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最初につくった仮のアウトラインどおりに文章をかき終えられない理由 その1

まだ自信ありませんが、クラスによる抽象データ型オブジェクト指向コンピューティングには、その構造に階層構造をもたせ、それをダイナミックにする仕組みが明示的に取り入れられています。

一方、(さらに自信ありませんが)その世界をつくるオブジェクトのネットワークは、オブジェクト間のメッセージのやりとりという形で表現されていると理解しています。

その結果、全体のネットワークの形が、プログラムする人が意図しなかった形になる可能性がより高くなると予想しています。

これを、大きめの文章をかくときのアウトライン・プロセッシングに当てはめてみます。

まず、いわゆるアウトラインは、インデントという記号を使い、見かけ上の階層構造として示されます。この階層構造によって文章の全体構造(の一部)を表現します。

一方、文章には意味があり、意味をつくる論理の流れがあります。この論理の流れは階層構造をとるとは限らず、あるセンテンスやパラグラフからとおく離れた別のセンテンスやパラグラフへジャンプすることもあれば、元へ戻ることもあります。

したがって、「本当の」アウトラインは、文章のもつ階層構造だけでなく、文章全体の論理の流れのネットワークもうまくモデル化したものであることが、望ましいと考えられます。

しかし、論理の流れの厳密なテストは、プログラミングでそうであるように、走らせてみないと、かいてみないとできないことが多くなります。とくに、論理が複雑な場合はそうなります。

これが、最初につくった「仮のアウトライン」どおりに大きめの文章ができあがらない、かきながら仮のアウトラインと仮の本文のあいだを〈シェイク〉する必要がある理由のひとつだと、ぼくは考えています。

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