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渡豪からデビュー戦まで。

こんばんは。端山豪です。

今回は渡豪から、シドニーオリンピックFCでの僕のデビュー戦までの日々について書いてみようと思います。移籍に至るまでについてはまた別の機会でご紹介することを考えているので割愛します。

読んでくれる方のインプットになるような内容が少ないなぁと反省しながらタイピングしています。今回は日記だと思って読んでいただければ幸いです。

3/2に関係者の方から「正式に話がまとまりそうだ」という連絡を受けた時、僕は日本でかなり長い期間落ち着かない気持ちを抱えながらトレーニングをしていた時期でした。(何度か練習に参加させていただいた各チーム関係者の皆さん、選手の皆さん、ありがとうございました。)所属先が決まらない状況が続き、海外への移籍も初めての経験だったので正式オファーが届くまでは気を抜くことが出来ませんでした。神経が張り詰め通しで、この時期は心身ともにかなり疲弊していました。なのでその電話を受け取った時の、またサッカーができることへの安堵と同時に緊張が高まるような、入り混じった感情は今でも鮮明に覚えています。そのあとは展開が早く、3/5早朝にはシドニー空港に到着しているというスピード感でした。

空港へはクラブのスタッフが迎えに来てくれて、クラブハウスで正式なサイン等の手続きを済ませる段取りだったのですが、クラブのCEOと監督の英語は控えめに言って終始理解不能でした。2人のネイティブ(しかもCEOと監督)と僕という構図も相まって、今日までの中で初日の会って30分くらいが一番コミュニケーションに苦労しました。予習してきたミランダ・カーのインタビューと大分違ったので、これはまずいなと感じつつ、なんとか契約周りの作業を済ませました。そんな状況でしたが、試合でのプレーのイメージを膨らませるためにも、すでに終えていた開幕戦についてどう感じたか、どういうプレーを自分に求めているのかを監督に確認する必要がありました。僕にとってそれはとても重要なことだったし、監督も丁寧に説明してくれて、不思議な現象ですが、なぜだかサッカーの話であれば言っていることをほとんど理解することができました。笑

先年11月下旬にシーズンを終えてから、ほとんどが一人でのトレーニングだったので、次の日からのチーム練習では競争世界の中に居る緊張感や高揚感、久々のゲーム形式のトレーニングを取り戻し、月並みですが、ようやくまたちゃんとサッカーができるんだという喜びと楽しさを噛み締めました。一方で、国際移籍に関する手続きが滞ってしまって登録が間に合わず、3/8の第二戦に出場することができませんでした。この一連の出来事は改めて自分が海外に来た実感を抱かせてくれましたし、外的要因で一喜一憂しないタフさの重要性も再確認出来ました。

チームは第二戦でも開幕戦と同様の課題を露呈する形で終盤に失点を喫して敗戦したことで、オフ明けのビデオミーティングでは監督が失点のシーンでマークについていけなかった選手の責任感と危機感の欠如をまくし立てる一幕がありました。選手も監督に対して対等に意見を言うので、ミーティングは2時間以上にも及び、その日は練習ができなかったのですが、翌日の練習で選手達もコーチ陣もいつも通り明るく平常運転といった様子だったことには良い意味でカルチャーショックを受けました。このような些細な出来事からも文化やキャラクターの違いを目の当たりにし、日本人と外国人、それぞれに対する認識を広げたり深めたりしながら過ごす日々は学びが多く、海外でのプレーや生活の経験がない僕にとっては刺激的でした。長い間実践的なトレーニングができていなかったので身体的な負荷はかなり高かったのですが、試合直前の紅白戦ではレギュラー組でもプレーをしてあっという間にデビュー戦の日を迎えました。

次回はデビュー戦について書きます。技術や戦術などの専門的な部分や、オーストラリアのサッカーについて感じたことなどを含めようと思います。ストレスの溜まる日々が続いていると思いますが、僕自身はせっかくの時間なので、普段できないことにトライしながらも今は我慢の時期だと思って過ごしています。本当に余談なのですが、工夫して小さな楽しみを見つける努力って素晴らしいなと思ったことがあって、日頃の労を労い、zoomで乾杯をして励まし合う人々の様子に感銘を受けました。僕も明日zoomを使ってリモートでトレーニングをする予定です。とにかく少しでも前向きに。一人で寂しかったり退屈だったりする皆さんは是非使ってみてください!

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