自由になりたい!!!!

 声高に叫んでみました。
 青春漫画やら人生ドラマやらでよく聴くセリフかもしれません。

 なんで「自由」って素敵な響きなんでしょう。
 「何にも縛られない」「どこへだって行ける」「なんだってできる」
  おお、雄大ですね。これだけ羽を広げるような言葉は他にないかもしれません。
 
 確かに、規制されて縛られて何も出来なくなることはこの上なく苦しいし、何より憎い。ブチギレそうになります。
 ブラック企業よ、滅べ。

 ただ、よく考えて実際どうなんでしょう。自由って楽しいんでしょうか。幸せなんでしょうか。そもそもそれって自由なんでしょうか。

 本当に何にも縛られない自由ってめちゃくちゃ怖い気がします。
 人間はなにかをしないと人間では居られなくなってくる生き物だと思います。
 でも、その中で「なんでもいいよ」「何してもいい」と言われると、途端に何をしたら良いのかわからなくなります。

 「夕飯何が良い?」
 「何でもいいよ」
 「それ1番困る答えなんだけど」

 何をしてもいいって言われても、自分の中で制限がない無秩序では何も生み出せないのです。

 すぎやまこういちさんはこうおっしゃってます。

 「ファミコンの音源だとサウンドで勝負することができないんです。もうメロディでしか勝負できない。でも僕には、面白かった。」

 人は何かしらのルールの中で気合を入れて想像する、創造することでワクワクしていきます。

 小説もそう。
 文字で全てが表される。言い換えれば、文字しか使ってはいけない。
 だからこそ小説家は自分の語彙の薄さに悩み、努めてより良いものにしたいと意気込み、燃える。
 読む側もそのルールのおかげで想像を膨らませるから楽しい。

 皮肉なことに、人が1番ワクワクする「自由」ってルールという規制の中にしか存在しない。
 だからルールってものが生まれたんだろうし、それを理解できない人がルールを作ると、とんでもない間違いを生んでしまうことがある。

 もしかしたら何かルールを作って暮らしてみたら、生きるハリを生み出せるのかもしれません。

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