ボカロ界の「Lemon」「アゲハ蝶」って何?
副題~イメソンについて本気出して考えてみた~
「Lemon」「アゲハ蝶」この二曲を一緒くたにしたツイート、たまに見かけませんか?この二つの曲の共通点 、それは「イメソン」として万能である、ということです。実際そのようなツイートはツイッターで検索するとたくさんヒットします。(この時点で「何を言ってるんだお前は?」と思われた方、この時点でブラウザバックするのをオススメします)
前置きはこの辺で。今晩は。ゴケです。みなさんは「イメソン」という概念、ピンと来るでしょうか。
ボカロでも「ボーカロイドイメソン」曲はあります。ボーカロイド音声で歌われる、ボーカロイドのために作られたイメージソングですね。「VOCALOIDイメージソング」というタグを検索すればたくさん表示されます。
これから私が述べていくイメソンとはそれじゃないです。今回で述べる「ボーカロイド曲でイメソン」、これは「既存のボカロ曲を(ボカロと関係ない)とあるキャラや作品、カップリングに当てはめ、キャラ/作品/カップリングのイメージソングとして認識する」という行為を指しています。
ここで注意書き。さてこのイメソン認識、嫌いな人がいるのは重々承知です。その様な方はブラウザバックをオススメします。また、二次創作のカップリング等が苦手な人もブラウザバックをオススメします。(特定のキャラ、作品、カップリングと関連させる文章はありません。)そしてイメソン「厨」という言葉が嫌いな方もいるとは思いますが、便宜上このままで通します。ご理解のほどをよろしくお願いいたします。
さて、本題に入ります。この「Lemon」「アゲハ蝶」の何がイメソン厨の心を掴むのか。おそらく最も大きいのは歌詞。恋愛だけではない情、切なさ、人情の機微………特定の人ためだけの歌詞ではなく、聴く人全員がその歌詞に寄り添うことが出来るような普遍性……この「情の普遍性」が各々聞いた側が任意のキャラや作品を思い起こし、多くの人の心を掴んでいるのではないかと思います。
ポルノグラフィティなら「アゲハ蝶」、米津玄師なら「Lemon」(※敬称略)………じゃあ、ボカロ界ではこのような曲、何になるんだろうな?そう思った私、一ボカロファンとして、一イメソン厨として、ガチで考えてみました。
まずこのイメソン条件として
①有名な人であること
②有名な人の中でも有数の有名曲であること
③歌詞の普遍性
この3つを掲げます。
まず①について、ポルノグラフィティや米津玄師、有名です。
②について、ポルノグラフィティの中でもアゲハ蝶は指折りの有名曲です。米津玄師の中でもLemonは指折りの有名曲です。①②の条件について、いくらこの曲イメソンだ…!と思ってもあまり有名じゃないと多くの人から同意は得られませんよね、悲しいですけど…
そして③、これは上で挙げた歌詞の普遍性を個人の判断で決めていきます。ここでこのnoteを読んでいる方と捉え方の違いが生じると思います。そこは解釈は人それぞれということで一つ…。
それでは有名Pの有名曲を眺めて汎用的イメソンがどうかを考えます。方法として有名Pランキングを上から眺めて行きます。(https://vocaran.jpn.org/userranking/points)このランキングのPさんの曲(①の条件)+横に表示されている1~3位(+4、5位)の曲(②の条件)を勝手に「Lemon」「アゲハ蝶」の様な「普遍性」があるかを判断していきます。
この判断過程は割愛します。(色々と良くないので…)
この曲はプロジェクト系だからキャラの「普遍性」があまり無い…この曲はシチュエーションが限定されている…等の理由からボカロ界の「Lemon」「アゲハ蝶」にぴったりの曲を見つけるべく上から独り脳内会議を行っていたところ
ん?
ん?
あっ
こ れ だ
バルーンさんのシャルル、まず①知名度②有名曲、問題ないです。バルーンさんは須田景凪名義でも活躍しており須田名義であっても知名度もある。その中でも特にシャルルは再生数もさながらカラオケランキングで上位になるなど知名度も抜群。
そして③。ここでイメソン厨ゴケ、白状いたします。私はLemonもアゲハ蝶も特定の作品やキャラ、カップリングに当てはめたことがありません。それはこの歌詞が持つ「普遍性」によるものが大きいです。普遍的な歌詞だから特定の二人やキャラって訳ではなく「普遍的なイメソン」という概念として脳が判断するんですよねおそらく。シャルルはこの二人ならメーベルよりもシャルルだな~この二人シャルル合うな~とか思うレベルで、「この二人!!!ヤバ!!!」となったことが無いため普遍性があるという条件も当てはまります。ちなみにバルーンさん、私はイメソンならメーベル派です。ポルノならジョバイロ、米津玄師名義では春雷派です。(いらん情報)
ちょっとイメソン厨視点からの歌詞語り。この普遍性、この細かく状況が描かれておらず限定されていないことによって引き起こると考えます。例えばアゲハ蝶、「僕」「貴方」に何があったのかは語られてないので(光が満ちたくらい)無限に考えることが可能です。Lemonも「あの日の悲しみ/苦しみ」や「あなた」と「私」に何があったのかは詳しく語られていません。
人生(人じゃないかもだけど)生きてりゃ何かあるじゃないですか(生きてるとは限らないけど)。私が言う普遍性とは、言ってしまえば「妄想の余地がある」ことです。詳しくは状況が語られずそれを仄めかす言葉が散りばめられていることで、受け手は様々な状況を想像(妄想)することが可能、受け手もその想像から新たに感情を引き出すことが出来るのです。
シャルルも「昨日のこと」「互いの事」等は詳しく語られていません。何を「騙し合う」のか、何を「許し合う」のか、語られていません。別れる時の曲なんでしょうけどそもそも付き合ってたかどうかも確定されていない。この曲も余地が多いのです。私はそれらの余地も踏まえての「そうだろう互いのせいで今があるのに」という歌詞が好きです。
以上、私の結論ではボカロ界の「Lemon」「アゲハ蝶」は「シャルル」となりました。しかしこれは私の解釈に依るものが大きいため他の人ではまた別の結論になると思います。また、ボカロP単位で考えて、今回はバルーンさんだったけどDECOさんでは?じんさんでは?40mPでは?ハチ名義では?等考えると面白いと私は思います。
最後に、イメソン厨として一番大切なのは曲と作者やボーカルに対するリスペクトであると思います。これは本当に忘れてはいけないことです。自分もその考えは心に留めて生きています。その上で+αとして、もっと曲を理解したり好きになるものとして、「イメソン」を楽しんでいきたいと思います。
こんな趣味1000000000%のvocanoteを読んで下さり、本当にありがとうございました。
皆さんにとっての「Lemon」「アゲハ蝶」はどの曲ですか?