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ほっちのロッヂでエネルギーをもらいました!

初めまして!

9月16日~18日、軽井沢町にある『診療所と大きな台所のあるところ ほっちのロッヂ』に、その場を感じる『感じ手』として3日間居ました澤智子です。


ほっちのロッヂにはこれまで、色んなバックグラウンドを持った方々が訪れられており、『感じ手』として一人ひとりいろんな感じ方をされてきています。

今日は、私、澤智子はほっちのロッヂでどんなことを感じたのか、少し言葉にしてみたいと思います。

まずは自己紹介を。


コロナ禍でかねてからの夢だった留学ができなくなり、私は2020年9月から2021年9月まで一年間、休学中日本で過ごしてきました。休学前半にあたる半年間、関西にある「ユースセンター」という無料でいつでもだれでも来れる場所にて、中高生と一緒に過ごしたり、「こんなことやってみたい!」を一緒にやってみるような関わりをしていました。休学を終え、現在は大学に復学し、英語教育を専攻しています。

休学中、教育に関心のある私は風越学園という学校に出会い、訪問しました。そのとき偶然知ったのが、学園の隣にあるほっちのロッヂ。共同代表の藤岡聡子さんにお話を聞いたのがきっかけでした。

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診療所と大きな台所のあるところ ほっちのロッヂってどんなとこ?

 診療所(外来・訪問診療)、訪問看護ステーション、通所介護(共生型)、病児保育などの事業を基軸に、お医者さん、看護師さん、保育士さんやアーティストさん等が医療、福祉、などなど!活動されています。



ほっちのロッヂに触れる前は

私は「人と関わることって怖いな」というモヤモヤを抱えていた時期に、ほっちのロッヂと出会いました。休学中のユースセンターで出会ったある一人の子との関わり。「本当にこの関わり方で良かったんだろうか。」「私が関わるべきじゃなかったんじゃないか。」当時の私はそんな風に、その子との関わりがずっと心の中で引っかかっていました。勉強する度に、「ああ、あの時したことは間違っていた」と反省が沢山出てきました。自分の無力さを痛感し、もっと勉強して自分の専門性を持ちたい、持たなければと思っていました。

ほっちのロッヂでどんな場面に居合わせたか。

感じ手としての3日間には、毎日夕方に働き手の方々と語る「語り会」が開かれました。それ以外は自由に過ごせる時間がたっぷりあり、ほっちのロッヂや軽井沢町にゆったりと時を過ごしました。実際3日間では、ほっちのロッヂの建物の外の芝生を刈ったり、保育をされているところを見たり、私と同じ感じ手の「おやっち」と出会って一緒に晩御飯を食べたり、朝のミーティングに参加したり、本を読んだり、アート・表現に触れたり、色んな場面や人と居合わせることになりました。居合わせる中で私が感じたことがあります。

感じたこと

・楽しい!で人と出会うっていいじゃん!
ほっちのロッヂの建物の周りにきれいなバラが咲いていました。「このガーデニングスペースはどのように使われているんですか?」と聞くと、聡子さんは「ドクターがガーデニング好きやねん!だからつくった!」と答えられました。そんなほっちのロッヂの建物の真ん中にはピアノが。そして、ドクターのすぎーさんは「ヨガをしている時が楽しいの。ヨガで人と出会いたい。」と話されていました。
私は“楽しい!”から始まる出会いっていいな!と感じました。求められている役割を果たすことは大事ですが、ケアする側とされる側、役割や立場を超える関係が“楽しい!”で生まれるんじゃないかな。そうした中で思いもしなかった化学反応が起こり、そんな化学反応からお互いのエネルギーが高めあえたらいいなと思いました。それと同時に私は人の痛みに目を向けすぎて、目の前の人の一部分しか見れなくなっていたなと気づきました。役割を持った以上、対等な関係を築くことは難しいと思います。でも人と人としてできるだけ対等な関係でいたいという働き手の方々の願いを感じました。

・ケアっていろんな分野とつながってるんだな!
聡子さんからほっちのロッヂの中を建築の観点を交えて案内していただきました。
「診療所って明るい気持ちで来るところじゃないじゃん。だから入ってきてしばらくは天井が低いの。で、しばらくしてから天井を高くしてるんだけど、そのことによって、少しずつぱっと開いていく気分にならない?」「ずっと誰かが全体を見ていないといけないことはないし、ずっと見られているのはしんどい時もある。だからあえて全体が見通せないつくりにしてるの。」「あそこ天井低いでしょ。集中して作業したいときは自然とそこに行って作業してるの。」
また、ほっちのロッヂで活動されているアーティストの方と出会ったり、子どもが表現活動ができる「子どもアトリエ」、そしてほっちのロッヂで開催する予定の表現ワークショップのリハーサルに居合わせることができました。
「もし興味ある本があったら借りてってね!」と貸してくださった本やほっちのロッヂに置いてある本の種類が多岐にわたっていました。

聡子さんが建築のことについて話されていたり、アートが身近にあったりすることに触れて、ケアって他の分野と接点を持っているんだなと感じました。福祉!医療!だけじゃない、いろんな分野の重なりにケアが存在しているんだなと思いました。

また、朝のミーティングで、内容を聞いて「さすが医療の方たちだ。話されている内容がめちゃめちゃ専門的…!」と感じ伝えたら、「専門用語使いたくないんだよね。だってほっちのロッヂって医療の人だけじゃないから伝わらないし、患者の人が知らない情報を持ってるのってフェアじゃないじゃん。」と働き手の方が話されました。確かにほっちのロッヂの方々はみなさん専門用語を使わず、なじみがあって手触り感のある言葉を使われるな、と感じていました。

ケアは色んな分野が組み合わさっていて、一つの専門性に固執すると見えていない部分があることに気づかなくなる。だからこそ色んな人が関わることに意義があって、専門性を持ちながらその武器を脱ぐという選択肢を持っておくのが大事だと感じました。

・一生懸命人と関わりたい。
一日目の『語り会』で働き手のすぎーさんとともちゃんと語りました。その中で、
「正しい対応なんてないと思う。一生懸命人としてその人と関わっていけば、悪い方向に行くことってあんまりないと思う。」と話してくださいました。

前にも書いた通り、その時の私は人と関わるの怖いなと思っていましたが、私はケアに答えがないのに正しさを探そうとしていたことに気が付きました。結局、人が目の前にいるときには私がその人に対してどうしたいのか、その人は何を求めているのかを考え続けることになるのかなと思いました。そして、学ぶことを通して一生懸命関わっていくための準備をし続けるんだと思いました。

専門性を持っておられる働き手のお二人が、そう感じながら人と関わっておられるんだと知った時、なんだかすごく大きな勇気をもらった気がしました。

アート・表現に触れた!

そのほかに、私が居た時期がちょうど軽井沢町全体を拠点にした「まちのどこかでアーツ・ハプニング祭」が開催中で、アート・表現活動に触れることができました。

ほっちのロッヂでつくられる場のリハーサルを見させていただきました。教育哲学者シュタイナーが考案したライアーという楽器の音色と、自然と、人が呼応しているような空間の中で「生きてるなあ…」と感じたり、ほっちのロッヂで触れた自分自身に深く潜っていくような感覚を味わました。

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また、小学4年生~中学生が舞台づくりに挑戦する中での揺らぎや表現を映したドキュメント映画、「じぶんのことば」の上映会&ワークショップに参加し、舞台をつくる子どもとの場に対して本気で向き合う表現活動のプロを見て、私は本気出せてるんかなと問い直したり、ワークショップを通して「出してもいいんかな、出してみようかな」と表現をしてみました。

私は教育学部で英語教育を専攻していますが、10月から声楽の授業を受講することにしました。自分の『好き!』に素直になりたいと思ったし、誰もが生きてるだけで表現者、私も表現者だ!と感じたからです。半年間は英語教育と福祉と声楽に行き来する大学生になってみることにしました。

結びに

紅さん(紅谷先生)が「健康は状態のことじゃない、エネルギーのことだ」と話してくださいました。3日間色んな人や場と居合わせ、ほっちのロッヂ、ほっちのロッヂのみなさん、軽井沢で出会った皆さんや軽井沢の自然にエネルギーを高めてもらいました。

専門性を高めたい。他の分野のことも面白がりたい。そして澤智子という一人の人間として一生懸命人と関わりたいと感じています。

出会ってくださったみなさん、そして最後まで読んでくださったみなさん、ありがとうございました!

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