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胴抜裾八掛とは

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本日のお題:胴抜裾八掛とは
呉服のきくや本店:https://www.kikuya.shop/

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いやぁ、暑いです…って毎週同じようなことを言ってますね。先日の日曜日、用事でずっと野外にいたのですが、半袖から出ている腕の部分が真っ赤に焼けてしまいまして2日経った今もヒリヒリしています。これだけ日差しが強いと日焼けはもちろん、熱中症にも気をつけないとダメですね。

明日28日は仕入れのための定休日となります。ご注文の確認メール、ご入金の確認、その他お問合わせの対応は29日以降となりますことをご了承くださいませ。

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7月の会員様プレゼントの当選者発表!

今月の会員様プレゼントの当選者は 厳正な抽選の結果…

神奈川県横浜市Y・M様(姓・名の順)

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■胴抜裾八掛とは

今週のお題は「胴抜裾八掛」です。インターネットの普及によって着物ファン同士の交流が活発になり、「こうすれば着やすいよ」「こんな風にすると涼しく着られるよ」などといった様々な情報交換がされており昔よりも胴抜裾八掛仕立てにする方が増えてきたように思います。

通常は袷ですと裾まわりの八掛と胴裏で全体に裏地を貼り付けるのですが、裾まわりだけ八掛をつけて胴部分は単衣仕立てにするのが胴抜裾八掛です。袷を着るのは暑いけれど、4月あたりで単衣を着るのは季節の先取りをし過ぎていて少し恥ずかしいという方(?)のための仕立て方でして、5月は単衣、4月は胴抜裾八掛仕立てというふうに、地球温暖化の影響(?)もありこれから胴抜裾八掛仕立てを要望する方が今以上に増えていくのではないか、と思っています。

まあ個人的には、袷のように見せかけて実はそうではない裾八掛仕立てにするよりも、衣替えルール自体が時代に合わせて変わる方が根本解決になるだろうと思いますがそれはさておき。

胴抜裾八掛と一口に言いましても、長着の仕立てのように全国共通の一般的な仕立て方があるわけではなく、様々な胴抜裾八掛がありますので注意が必要です。店側とお客様側とで認識が相違していることも十分考えられますので、見本を示していただくと一番いいんですが、ない場合はできるだけ細かく要望を伝えていただくと思わぬ間違いを防げます。

もちろん店側は、お客様がお仕立ての隅々までよくわかったうえでおっしゃっているわけではないことは理解していますが、店とお客様の双方が「このくらい分かっているだろう」と伝えなかったことがトラブルの元になる可能性もありますので、できるだけ細かく細かく指示していただければ「こんなはずじゃなかたんだけど・・・」という事態を防ぐことができます。

仕事を受ける方はプロなので、より知識や経験が少ないであろうお客様の要望をできるだけ汲み取り、先回りして「こんな方法がありますよ」「こうした方がこういうメリットがありますよ」などと申し上げるのは当然ではありますが、なにぶん胴抜裾八掛はイレギュラーな仕立てですから、店側の考えが及ばず確認不足になることもありえますのでお客様の方もご自身のイメージをしっかりと店側に伝えることが重要です。

通常の仕立てであれば、気を付けるべきところなどは熟知しておりますが、イレギュラーなお仕立てとなると経験を活かしてとはいきませんのでかなり綿密に打ち合わせをしたいというのが正直なところです。

胴抜裾八掛というと胴裏なしで八掛をつけるだけじゃないの?という方も多いとは思いますがそう単純なものでもありません。ごく普通に袷仕立てをする場合、長着の身頃の縫い代の縦の部分に八掛を粗く縫い付けまして、八掛の一番上の部分は胴裏に縫い付けて表地には縫い付けることはしませんが、裾八掛で仕立てる場合には胴裏がないので表地に縫い付ける必要があります。しかしながら八掛と表地を縫い付けるとなると、表地の部分に縫い付ける糸がごく小さく出てしまうのです。表に糸は出るものの、おそらくこれが一番一般的な胴抜裾八掛の仕立て方だと思われます。

少し違った方法もございます。

先ほどの方法で仕立てる場合、表に出てくる糸はごく小さく、表地と同じ色の糸を使えばほとんど目立ちませんが気になる方もいらっしゃると思います。その場合は内揚げ部分から八掛を縫い付ける部分まで胴裏をつければ解決いたしますが、ここまで胴裏をつけてしまうと裾八掛仕立てにする意味があまりないですね。胴抜というよりも肩の部分だけが単衣になる「肩抜き」と言ったほうがふさわしいかも笑。

また、八掛だけつけるどころか、裾周りを縁取りするようにぐるっと縫い付けるだけの裾八掛を要望する方もおられます。これはどちらかというと少数派のようで今まで1回だけそういった要望でお仕立てさせていただいたことがあります。

一口に胴抜裾八掛と言いましても様々な方法がございますので、自分だけのお気に入りの一枚と出会うためにもいろんな仕立て方を研究していただくとより着物の世界が楽しいのではないか、と思います。こういうところに頭を悩ませるのも着物の楽しみの一つですよね。

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発行:新品とリサイクル着物 呉服のきくや
住所:大阪市大正区泉尾3-15-4
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