暗夜彷徨、公園のベンチにて

ああ、全くだめだね
最近のぼくは
頭がはたらかないね
嫌になるね

ぼくはねえ
助けなんかいらないよ
慰みもいらないさ
ただおっ死んじまうほど寒いのよ
寒くて冷たくて凍っちまうわ

あまりに気温が下がって
川が氷だよ
水面にゃあ銀色の龍だっていた
あの川がね、凍っちゃったよ

氷上でアクセル
鍵盤叩いて弾きはじいて
かじかんだ指に鉄芯が
そんなんで奏でる音楽
あなた知ってて?

ちんけな公園の
粒石の如きあたし
朽葉にまみれてしまって
野良猫なんかがかっさらう
自己の内面的嫌悪なんて
柔なものよねえ

天蓋にはオレンジの電飾が
漏れいづる闇と混淆して
スポットライトの下のぼく
きょうもちょっぴり孤独な音を流して
粒石のために歌っております

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