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EN-を深堀るためのユング心理学 覚え書き

ENHYPENのストーリーには、ヘルマン・ヘッセ著の「デミアン」が貫かれている、とEN-GAWAさんから教えていただいて、先日やっと、読了しました。

そこで気づいたのは、
まずは「ユング心理学について理解する」ことをしないと、デミアンもENHYPENのストーリーもその奥行きの深さを味わうことができない、ということです。

ヘッセが ユング心理学に出会い、インスピレーションを得て「デミアン」が生み出されたことを考えれば当然です。

そこで、このnoteでは、ENHYPENのストーリーを理解するために必要な、ユング心理学のポイントを覚え書きしていきます。


■ユング心理学とは


こころ(魂、精神)の理解を通じて自分を知り「自分らしく生きる」ための心理学です。

 スイスの精神病学者・心理学者 ユングは、当時の精神分析で絶対的な権威を持っていた フロイトと深く交流し影響を受けながらも、考え方の違いから独自の、個性化(本来の自分自身を目指す自己実現)を求めるための深層心理学を確立しました。

[ ユングとフロイトとの違い ]
その違いは、無意識についての解釈です。
 フロイトは、無意識を抑圧された性的なネガティブなものとし(その心的エネルギーをリビドーと名づけた)“個人の持つ領域”のみと解釈しています。
 それに対して、ユングは、無意識を その個人がより高次の統合性・全体性へと向かうための重要な要因とポジティブに捉えます。また、無意識を“個人的”な領域だけでなく、すべての人に共通した鋳型のような普遍的な領域(集合的無意識)との 2つの領域が存在すると解釈しています。

■ユングはこころ(魂、精神/プシケ)の構造と働きをどう把握するか


ユングは、こころ(魂、精神/プシケ)の構造を多層的であるとみなします。
意識」(自分の知り得る意識)と「無意識」(知り得ない意識)の領域に分け、その2つの領域がお互いの損失を補って償い、補填しあって(補償作用)こころのバランスを保つ、とユングは説きます。
そして更に、無意識について、「個人的無意識」と「集合的(普遍的・種族的)無意識」の2つに分けているのが特徴です。

▶意識
✔自分で現在認識している内容
✔“私が経験している”と感じることのできることの総称

▶個人的無意識

✔その個人の経験により、一度は意識されながらも 忘却されたり抑圧されて、意識から消え去ったもの
✔コンプレックスはこの領域に存在する、後天的なもの

▶集合的(普遍的)無意識

✔より深いところにある、(個人や時代を超えた) 種族や人類に共通無意識の根底となる層
先天的なもので、すべての人が生れながらに持っている
✔人類のこころの中で脈々と受け継がれてきた、想像力の原点
✔直接意識することはできないが、基本的な型 = 元型(アーキタイプ)(※後述)があり、夢などにイメージとして現れて認識される

図 こころ(魂、精神/プシケ)の多層構造
〈資料を基に筆者作〉

▶自我(Ego)

意識の中心

▶自己(Self)

✔意識と無意識を含むこころ全体の中心
✔意識も無意識も含めた「私なるものの全体性」

✔自分のこころをまとめる中心的な役割
✔さらに、現状にとどまららず、より高い次元へと向かう人格(人間性)を高める働きもする。「もっと成長しよう」という、無意識に その人がなるべき究極の自分自身に向かう成長衝動
理想の姿であると同時に、心で働く機能のこと

「人は生涯をかけて本来なるべき自分へと成長していく」(ユング)

▶個性化の過程=自己実現

✔「個性化」とは、その人が「本来そうなるであろう究極の自分」へと、まとめあげられ統合していくこと
✔生涯を通して成されるこころの成長、その道のりが「個性化の過程」(individuation process)
✔個人が意識的に何か、あるいはどこかを目指そうとする類のものではなく、自分の中からひとりで出てこようとする(内から出てくる)ものに従う過程

[ 「個性化の過程」の代表例 ]
中年の危機(ミッドライフ・クライシス)︰
仕事や家庭を頑張ってきた人が人生の中頃(40代説)になって、いろいろ手に入れたものの幸福感が得られなかったり、自分自身の限界が見えて焦燥感を覚え、自分の人生について問い直さずにはいられなくなる、アイデンティティの不安な状態のこと「第二の思春期」
自我(Ego)” で「人生こんなもんだ」と言い聞かせようとしても、内側から湧いてくる「自分の人生はこれでよかったのか」という “自己(Self)” からの問いを 振り返らずにはいられなくなる


▶意識と無意識の補償作用

✔「意識」と「無意識」は、相互に補い合う
✔意識が一面的になり、過剰な偏(かたよ)りをみせる時、その偏りを正しバランスを取り戻そうとする作用が、無意識から起きて、こころ全体のバランスを保とうとする。意識が、無意識の偏りを整えようとすることもある
✔この補償作用により、より高次の全体性を目指しながらこころは成熟し、生涯を通してこころの統合作業がなされる。この働き(システム)が、超越機能(transcendent function)
✔ユングは心理療法(治療)の目的を意識と無意識を統合し全体性を回復することに主眼をおいた
〈例〉無意識が意識に “夢” を通してメッセージを送り、その人の生き方に調和をもたらそうと働く。無意識からのメッセージを理解し受け入れること(夢分析)でこころの更新がなされ、そこに人格の発達がある。

[ Point ]
こころの成長・成熟 (および こころの治療)は、「意識」と「無意識」の偏りを整え、全体をまとめ(回復し)統合すること

階段を下に降りることは、
心の底・心の深みへと降りていくこと、
つまり「無意識」の領域に入っていくこと

■「無意識」領域について更に詳しく

こころの成長・成熟 および こころの治療は「意識」と「無意識」を統合すること、とわかりました。
それは、
知り得ない、意識することのできない「無意識」についても 可能な限り把握し意識化することです。
無意識について、さらに詳しく学んでいきます。

図引用 https://www.dreameyes.shop/psych/dictionary/archetype.html


▶元型(アーキタイプ)

✔集合的無意識の領域ではたらく、神話・伝説・夢などの中で 地域や時代を超えて(※)繰り返し類似する像・象徴(イメージ) として 情動を伴って表出し認識される、人類に共通する心の動き方 のパターン
✔ユングは 患者の言動・夢や神話を研究し、元型を分類して元型理論を確立した

※ 民話的・神話的・歴史的素材を挙げて、心的な出来事が時空を越えて同じ形式であることを証明し、シンクロニティー(Synchronicity/因果律によらない 意味のある偶然の一致、共時性、同時性 )の概念を説いた

[ シンクロニティー(Synchronicity/共時性) ]
✔因果律によらない 意味のある偶然の一致、共時性、同時性 
✔シンクロシティが発生する根拠として「時間と空間が相対的である」とし、時間と空間が条件によって伸び縮みすると考えた
✔シンクロニティの2パターン
①こころの状態(夢、ビジョン、予感)が現実化すること 〈例〉予知夢、正夢(夢に見たことが現実に起きる)
②離れた場所で起きていることを、同時刻に、心と体に類似の現象が発生すること(テレパシー現象) 〈例〉Aさんのことを夢を見た同じ時間にAさんが亡くなっていた

✔代表的な元型︰
「自己」「アニマ/アニムス」「太母(グレートマザー)」「影(シャドウ)」「ペルソナ」など
※ペルソナは元型には含まないとする説もある

▷自己(Self)

〔特徴〕
※前述参照
✔個人の無意識と意識が一体化したもの
✔個性化と呼ばれるプロセスを経て創造される
〔象徴〕
円、四角、曼荼羅
宝石や指輪、崇高な人物や動物、円形状のもの

▷アニマ(Anima)/アニムス(Animus)

〔特徴〕
✔アニマとは本来ラテン語で “魂” を意味する言葉
アニマは、男性のなかの 女性像・女性的な部分(心像) 
生物学的(肉体的)/ロマンティック(ヒロイン的)/霊的(聖母マリアのような母的)/叡知(ソフィア的な女神性)
〈例〉自分ではどうにもコントロールできないくらいの 強烈な気分や情緒
アニムスは、女性のなかの 男性像・男性的な部分(心像) 
力(力強さ)/行為(行動力や実行力)/言葉(知的な)/意味(賢者)
〈例〉自分ではどうにもコントロールできないくらいの 絶対的な意見や主義主張
✔周りに見せる自分(ペルソナ=外的側面)ではない内的側面= 真の自己 を現す。
✔集合的無意識との主要なコミュニケーション源
✔アニマ ・アニムス はともに、肯定的にも否定的にもはたらく。新たな発想やアイデアが心の奥から湧き上がってくるという肯定的な形。場面や相手をわきまえない 憂鬱な気分や過剰な興奮、頑なな意見や主張といった否定的な形。
✔両者(アニマとアニムス)の組み合わせは、完成、統合、全体性を表す
〔象徴〕
朔望(太陽・地球・月などの他の天体が一直線に並ぶ配置となること、月の満ち欠けの 新月=朔月 と 満月=望月)、聖なるカップル
好きな異性、見知らぬ異性

男性のなかの 女性像「アニマ」
ENHYPEN (엔하이픈) 'Bite Me [Japanese Ver.]' Official MV
📹 https://youtu.be/vREnTx5zq5Y?si=dIagiwZT_0nGMLPF
Bite Me
物議を醸しながらも、女性ダンサーが必要だった意味
📹 https://youtu.be/LQxzIbPLBG4?si=_pgjX3CVHaDgLx5j

▷父
〔特徴〕権威者、厳格さ、力強さ
〔象徴〕─

▷母、太母(Great Mother)

〔特徴〕
包含する機能であり、生につながるときと、死につながるときがある
✔包み込んでくれるものといった肯定的な面。命を生み育てる、慈しむもの、癒し
✔同時に包み込むことは 呑む込み死に至らしめるといった否定的な面。子どもを独占・束縛し、自立を妨げる破壊的なイメージ
✔自我の発達過程においては、太母との対決は1つの大きな課題
〔象徴〕祖母、母親、老婆や魔女

デミアンに(太母の表現として)登場する象徴的女性
についての
「トビ色、男とも女とも言えない、年齢も不明な、強い意志と生命力、夢想的で神秘的な印象」
という描写と、
NEWが一致する?!
スハの2面性
ENHYPEN (엔하이픈) 'ORANGE BLOOD' Concept Trailer 
📹 https://youtu.be/LqxMyWLZtwM?si=CDyJI4q7UnEmDaUK


▷子
〔特徴〕無邪気、再生、救済へのあこがれ
〔象徴〕─

▷老賢者
〔特徴〕導き、知識、叡智、権威性があり男の成長の最終点
〔象徴〕─

▷英雄
〔特徴〕チャンピオン、ディフェンダ、レスキュ
〔象徴〕─

▷乙女
〔特徴〕無垢、欲望、純粋さ
〔象徴〕─

▷トリックスター
〔特徴〕
✔詐欺師、嘘つき、トラブルメーカー
✔秩序を破り、物語を引っかき回す賢いいたずら者として描かれる人物
✔破壊性と創造性。破壊的で道徳に反する行為を行い、古い秩序が壊されるが、これは否定的にも肯定的にも働く。収集できない混乱をひきおこすこともあれば、破壊がきっかけで新たな建設や創造がなされることもある
〔象徴〕─

▷影(Shadow)

〔特徴〕
✔無意識の領域のなかに歪んだ形で存在する こころ(精神)の 不健全な暗黒の側面
✔抑圧されたアイデア、弱点、欲望、本能、欠点
✔自分の生きられなかった反面・半面であり、意識(自我)の否定した要素が心の中でイメージ化されたもの。受け入れがたい自分
✔人格の否定的側面、十分に開発されてこなかった個人的無意識の内容であり、不快な性質をもつ(相反する要素のため、嫌い、気に入らない)
本当の望み(本当は生きたかったもう1人の自分)が隠れている可能性 〈例〉稼いでる人はなにか裏がある、お金持ちは性格が悪いと意識しているが、実は無意識にお金への執着がある
✔人間誰もが、影(Shadow)をもちうる
✔影(Shadow)は、魂(こころ)の番人の役目。影(Shadow)は不快だが、私たちを苦しめようとしているのでなく、もっと成長せよという無意識からのメッセージ。これに耳を傾けて、否定ばかりでなく 気づき受け入れることで、影(Shadow)は光となり、私たちを救い、人格を高めることができる

影(Shadow)が光にかわる時、そこに心の力が宿る

ユング

〔象徴〕
蛇、モンスター怪物、悪魔、ドラゴン竜、闇、野性的またはエキゾチックな姿、幽霊
自分と反対の性格をもつ同性の人物、犯罪者、追いかけてくる人や敵


図引用 https://www.earthship-c.com/jung-psychology/what-is-shadow/
意識から無意識の暗闇へ
もう一人の自分を向かえに飛び込んでいる?!
ENHYPEN (엔하이픈) MANIFESTO : DAY 1 'Foreshadow'
📹 https://youtu.be/V_48aC7yC-I?si=w0-fMv6dZVkfiKru
無意識に閉じ込められていた‘もう一人の自分’は
統合に失敗したら、
また無意識の暗闇へ閉じ込められる
[EN-O'CLOCK] EPISODE 85 니키야 구해줘 3편
📹 https://youtu.be/0od_bz4wr_s?si=FS4V_-M-xcgOz328


▷ペルソナ(Persona)

〔特徴〕
✔人間の外的側面(周囲に見せる自分の姿)、心理的な“仮面(顔)”
✔人によってさまざまにある 社会生活における振る舞いや役割
〈例〉職場での真面目に働く社員の仮面、家族といる時のがんばり過ぎないリラックスした仮面、友達との明るくて楽しい友の仮面
✔ペルソナは環境に適応するための装いであり、社会生活を円滑に進めるために使用するもの
✔ペルソナの適切な管理による自己の理解が心の健康を保つために重要。
ペルソナが本来の自己とかけ離れすぎると、内面的な葛藤を抱える。また、ペルソナ化が過度に進むと、自分の真の個性が何であるかを見失う。
✔大切なのは(ペルソナの適切な管理とは)、
① 本当の自分に合ったペルソナを理解すること
② 仮面をうまく着脱できるようになること

※ユングは、ペルソナが元型であるか否かについては、明記していない

FATEツアー冒頭で
仮面を 燃やして投げ捨てるそんふん


▶コンプレックス(complex)

✔一定の感情を核にした無意識内観念や記憶の集合体。観念複合体ともいう。
✔一般にコンプレックスとは、記憶・衝動・欲求などのさまざまな心理的な感情が複雑に絡み合ってできた “劣等感” (自分が人より劣っているという感覚)と意味が混同されているが、ユング心理学において コンプレックスと劣等感は区別される
✔コンプレックスは、苦痛、恐怖感、羞恥心など意識には受け入れがたい感情の集まり「感情によって色づけられた複合体(feeling-toned-complex)」なぜか自分自身でも感情をコントロールできないほど怒りが生じたり、感情的になってしまったりする複雑な心
本人からはきちんと認識されにくいという性質がある。通常は自我によって抑圧されて意識されることはない。その意識化は嫌悪感や無力感、罪悪感を伴うために容易ではない。
✔コンプレックスは、人間である以上 誰しもが持っており、良くも悪くもこころを動かすエネルギー
心的生命の焦点であり、結節点
✔コンプレックスは、不適応行動や症状に影響を与えること加えて、失錯行為(読み・言い・書き間違い、やり損い、置き忘れなど、思いがけない言動を行うこと)とも関係が深い。自我の力が弱まった睡眠中の夢にはコンプレックスが表されやすい

[  自我とコンプレックスの関係  ]
① 自我がコンプレックスの存在をほとんど意識せず影響を受けていない︰
② 自我がコンプレックスから何らかの影響を受けている︰ 自我の強度や、自我の対処の仕方で状態が異なる
a)コンプレックスの存在を自我が意識していないが、コンプレックスの働きが自我に及んでいる → 感情の揺れとして体験され、外からも観察できる。〈例〉理由はわからないけどイライラする、気分が沈んでしかたがない
b)本人は一応コンプレックスの存在を理解しているが、コンプレックス自身の力が弱まっていない → 自分のコンプレックスのことを知ることで少しはコンプレックスの力を弱めることができる時と、問題を知性化するだけでコンプレックスの本質との対決から逃げているために必ずしも問題解決に繋がらない時とある。
③ 自我とコンプレックスが完全に分離し、主体性の交代が行われる︰ コンプレックスが自我の主体性をおびやかし、自我の座を奪ってしまう
= 二重人格(複数の人格ならば多重人格)
④ 自我とコンプレックスの間に望ましい関係がある︰ コンプレックスが解消された場合。コンプレックスの解消は、まずそれを何らかの形で外に表現するという容易ではない作業があり、多大な労力を要する。

▶タイプ論(心理学的類型論)

✔多くの人々に共通する性格傾向として、
2つの一般的態度(外向・内向)と 4つの心理的機能(思考、感情、感覚、直感)を提唱
✔性格タイプの特徴ではなく、どんなパターンで心が働いているのかという心のメカニズム、こころの働かせ方の習慣(任意のスイッチを入れたり切ったりできるもの)
✔タイプ論の目的は、自己理解・他者理解・人間理解を深め、よりよい人間関係を育んでいくため。また、そのための「心の羅針盤」(Compass)となる知識を 一般の人に提供すること。
こころの中の様々な対立するものを示し、意識的に生きてこなかった側面が統合されていく可能性を描いたもの。
✔タイプをわけることは、ある個人の人格を知る上の座標軸の設定。軸からのずれや 軸を一つの基点としてその動きを追跡することで、個人の特性をはかる。優劣やタイプ分類するための箱ではない。内向的な人でも外向的な面を持つ、その逆も然り
✔あるタイプ(態度・機能)は、一方のメカニズムの相対的な優位を意味しているにすぎない、発達の偏り
優越機能(自身の意識的態度や心理的機能で得意な面や普段それとなく使用している面)
劣等機能(苦手な面や普段使っていない面)
偏りによりもたらされるのが人格の特徴となる
✔偏りが適度に保たれ、現実に適応できていればよい。偏りに無自覚で、“過剰な“偏りが発生すると、現実世界を生きていくうえで様々な問題を抱える

【2つの一般的態度(外向・内向)】
・外向とは、関心・心のエネルギー(リビドー)が外側(外の世界に存在するひと・もの・こと)へ向かう
・内向とは、関心・心のエネルギー(リビドー)が内側(自分自身、わたし、自我)へ向かう

❏外向タイプ| 内向よりも外向を習慣的に使っている類型
❏内向タイプ| 外向よりも内向を習慣的に使っている類型

【4つの心理的機能(思考、感情、感覚、直感)】
人の心の動き・機能でどれが最も働くか?
  (知覚機能/非合理機能)感覚↔︎直観
  (判断機能/合理機能)思考↔︎感情

・知覚機能/非合理機能
知覚する心の機能、情報を取り入れる心の働き(理性は求められないの“非合理”機能)
❏感覚 | 感覚器官での知覚
「それがどんなぐあいか」五感や身体感覚を使って情報を取り入れる心の働き
❏直観| 無意識的知覚・洞察
「それはどうありうるか」ひらめき・勘を現す直“感”inspirationではなく直“観”(intuition)。
考える過程を省いて本質を見抜いたり見通す(洞察)の心の働き

・判断機能/合理機能
知覚機能を使って取り入れた情報をもとに、判断する心の働き(理性の法則に基づいて行われる)
❏思考 | 知的認識と論理的推論
「それが何であるか」知的・論理的な推論を通して筋道の通った判断をもたらす心の働き
❏感情 | 主観的な価値判断
「それは私の価値観にとってどうであるか」受け入れるか受け入れないのか、快か不快か、というその人の価値観・思いに基づいて判断する心の働き(論理的ではないが合理的)

[ 雑学︰MBTIとユング ]
MBTIは、ユングの心理学的タイプ論を基に、アメリカのキャサリン・ブリッグスとその娘イザベル・ブリッグス・マイヤーズが研究・開発を重ねた性格検査(1962年初版)。
開発者であるマイヤーズ母娘の名前にちなみ、Myers–Briggs Type Indicatorの頭文字から名付けられている。

■DARK MOONとユング心理学のキーワード

ユング心理学を調べながら、ダクムンの7人の能力が関連してそうに思えて、メモしてみますが、まだ道半ば…(ご意見ください💦)

❏ ヘリ Heli(ひすん HEESEUNG)
Telepathy テレパシー

テレパシー
→【シンクロニティー】??
텔레파시
Telepathy
テレパシー


❏ ジャカ Jakah(じょんうぉん JUNGWON)
Speed スピード

時間をコントロール
→【共時性】??
스파트
Speed
スピード


❏ イアン Jaan(じぇい JAY)
Physical  身体能力

身体性、チカラ
→【????】
힘(완력)
Physical strength
 身体能力


❏ ジノ Jino(じぇいく JAKE)
Fire control 火の調整


夢分析において、火は精神的な自立の象徴
火事は 高い意識の獲得や精神的自立による
心の改変を意味する=成長のアイコン?!
불(발화)
Fire Control
 発火


❏ シオン Shion(そぬ SUNOO)
Captivation pulling とりこになり 引っ張る
※(畏敬や恐れから)非常に興味を引かれている状態
※  何かを自分のほうに、または自分とともに動かすために力を使うこと。

とりこになる吸引力、自分が創造した世界、心を操る
→【自己】???
징신지배(배료)
Captivation

❏ ソロン Solon(そんふん SUNGHOON)Full moon tberianthropy 満月の狼男

変身、成長で 望む時に自由自在に
→【ペルソナ】

※ソロンだけ副作用書いてないのなんでだろ?!
녹대(수인화)
Tberianthropy
狼男

❏ ノア Noa(にき NI_KI)Seclusion 隠遁、隔離(※隠遁㌧:交わりを絶って俗世間からのがれて暮らすこと)

闇に身を隠し、成長により 出し操る
→【影(シャドウ)】
어돔 건트롤(그립자 환엉솔)
Darkness Control

■おわりに(感想)

 理論の粗雑さや矛盾、秘教的な象徴・宗教的・錬金術的文献からの引用羅列にとどまった解釈作業の非論理性に、学術的には否定的な見方もあるらしい 「ユング心理学」が、なぜENHYPENに(ハイブに)用いられているのか…と考えながら学んでいく中で、わたしが感じたことです。

 ユング心理学のステキなところは、こころの様々な側面(こころの構造や働き、働かせ方のクセなど)における 対称性、二面性を描き出し、そのバランスや調整を図ることで こころを成熟する方向性へと向かうのがこころの自然な在り方である、という大前提があることだと感じました。

「私は立ち、自然がなしうることを賛美しつつ身守るのみである」(ユング)

「自伝2」みすず書房 p213

その前提あってこそ、調整しようとするこころの動きが不適応として表れることを、“問題”ではなく、行き過ぎた調整・偏りと捉えるので、治療も人間の本来の自然治癒力を生かしたものとなっています。
 また、病気という範囲でなくとも、人生の中でこころがつまづく時(偏って生きづらい、エネルギーが弱まる)にも活かせるし、こころを成長させたい(より自分らしさを見出し、成熟したい)時にも役立つ理論になっており、これが先の問いへの答えや根拠になると感じました。


【引用参考文献】


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