認めたくない

祖母を介護する母を介護する私

いや、祖母と母を介護する私

わたしの役目は何なのだろうか

私は墓守なのだろうか

母は食べたいときに食べ、眠りたいときに寝るみたいなどちらかというと不摂生な生活を送ってきたと思う

その生活習慣から糖尿病を長く患っていが、当の本人は食いたいときに食っており、マイペースだ

インシュリンも、もう二十年ぐらいは使用しているどちらかといえば糖尿病のベテランだ

しかし、本人は呑気で私に隠れてコンビニなどでホットスナックなどを隠れて食べている

インシュリンと薬を服用している安心感からか、もしくは本能に忠実なのか私にはわからない

五年前に高コレステロールによる血管のつまりが原因の心筋梗塞による数回のカテーテル手術と

最終的な大動脈バイパス手術を行ってからは仕事も辞めてしまった

母はバイパス手術後の経過が悪く半年以上遠く離れた他県の循環器系の大きな病院に入院していた

母と祖母は実の親子だ

母は祖母に頼りきった母だった

母の入院中、祖母は高齢ながらお金の工面などをしっかりやってくれた

母は実の親なのだから子の面倒を観るのは当然だと言っていた

その祖母も昨年ぐらいから体調を崩して入退院が続いていた

認知症も疑いたくなる症状が出始めた

しかし、母は祖母の面倒をみたがらない

母は自分の親が認知症気味なのを認識しない

認めたくないのだ

親の面倒を看たくないのだ

自分の体が悪いのもわかる

だから祖母を看ない

去年の夏の深夜一時過ぎに祖母が塩を持ってウロウロしていた

祖母に聞くと、朝のおにぎりをつくらなければならないのだがご飯が炊けていないのだと言った

私はその晩は祖母が眠るのを確認するまで眠れなかった

翌日からは祖母のためにあちこち連絡し、専門医に予約を入れた