見出し画像

なぜ今、世代を越えて交流・協働・共創することが大切なのか?(その1)

こんにちは!
異世代間交流・協働・共創のプラットフォーム「GENERYS(ジェネリス)」を運営している若松です。

今回がnoteでの記念すべき初投稿になります!
これまで、直接お目にかかった方々には、取り組んでいることを口頭で語ってきましたが、まもなく50代の門をくぐる身として、改めてGENERYSを立ち上げた際の「原点」に立ち戻り、きちんと文章でも残しておくべきかなと考えました。

(その1)から(その4:最終回)までの、長い文章になりますが、適宜飛ばしながらでも構いませんので、お読み頂けるとうれしいです。

唐突ですが・・・現実を。

この数字は何か分かりますか?

note投稿記事図表

そうです、日本の総人口の推移予測です(出典「日本の将来推計人口」H29年版/国立社会保障・人口問題研究所)。現在のカナダの人口が約3800万人なので、2065年までにカナダ一国がまるまる消滅する感じです。

「とはいえ、先進国は少子高齢化で人口減少していくのだから、日本だけの課題ではないよね」という意見もあろうかと思いますが、こちらの資料を見るとそうも言ってられないかもしれません。

note投稿記事図表2

ご覧の通り、確かにヨーロッパやアメリカも少子高齢化は進むものの、日本の変化がかなり激しいことが分かると思います(韓国もやばい感じ)。

実は総人口についても、2015年から2050年までに、アメリカは20%増加、イギリスは15%増加、オーストラリアにいたっては40%も増加する予測です(もちろん移民政策などによると思いますが)。
一方、減少する主要国としては、イタリア▲8%、スペイン▲4%、韓国▲0%などがありますが、これらと比較しても、日本が突き抜けている感があります(2050年までに▲15%減少!)

日本における世代間バランスの推移も、改めてみると衝撃です。

note投稿記事図表3

【こちら】をぜひクリックしてみてください
1965年から2065年までの日本の人口ピラミッドの動きが確認できます。改めて、この100年間の動き(将来推測含む)に驚きます。

今から20年後の2040年には、高齢化率は高まる一方で、100人日本人がいたら、そのうち40人が65歳以上!という社会が来ることがほぼ確実です。
この解像度の高い未来予想図の中で、私たちは、子どもや孫世代に何を残せるのか、今何をすべきかを真剣に考える必要があると思います。

今ならまだ間に合うはずです。今から20年後の日本社会にインパクトを起こすことが、GENERYSのミッションの一つです。

note投稿記事図表4


「GENERYS」とは?

まず簡単にGENERYS(以下『GNR』)のコンセプトや活動概要を説明させてください。

GNRは2018年秋頃から活動している「異世代間交流・協働・共創のプラットフォーム」であり、そのコンセプトに共感いただいたメンバーが集うコミュニティです。10代から80代の方、海外在住の方も含めて、多種多様多彩な面々250名余り(2020年12月末時点)にメンバー登録いただいています。

現在はメンバーからの紹介制をとっており、月1の定例交流会などを除いては、誰でもOPENに参加できるコミュニティのスタイルはとっていません。このスタイルについても、随時メンバーの方々の意向を踏まえて決めていますので、将来的にOPENプラットフォームにする可能性もあります。

なお、「紹介制」と聞くと、クローズドでハードルを感じる方も多いかと思いますが、これからお話するGNRコンセプトに共感いただけることを唯一のメンバー要件としていますので、この記事を読んでご興味を持たれた方は、ぜひ、こちらからお気軽にご連絡ください!

GNRコンセプトは以下です。
❶まずは、普段なかなか出会わない、話さない、異なる世代間でつながってみる(交流)
❷交流することで、共通の悩み・課題・目標などの「点」が見いだせたら、点と点をつないで「線」に、線と線と合わせて「面」にすべく、ハンズオンしてみる(協働)
❸異なる世代・価値観・知見・スキルだからこそ起こせる「化学反応」で、課題解決をしながら、社会価値や事業価値を共に創っていく(共創)

スライド11

「GENERYS」に込めた想い

GNRでは世代を、50歳以上のシニア・30~40代のミドル・20代以下のユースの3つに分けています。

「年齢で世代を分けるべきではない!」というお叱りが聞こえてきそうですが、それも十分理解したうえで、コミュニティのコンセプトを分かりやすくするために、便宜的に区分しています。

もちろん、年齢による分け方は本質的ではなく、例えば「俺は65歳だが、精神的には40代だ!」とか「まだ25歳だけど、この分野での知見は、シニアの方にも劣らない!」とかは全然ありだと思っています。

コンセプト写真Wide2

【コンセプト動画】はこちら

上のイメージのように、世代を3つの層(ひし形)で表していますが、その主役は、普段なかなか交わりにくい「Senior」と「Youth」です。
Youthの「Y」はパッション溢れ攻撃的なレッド、
Seniorの「S」は人生経験豊富で思慮深いブルーとしました。
Middleは、上下の世代(GENERation)をつなぎながら、化学反応を起こす発電役(GENERator)と位置付けました。イメージカラーは、柔軟な発想で受け止めるという感じのグリーンにしました。

これら3世代が力を合わせることによって、一人では釣れなかった大物をゲットしようということで「GENERYS」となりました。
もちろん、釣り竿を握って獲物にチャレンジするのが、シニアであっても構いません。大事なことは、前面に出て助けるのではなく、後ろでそっと支えながら、同じ方向を見ることです。

なお、アルファベットの順番を入れ替えると、「SYNERGY」という単語にもなりますので、1+1+1が3を超えて、5、10、100になれば良いと思っています!!

そもそも、世代間の交流って可能なの?

人によっては「上の世代が固めてきた概念や偏った常識をぶっ壊すからイノベーションが起こる!」のであり、世代同士は「共創」ではなく、「競争」すべきだという考えもあると思います。
これはその通りだと思います。古きモノを新しいモノが破壊的に創造することを、GNRでも当たり前だと考えています(むしろ健全)。

ただ、世代ごとに見ると、はじめからネガティブに偏っている風潮もあるのかなと思います(一部はその通りなのですが・・・)。

・シニア世代は「若い世代は、豊かで平和なゆとり世代だから、何を考えているか分からない。我々が強い日本を創ってきた!」とか、
・ミドル世代は「上は高度成長からバブルで逃げ切り、下はすぐ会社を辞めてしまい、結局割りを食っているのは中間層だ!」とか、
・ユース世代は「上の世代からの負の遺産すべてを、自分たちが背負わされていて夢も希望もないから、日本を脱出したい!」とか、

実は、GNRの取組みを始めたいと思っていた5年ほど前に、すでに世代間交流の仕組みや先進事例があれば、そちらにジョインしたいと思い、いろいろネット検索や情報探索などをしました。
ところが、、、ネット検索で出てくるのは「高齢者と子どもの多世代交流」や「保育園とケアホームの一元化」などでした。

これは、私がイメージしていた「異世代間の化学反応が、社会課題の解決の礎になったり、ユース×シニアの新しい形のスタートアップにつながったり」という取組みはほとんど探し出せませんでした。そこで、

世の中に取組事例があまり存在していないなら、小さくてもいいから、まずは自分で実践してみよう!!

と思いました。・・・が、ここで一旦冷静になりました。

問い:世の中に、自分が考える世代間交流の事例がないということは??
A:トライした先人はいたが、残念ながら実を結ぶことなく撤退した
B:面倒くさそうだし、やっても無理っぽいから尻込みして諦めている

自分の仮説としては【B】であり、ピーター・ティールが「ZERO to ONE」で述べているように、”人が見落としがちな『隠れた真実』の中に成功の種がある”ということであれば、
「異世代間交流は、一見面倒くさくて、価値を産むものではないように世の中は思っているが、実はその逆の『隠れた真実』である!(ちょっと無理矢理っぽい笑)」と信じました。

そんな時に、ちょうどシンガポールから帰国していた前職の同僚の潮来さん(共同創業者)とも深くお話する機会があり、異世代間交流プラットフォームのお話をしたところ、そのコンセプトをすぐに理解してくれ、まずはやってみましょう!と強く背中を押してもらいました。
そんなご縁もあり、GENERYSは2018年の晩夏に小さな集まりからスタートしました。


(その2)では、なぜ、異世代間の交流に価値があるのか?、具体的にGNRではどんな活動をしていて、何を目指しているのか?などについて書きたいと思います。【続く】

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?