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シドニーで暮らすアスリートの現状と、今考えていること。

コロナウイルスが世界中で猛威を振るっています。この危機的状況の中で海外で暮らす僕のようなアスリートがどのように日々を過ごし、考えているかについて書いてみようと思います。

日本でも2020年東京オリンピックの延期が発表されましたが、世界的に見てもサッカーだけでなく多くの競技において再開の目処が立たない状況です。僕が所属しているシドニーオリンピックFCはNPL1(National Premier League.1)というリーグに属していて、このリーグは各州にあります。シドニーのあるニューサウスウェールズ州のNPL1では、4/14までの練習、練習試合を含むすべての活動が禁止されています。ルールを破れば罰金が科されます。街では飲食店やクラブなど人の密集するような場所は当然クローズしていますし、自慢のボンダイビーチも閉鎖されました。食料調達も容易ではありません。特にトイレットペーパーのような生活必需品に関しては、努力をしなければなかなか手に入りません。僕は今日本から国際宅急便にて手配しています。

そのような状況下ですが、幸いなことに私の住むマンションの前には大きな芝生の公園があり、昼前からは少し人気が出てきますが早朝であれば人はほとんどいません。そういう時間帯に公園に行き、ランニングやボールトレーニングを行い、心肺機能やボールフィーリングを維持するよう努めています。それ以外にも時間はたくさんあるので、これまでの課題に向き合える時間だと思い、場所や器具等の制限はありますが工夫して取り組むことができています。因みに数日前にトレーニングに必要な道具を買いに大型スポーツ店に行ったのですがすでにほとんど何も売っておらず。健康意識の高い国民性には大変感心したのですが、アスリートとしては反省でした。ですので、色々と工夫をしてトレーニングをしています。器具の調達では遅れをとりましたが、工夫で解決するように努めています。話が逸れましたが、現状はそのような感じで、4/15以降の再開も保証されていない活動に向けて日々淡々と準備している、といった具合です。

ここからは、今考えていることについて書いてみます。

3/28、東京都内では1日で新たに63人の感染者が確認されたそうです。国内ではクルーズ船での感染者も合わせるとこれまで合計2300人を超えます。オーストラリアでも、3600人を超えました。日本やオーストラリアでも、欧州やアメリカのような状況になってしまわないかととても心配しています。専門的なことは何も言えませんが、とにかく感染拡大を防ぐ努力をし、遅らせなければいけません。そのためには一人一人が行動や意識の見直しが必要なのではないかと思います。自分が感染することを防ぐための行動はもちろんのこと、自分がすでに感染していると仮定して、自分から他人へ感染を拡げないという考え方に基づいた行動が効果的だという専門家の意見がありました。

人口約6000万人のイタリアでは3/28時点でこれまでの感染者数が86,500人近く、9000人以上が亡くなっています。イタリア以上に高齢化率が高く人口約2倍の日本で同じことが起きたらと思うと、恐ろしいことであるのは想像に易いと思うのです。そのような事態を防ぐために、アスリートを含めたインフルエンサーは、発信をしてほしいなと思います。さらには、そのような影響力のある人たちだけでなく、一般の方だとしても、身近な小さな社会のために少しずつでもその影響力を使うべき時なのではと思いました。

SNSでは、自宅でできるトレーニングを多くのアスリートが投稿してくれていますし、少しでも明るい話題を提供しようとする意図も感じます。僕自身もとても救われています。一人でも多くの方の命が救われ、社会全体としても少しでも被害を抑えることに1ミリだけでも貢献できればと願いを込めてこの記事を書きました。

難しい状況ですが、力を合わせてこの危機を乗り越えましょう!

拙文ではありますが、最後まで読んでくださり有難うございました。

2020.3.28 端山豪

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