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ベストゲームサントラ2021補遺編

昨日、ゲームサントラ愛好会企画で行ったベストゲームサントラ2021のベスト10をツイッター上でクソ長長文で投下しました。あれだけの長文になるとツイッター上ではあまり読んで貰えないかと思うのですが、ベスト10選出に当たっては、更にその何倍もゲームサントラを購入&視聴していたわけです。

中には、アレが入っていない?と疑問に持たれた方もいるかもしれません。私もアレは入れなくていいのか?と迷ったタイトルはたくさんありました。毎年、トップ10だけお話していて、その他のノミネート作品(または対象外作品)について触れる機会が無いので、メモ書き程度ですがココで垂れ流しておく事にします。なお、題名の「補遺編」は「みんなで決めるゲーム音楽ベスト100」よりお借りしました。

なお、ベストゲームサントラは、以下のルールで選考しています
・2021年発売の単品販売されたCD(限定版付属は対象外)
・同じシリーズのサントラは1つのみとする
・同じくらいの評価の場合はASTよりOSTを優先
なぜこのルールを設けているのかというと、2021年に発売された新作サントラを紹介する機会を設けたい為です。ゲームサントラの新作が発表される機会が無くなれば、ゲーム音楽は間違いなく衰退します。それには新作が健全に売れる環境が必須です。その為にも、この企画を通して2021年の新作ゲームサントラに注目して欲しかったという狙いがあります。

以下、ベストゲームサントラ2021のベスト10ノミネート作品+αです

■OST編
・バランワンダーワールド オリジナル サウンドトラック
バランワンダーワールドで検索すると、まぁゲームがアレだったという話が多い。体験版をプレイしてみた限り、私も同じような印象を持っているが、サウンドに関しては別。メインコンポーザーは山崎良氏が努めている。「ワールドオブファイナルファンタジー」でも主題歌を担当している。この手の作品であれば、スクエニではこれ以上の人選は無いと思う。特にミュージカルの本場からシンガーが参加したというヴォーカル曲の出来は圧巻で一聴の価値あり。


・コーヒートーク Coffee Talk オリジナルサウンドトラック
VA-11 Hall-A(以下ヴァルハラ)の影響を受けているという事もあり、音楽もその影響を受けているかなと興味を持った作品。サントラはLP版を紹介したがBlack Screen RecordからCD版も発売されていたので、そちらを購入。正直、ヴァルハラほど刺さらなかったというのが感想。ヴァルハラはあの電子ドラッグのようなサイバー感が気持ち良かったのかと思う。曲調もゆったりしたサウンドが多く、聴けば聴くほど味が出る。ゆったりした休日に楽しみたい音楽。

・LOST JUDGEMENT 裁かれざる記憶 オリジナルサウンドトラック
前作のOSTに比べ内容が充実した。シナリオの内容が濃くなり、復讐劇という要素がより不吉なサウンドとしてテイスティングされている。バトル曲は変わらず軽快で、ダンサブルなリズムがキレキレ。新しいバトルスタイル「流」の曲も良い感じでバトル曲は全般的に推せる。ユースドラマやミニゲームの充実っぷりもありサントラのボリュームも増えている。ドラムの音が心地よいサウンドが多く、独自の高揚感があって癖になる。


・MAD RAT DEAD サウンドトラック vol.2
昨年ハマりまくったMAD RAD DEADのサントラ第二弾。6曲のみの収録だし、そんなにハマらないだろうと思っていたがやっぱり良い。このノリの良さは何だろうか?とちょっと不思議になるくらい癖になる。もうさすがにアプデは無いだろうが、またこういうサウンドが聴きたい所。日本一さん、お願いしますよ。あ、DLCの音源をちゃんとCD化してくれる点は他のメーカーにも見習って欲しいですね。


・Fate/Grand Order Original Soundtrack V
2021年で一番最後の購入となったゲームサントラ。トップ10入りさせるかどうかかなり迷ったサントラ。毎度の事ながらFGOのサントラの充実っぷりは凄いと思う。「幻日」はかなりのお気に入りで、こればっかり聞いていた気がする。

・BLUE REFLECTION TIE/帝 オフィシャルサウンドトラック
ブルリフの新作のサントラ。前作のブルリフはくっそ刺さったが、正直「帝」は思ったほど刺さらずだった。前作の良さはそのまま生かしつつ、帝の世界に合わせた音楽が詰まったアルバムだった。前作程評価が高くないのはゲームのプレイ時間に差がある点が大きいかと思う。残念ながら帝はあまりプレイできていない。前作はサントラよりもインゲームでのサウンドの印象が非常に良かったのは大きい。ちなみに「BLUE REFLECTION」のサントラもサントラとして販売されたのが今年だったので今年のサントラとして分類されている。サントラとしての評価は非常に高いが、シリーズが競合した場合は新作(帝)を優先というルールにより今回は、ノミネートしない事とした。サントラとしてはもちろん推し盤である。

■AST編
・MOTHER MUSIC REVISITED
そう言えば久しく聴いていなかったMOTHER。
発表された時に本当に出るの?今?MOTHER?と色々疑問に思ったが、改めて聞くとやっぱり優しいサウンド。このアルバムを聴いて、少しばかりムーンライダーズの音楽も聴いてみたが、鈴木慶一氏がMOTHERという作品に与えた影響の大きさを感じられる。鈴木氏はMOTHER3には関わっていないはずだが、3にもそのテイストが受け継がれているんだなぁと思うと様々な繋がりが見えたような気がした。アレンジ版に加えDisc2にはFC版MOTHERの音源が付いて来たのも嬉しかった。「風のリグレット」で同じようなコンセプトアルバムが出たら買うと思う。

・十三機兵防衛圏 Remix & Arrange Album -The Branched-
十三機兵防衛圏はサウンドの破壊力も凄かったので、そのアレンジもかなり推せる作品だった。崩壊編を中心にしたアレンジで「if」というコンセプトがこれほど興味深い作品も少ないかと思う。お気に入りなのは、原曲も好きだった「-{EDGE OF THE FUTURE}」のアレンジ。原曲にもあった「Brat Overflow」への繋ぎは熱い。

・SQUARE ENIX JAZZ -SaGa-
スクエニジャズシリーズからまた良盤がリリースされた。オムニバスからFF7と来て次はSaGaだったのが正直意外だった。あまりJazz方向のアレンジのイメージが無かったからだ。しかし、それを良い方向で裏切ってくれたアルバム。トッププレイヤー達が刻むリズムが心地よい。原曲より軽快で洒落たサウンドだがSaGaの魂が感じられるのが嬉しい。個人的な要望を言えば、サガフロの選曲はアセルスが良かった。

・SaGa Frontier Series ACOUSTIC ARRANGEMENTS
スクエニのアコースティックアレンジシリーズもかなり好きなシリーズ。
アンサンブルは弦楽四重奏こそ至高だと思っている人間(弦楽だけではないですが)。題材もサガフロ1&2という事で、かなりテンションが上がった作品。
これも良いアルバムだなぁと気に入ったCD。アセルスのテーマが入ったのは個人的に熱かった(Jazzでも聴きたかったが)。

・Ys IX SUPER ULTIMATE
イース9のアレンジ版。イース8のアレンジ版はイマイチ刺さらなかったが、今作は刺さった。原曲よりも時に大胆に激しく唸るサウンドに、「そうそう、これこれ」と思いながら聴いていたやつ。ベスト10に入れるか、最後まで迷った作品。月姫とは方向性が異なるので、こういう時に本当に迷う。迷った時はASTよりOST優先のルールにより、惜しくもトップ10からは外れたものの、今年推したいサントラに挙げたい作品。


■演奏会・ライブ編
・真・女神転生オンラインライブ2021 オンガクのコトワリ
待ちに待ったメガテンライブの音源化。これも演奏会・ライブ系で良く聴いた音源。真3のカッコいいサウンドが中心でめちゃくちゃ嬉しかったライブ。メガテンは結構激しい曲が多いはずが、ライブ中の走者は意外とストイックに演奏に興じているのは面白かった。メガテンはやっぱり真3が良いと、その魅力を再認識したライブ。メガテニストは既に手に取っている事かと思うので、アトラス好きな方にも薦めたい。

・聖剣伝説3 25th Anniversary Orchestra Concert CD
今年の演奏会・ライブ系のCDで一番多く聞いたものだと思う。これもトップ10入りしてもおかしくないくらいの良盤。このコンサート自体が2020年に中止になっており、そのコンサートを開催してくれるというだけでも本当に嬉しい限りだった。聖剣は本当にオーケストラが合う。アンコールの子午線も熱かった。

・モンスターハンターオーケストラコンサート 狩猟音楽祭2021
こちらも演奏会・ライブ系のCDのお気に入りアルバム。狩猟音楽祭は毎年趣向が異なり、面白い。特に今年は新作のサウンドが多く演奏された事もあり、新鮮度が高かった。まだサントラが出ていないストーリーズ2を演奏してくれたのもポイントが高かった。今年はモンハン系のサントラ(ライズ)が発売された事もあり、そちらの音源をトップ10入りとした。


■限定版に付属するサントラ(ルールによりベスト10対象外)
・アストリア アセンディング スペシャルエディション オリジナルサウンドトラック
アストリア アセンディングの限定版に付属するサントラCD。一般販売はされていない。全曲収録ではなく10曲の厳選されたサウンドが収録されている
シナリオに野島一成氏、アートワークにCyDesignation、サウンドに崎元仁氏が参加している事で話題となった。崎元氏の、それと分かるサウンドは本作でも健在。本作でも冴えわたるオーケストラサウンドが楽しめる。

・MELTY BLOOD TYPE LUMINA SOUND COLLECTION
メルブラの限定版に付属していたサントラ。Disc1には過去のメルブラから選曲された曲が収録。Disc2,3にTYPE LUMINAの曲が収録。メルブラはアケ版はプレイしておらず、PS2版を少し触った程度で、残念ながら収録されていたサウンドも記憶が薄かった。しかし弾けるような歌声とイントロが特徴な、主題歌「Stack Black」が推せる。インゲームでは1番のみだが、2番も良き。

・EASTWARD Original Soundtrack
「Eastward」は、ピクセルアートで描かれるアクションアドベンチャー。舞台となるのは、滅びゆく世界。タタリと呼ばれる瘴気が大陸に広がり、人口は減少の一途を辿っており逃げ延びた人々は、地下に村を作って生活していた。真面目な炭鉱夫のジョンは、あることをきっかけに、謎の多き白髪の珊(サン)と出会う。少女は何者なのか、そして世界はどうなってしまうのか。ジョンは珊とともに旅をしながら、外の世界へと歩み始める。。。というストーリー。開発はPixpil Games。パブリッシャーは「Stardew Valley」を手掛けたChucklefishが担当している。
作曲を担当したのは Joel Corelitz と Hyperduck Soundworks (「Dust: An Elysian Tail」「The Adventure Pals」)Joel Corelitz の代表作は「The Unfinished Swan」だろう。「Death Stranding」にもコンポーザーとして参加している。それらの作品の印象から、このような彩り豊かで温かみのある作品のサウンドが飛び出してくるというのが意外だった。ゲームの中でもっと聞き込む時間があれば、このサウンドにもっとのめり込んだかも知れない。

■その他のベスト10ノミネート
・Piano Collections FINAL FANTASY CRYSTAL CHRONICLES
・マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 Music Collection 2
・プリンセスコネクト!Re:Dive ORIGINAL SOUNDTRACK VOL.3
・桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~ サウンドトラック
・NieR Replicant ver.1.22474487139... Original Soundtrack
・アナザーエデン オリジナルサウンドトラック4
・植松伸夫 × 坂口博信 作品集 Music from FANTASIAN
・パニシング:グレイレイヴン オリジナル・サウンドトラック Vol.1
・Caligula2-カリギュラ2- オリジナルサウンドトラック
・メギド72 -MUSIC COLLECTION-
・ラクガキ キングダム オリジナルサウンドトラック
・あつまれ どうぶつの森 オリジナルサウンドトラック

ここで紹介したのは、ベスト10ノミネート作品のみなので新作のサントラはもう少したくさん聴いています。その中から、ノミネート作品を絞り、更にベスト10を絞っていきます。それと平行で旧作サントラも聴いているので、数だけならたくさん聞いたなと思います。数が多い分、正直密度は薄めだなぁというのが反省ですが、たくさん聴く事で見えてくる事もあるので、その辺りは一長一短かなと思います。

さて・・・そろそろ整理しきれなくなったCDをどうしていくかちゃんと検討しないとですね。という言葉と共に、今年のサントラ活動を終了したいと思います。


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