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49ersのドラフトを振り返る。3日目編。

前編の初日編2日目編のアップから間がかなーり開きましたが、ドラフト振り返り企画もついに3日目編でございます。5月中旬から6月にかけては、筆者自身が作業だったり用事なんかをもろもろ抱え込んでおりまして、執筆がすこぶる捗りませんでした。気がついたら6月も下旬に差し掛かっていますね。今後はそれなりの頻度で更新できるよう頑張ります。言い訳はこれくらいに、早速始めましょう。

本記事でご紹介するのは5巡指名選手が3名と6巡指名選手が1名です。
特に、近年の49ersは5巡指名との相性が非常に良く、下位指名から当たりを引く場合は専ら5巡指名であることが多いので期待大ですね。
TE George KittleLB Dre Greenlawは5巡で当てた選手の典型例です。

5巡目第155位:OL Jaylon Moore (Western Michigan)

今年2人目のOL指名。本職をTとしながら、Gにも入れるとのこと。OL陣の穴をしっかりと埋めるための指名と考えられます。

特徴はファーストヒットの強さでしょう。相手の正面を取り切ってしっかりと奥へ押し込むシーンが目立ちます。同様に、身体をしっかりと被せ、腕で相手の動きをコントロールして外側に流すテクニックも得意としているような印象を受けました。

しかし、長所と短所は表裏一体と言いますか、ファーストヒットの強さの原動力となっている動き出しが裏目に出てしまい、低い姿勢のまま突っ込みすぎて安易にかわされるシーンもそれなりに見られます。決して少なくない頻度でやるので結構気になりました。
クイックネスに関しては、Tとしてはやや動き重め、G起用であれば悪くないくらいの認識でしょうか。果たしてどこで起用されるのか、注目ですね。

5巡目第172位:DB Deommodore Lenoir (Oregon)

DBシリーズ第二弾。
えげつない対人性能を見せたキャンプの動画が出回って一時期Twitterで話題になってましたね。

そんな彼が得意とするのはやはりパスカバー。当たり前ですがDBに最も求められる要素ですね。マンツーマンでもゾーンでも、どちらも遜色なく自分の責任を徹底して守り抜くことができるため、パスカバーは非常に安定している印象が強いです。それに起因するナイスカットやインターセプトのシーンが目立つのは本当に素晴らしい。

一方で、ランサポートにはまあ入らない入らない。RBとの接触を毛嫌いしているのかと疑うほどランプレーには絡もうとしません。
RBのラン方向を察知するタイミングも他のCBと比べるとやや遅めな印象があり、タックルに関しては基本的に省エネで稼働させるタイプのご様子。ハードタックラー信者からは反感を買いそうなプレースタイルを確立しておられます。

パスカバーの安定感について言及することは特にないので、WRファーストのサインやチーム方針の都合上あえてバックフィールドを見ていないのか、それとも本当にランプレーへのケアができないのか、それによってかなり評価が分かれそうです。

5巡目第180位:S Talanoa Hufanga (USC)

USC出身ということで、Troy Polamaluの後輩に当たります。ポジションからプレースタイルから風貌から、何かと共通点が多めな選手でございます。

一言で言うなれば、典型的なボックス型ハードタックラーSSです。ポジションはSですが、性能のグラフは若干LBに寄った五角形をしているかなと。
特に、タックルのアプローチ時の縦方向の推進力が強く、一発でランナーを仕留めるシーンがよく見られます。とにかくボックス内で強みを発揮するタイプですね。

ただ、思ったよりも小回りが効かないタイプであるようにも映りました。ブロック回避やカットバックへの対応で後手を踏むシーンもチラホラ。
タックルに入る直線的なスピードは目を見張るものがあるのですが、ボックスを抜けて独走体制に入りかけたランナーに振り切られるシーンもそれなりに見られるのは少し残念なところ。FSのポジションでのカバーに起用するのはあまり得策ではないように感じました。

プレーを一通り見た感じでは、純正のセカンダリーとして評価するよりも、一列前でボックス周辺でのプレーやミドルレンジのカバーリングをさせるのが一番活きるのかなといった印象です。

大成したらハードタックルで魅せる選手になれるポテンシャルはあると思います。大成したらですが。
現状の先発SSであるJaquiski Tarttの後継者として成長してくれれば万々歳ですが、果たして…

(Minkah Fitzpatricへの未練を捨て切れていないことは内緒です)

6巡目第194位:RB Elijah Mitchell (Louisiana)

今年最後の指名は6巡でRBでした。RBの2枚指名はShanahanにしては非常に珍しい動きですね。
プレーを見てみましたが、個人的にはかなり面白い特徴を持った選手だと感じています。

というのも、特段スピードがあるわけでもなく、クイックネスに秀でるわけでもなく、カットバックが鋭いわけでもないのですが、なんだかんだゲインができるんです。
おそらくフィールドがよく見えているためにランのルート取りが上手く、意外とスルスル抜けたりするシーンが目立つタイプなんじゃないかなーと。

また、ルイジアナではショットガン体型からのランをベースにしていましたが、angleやswing、checkdownといったパスコースに出ることも多く、WRセットへシフトしてパスターゲットになるプレーもいくつか見られたため、パスキャッチに相当の信頼が置かれていたことが考えられます。
彼がローテーションに割って入ることができれば、オフェンスの幅がまた一つ広がりそうな予感がしますね。

一見ポジティブに紹介が進んでいますが、先ほど指摘したようにRBにしてはスピードやクイックネスがやや劣るため、プロのプレースピードで通用するのかは正直なところ未知数です。ブロックがハマらなかった時に独力で打開できるタイプではないので、積極的に起用しやすいかと言われると微妙なところ。今後の成長次第でどう転ぶかといった感じでしょうか。

さいごに

なんとか完走しました。たかがドラフト記事3本、されど3本。ライターの方ってすごいんだなと月並みな感想を持った次第でございます。

ひとまず、49ersのドラフトピック紹介はこれにて終了です。今後も気の赴くままにNFL関連の記事を書いてみようと思っています。引き続き応援いただけますと幸いです。

よろしければ前編の初日編2日目編も併せてご覧ください。

素人の拙いドラフトピック分析記事でしたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。感想やご指摘などもお待ちしております。

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