールが形成された時点で、投入するのが良さそう。
A→C→S でいうと、Cの後半で使うルーティンであろうか。

以下、金融日記からの引用。

村上春樹ルーティン ~ストーリーの概略~

ある時、男と女が道ですれ違おうとしていた。
男は、女が自分にとって100パーセントの相手だと瞬時に感じた。
女も、全く同じように感じた。
すれ違いざま、男が声を掛ける。
「驚いたな、僕はずっと君を捜していたんだよ。信じてくれないかもしれないけれど、君
は僕にとって100パーセントの女の子なんだよ」
女が言う。
「あなたこそ私にとって100パーセントの男の子なのよ。何から何まで私の想像していたとおり。まるで夢みたいだわ」
それから二人はいつまでも飽きることなく語りつづけた。
夢のようだ、このまま一緒になりたい。
しかし、男は言った。
「ねえ、もう一度だけ試してみよう。もし僕たち二人が本当に100パーセントの恋人同士
だったとしたら、いつか必ずどこかでまためぐり会えるに違いない。そしてこの次にめぐり会った時に、やはりお互いが100パーセントだったなら、そこですぐに結婚しよう。いいかい?」
女は「いいわ」と言った。
そして二人は連絡先も交換せず別れた。
それから月日流れたある日、二人はまた道で偶然にすれ違う。
お互い相手を認識していた。
(注:ここで「二人はどうしたと思う?」と問うてみてもいい)
しかし、二人は言葉を交わすこともなくすれ違い、そのまま人混みの中へと消えてしまった。
その後二度と会うことはなかった。

(ストーリーはここまで。以下は女の子への問いかけ)

分かるかな?
運命が俺たちを一度引き合わせてくれただけでも、宝くじ当選並みに幸運なんだ。
なのに自分の気持ちを疑うあまり、当たりくじを破って、もう一回当たりくじを引こうとしても、永遠に引けないんだよ。

(注:アレンジされている。最後なぜ二人は声を掛け合わなかったのかに
ついては、それらしい理由付けを考えておいた方がいい。)

このストーリーに女の子が感情移入してくれれば
(それくらいにはCフェーズを深めておく)

この機会を逃すともうこの男は手に入らないかもしれない、というセンチメンタルな気分になり、グダらなくなる、かも知れません。
これまでの恋愛工学研究では、Sフェーズのグダに対しては、「建前さん」をかわして「メス豚さん」にアプローチするというのが正攻法となっていましたが(第138号)、こういう文学的な攻め方もありなのかなと思います。

わたしのような、物静かな男は、文学的なこのルーティンで攻めて、C→Sへのフェーズチェンジを考えても良いのかと思った。

実践で使うとしたら、準即を狙うような高めの案件との2回目に会ったときのイメージであろう。
いつかこのルーティンを使って、ゴールを決めたという報告をしたい。



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