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グレーゾーン

こんばんは。
実は流行り病に罹患しており。療養期間を終えた後も2週間程度、咳が止まらず、他者からの視線を感じるたびにPCR陰性証明書を突き付けてやろうと
いう衝動に駆られていた齊前です。2か月ぶりの投稿となります。

学会関連の記事が続いたので(みなさん、学会発表お疲れさまでした!)僕からは訪問看護師中にあった話をしようと思います。


80歳代 女性
#くも膜下出血による遷延性意識障害
GCS334 拘縮強く、ADL全介助。介助下にて経口摂取は可能だが必要kcalの摂取は困難で不足分をPEGより投与。吸引にて気道浄化を保つ必要あり。長らく療養型病院を転々としていたが、長女の強い意思にて在宅生活が開始。

誤嚥性肺炎にて、5日間の抗生剤(内服)・禁食・HOT(O2 2.5L/分)開始。

抗生剤開始3日目の訪問時、長女より「本人が食べたいというので、ラコールを半量あげてしまいました。どうしても食べたいというし、数口あげるともっと欲しいって。肺炎なのでダメなのはわかっていますが、母の気持ちもわかるので、、、。」

低調性連続性副雑音著名で体位ドレナージ、吸引にて多量の白色痰回収。呼吸状態・熱経は安定している。

その後、「あと2日待つべきなのはわかっていますが、数口でも食べさせたいです。だめですか?」と聞かれました。


こういう時、どう対応されますか?



上記は12日の出来事。その方は、5日間の抗生剤投与期間を終えた次の日に亡くなられました。

納得感、信頼関係、、強くも脆弱性を帯び、曖昧なこれらの言葉を担保として容易に言葉を発する怖さを感じた事例でした。

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