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【CHC】光輝く未来のスーパースター PCA

※サムネイルは、MLB.comから引用していますが、商用的意図は一切ございません。

同企画のNYY担当の助手さんが、Jasson Dominguezに関するnoteを書いていらっしゃったのを拝見して、自分もそろそろなんかプロスペクトに関するnoteを書いてみたくなったというのがきっかけです。

さて、現在のCHC傘下マイナーにおいて、各地元有力紙 (MLB Pipeline etc.)からトップの評価を受けるプロスペクトを知っていますか?

サムネイルにもあるピート・クロウ = アームストロング ( Pete Crow-Armstrong )という左打ちの外野手の選手です。
彼は、名前の頭文字を取って、『PCA』というニックネームで愛されています。

そんな、CHC傘下トッププロスペクトのPCA君の現在地を見ていきます。


◼️ 簡単なProfile

PCAは、ハリウッド俳優 ( 父 Matthew John Armstrong, 母 Ashley Crow )を両親に持つサラブレッドの家庭に生まれ育った選手で、2020年のドラフトで、1巡目 (全体19位)でNYMから指名され、当時内定していたヴァンダービルト大学への進学を取りやめ、フルスロットとなる契約金$3.359Mで入団しました。(なお、この年は不幸なことに、COVID-19が大流行していた影響でマイナーが中止になり、プロデビューはありませんでした。)


プロデビューとなった、2021年は、NYM傘下Low-A級のSt. Lucie Metsでプレーしていましたが、右肩の 関節軟骨の損傷と臼蓋の断裂をしていたことがMRI検査で判明し、GLADGLenolabral Articular Disruption)病変を修復するための手術を受け、6試合のみの出場で終了することとなってしまいました。


◼️ トレードでシカゴへ

そんな、波乱続きではありましたが、彼に転機が訪れます。
21年のトレードデッドライン。CHCは、シーズン途中でコンテンド断念宣言をし、主力選手を放出することを発表しました。

そして、NYMとのトレードで、ハビアー・バエズ (Javier Baez)、トレバー・ウィリアムズ (Trevor Williams)をパッケージに、CHCとのトレードが成立し、CHCへと移籍することとなります。

しかし、この年は、前述にもあるように、GLAD病変の手術を受けた影響で、リハビリに専念することとなります。


◼️ 復活を遂げた22年

そんな肩の大怪我を乗り越えて挑んだ2022年、彼はLow-A級 マートルビーチ・ペリカンズで開幕を迎えます。
すると、ここから彼の進化が始まります。38試合の出場で打率.354 7HR OPS 1.000 (OBP.453, SLG.557) 13盗塁ととんでもない成績をマークし、一時は打率.400を超えていた時期もあったほど打撃で圧倒的な結果を残していました。(5月には週間MVPも獲得。)

さらに、BB%=12.0と選球眼にも優れていた点は◎

この活躍ぶりが評価され、5月末にはHigh-A級のサウスベンド・カブスに昇格し、球団傘下内の評価も5位→3位へとランクアップしました。


High-A昇格後の6月は、打率.220 2HR OPS.688 13三振などと苦しんでいたものの、7月以降に徐々に適応し、本領を発揮し始め、7月は打率.274 4HR OPS.874とトッププロスペクトに相応しい成績をマーク。73打席で26三振 4四球とアプローチの粗さは目立ったものの、SLGは.562とリードオフマンとしては素晴らしすぎる成績です。

そして、この活躍ぶりがさらに評価され、7月にドジャースタジアムで開催されたAll-Star Futures GameにCHC代表として選出されました。

CFとして出場し、7回の第2打席にはレフト戦へのダブルを放ちます。この試合では2打数1安打の活躍でした。(バットコントロール上手すぎる。)

そんな評価鰻登りの活躍が光り、MLBPipelineのシニアライターのJim Callis氏は、『"Pete Crow-ArmstrongがCHC傘下の中で最高のプロスペクトだと思う" 』と語りました。

そして、先日発表されたMLB Pipelineのプロスペクトランキングアップデート版で、CHC傘下No.1、全体Top100中 31位にランクインしました。


8月現在も、High-Aで打率.260 8HR OPS.793とソリッドな活躍を見せています。ドラフトで1巡目で指名され、デビュー年となるであろう20年はコロナでマイナー中止、デビュー年となった翌年の21年は肩の故障でわずか6試合のみと波瀾万丈なプロ生活のスタートではあったものの、22年は完全復活を遂げ、元々高かった評価がさらに鰻登りの評価となってきました。クラスが上がって、序盤は適応に苦しんだものの、すぐに適応し、リードオフマンとしてここまで好成績を残しているのは流石球団傘下No.1に上り詰めただけあるなと感じます。このまま順調な活躍が続けば来年(運よければ今年最後の方)には2A、再来年くらいには3A、いよいよMLBの昇格もあり得なくはないかもしれません。(むしろそうなれるレベルの逸材です。)

打っては天性のバットコントロールで広角に強い打球が飛ばせる。パワーも抜群。守っては広いレンジと快速を活かしたルートランが光る未来のゴールドグラバー級、走っては今季A/A+ で28盗塁をマークする快足を備えた5ツールプレイヤー。(本当にGrady Sizemoreみたい。)

そんな最高のプロスペクトをレンタルトレードでくれたNYMさんには感謝しかありません。

これからも、ケガにだけは気をつけて頑張ってほしいと願うばかりです。


◼️ Appendix

① PCAのフィールディング


② PCAの快足&Javyばりのスライディング


〜Masato〜

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