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河瀬監督の令和4年度東京大学学部入学式 祝辞 の映像をみました

なんと!河瀬監督は、原稿を読んでいない!暗記していらっしゃるのか..凄い意気込み。

思想や哲学、宗教よりも、1人の人生という固有性、その命の尊厳性を感じ、涙しました。

監督の仕事でもある映像というのは、確かに時間的にも、画面的にも刹那的な部分の切り取りかもしれません。しかし、それがどうしょうもなく、人の心を打つことは、共感以外のなにものでもないと思います。

モノの固有性の中に流れ込む情報と、ひとつのことに集中しやすかった時代を対比

窓というメタファーで映画を撮る目、固定的画面と映画を観る「あなた」の目、「あなた」の人生と「私」の人生は、本質的にはその特別性において、同じ。と一致させる。

主観と客観を名詞(言葉)でつなぐことは、カメラで撮る行為、テクノロジーを通して他者の痛みや喜びを自分の感覚に収めたり、それを使って自由に表現することでもある。

これは、主観を客観でコントロールしなければならないということにも聞こえましたし、
表現とは世界を私というフィルターを通して認識し、定着させる喜びに満ちた行為であり、他者との平和な世界観を共有できた状態で初めて成り立つ温かで、さりげないものでもある。というようにも聞こえました。

ちなみに、これは令和3年の妹島先生のスピーチとも「私」と「自由」を讃歌している点において、地続きな気がしました。

いやぁ、さすが、河瀬監督やなと思いました。
ちなみに「萌えの朱雀」と「桜流し」のMVしか観たことないのですが、
河瀬作品、万博のプロデューサーにもなっておられるし、また観たくなりました。

https://youtu.be/r1UOXFhkLEE

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