イタいあの子にいつでも

インスタグラムにフィルムカメラで撮った、もう何を撮ったかも分からないような写真を載せて、大学一年生の時と変わってしまったもうあの映画が見れないと長文を打つあの子を、なかなかイタいと思っている


YouTubeにあがっている、早起きもプログラミングの勉強もジムでの有酸素運動も朝イチのシャワーもアイスコーヒーも読書も、全部タスク化して気持ちよがっているApple Watchのお兄さんを、正直イタいと思っている


クラスメイトの前ではクールに振る舞っていたのに実はTwitterで政治批判をしていたずっと好きだった彼を、やっぱり今でもイタいと思っている



リアルなアカウントでは何も投稿できないくせに、ラジオネームでこんなところでこんなことを描いている自分が、かなりイタいと思っている


自分がイタいと先に言っておくことで今あなたにイタいと思われないようにして、自分のイタさと自覚していることを人を嘲笑する免罪符にしようとしている自分が、心底イタいと思っている



でもイタいと思っているあの子に、その人に、
あの時の彼に、ずっと今も憧れている




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