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生まれて初めて乙女ゲーをやる話 番外編

ふぉい

あらすじ

YouTubeで「幕末カレシ」と検索したらサジェストに「幕末カレシ アニメ」が出てきた。

……え！？！？！？！？！？！？
幕末カレシ、アニメあんの！？！？！？！？！？

ということで、今回は本編攻略ではなく幕末カレシのアニメ公式サイトを見てキャッキャする回である。



公式サイト

取り急ぎ、アニメ公式サイトを探す。

ほんとにあった……
しかもこれ、もしかして高杉晋作主人公じゃない？メインどころか主人公じゃない？
困る……そんなの見るしかないじゃん……

アニメタイトルは『BAKUMATSUクライシス 恋愛幕末カレシ外伝』
後ろにくっついている恋愛幕末カレシ外伝というワードを除いたら原作ゲームタイトルが跡形もなくなっている。もはや彼氏要素がどこにもない。

どうやら放送は2019年の春だったようだ。結構最近のアニメだな。2019年は最近だからな。

沖田くんの顔すげー好きだし晴明さんこれハウr……


この並び、やっぱり高杉晋作主人公じゃないですか！！！！！！！！！！！！(歓喜)

とりあえずキャラクター紹介ページを開いたが、やはり原作ゲームとは作画がだいぶ違う。
桂さんとか結構印象違くない？ 原作の方は美人お姉様みたいな見た目してなかった？ でもこっちのお兄さんお兄さんしてる(？)桂さんも好きだ。

というか、もしかしたら私は全体的にアニメ絵の方が好みかもしれない。もともと乙女ゲーには馴染みがなかったので、あまり摂取したことのなかった美麗系の作画よりは動かすことを前提にしたアニメ塗り作画の方が肌に合うのだろう。

なんで髪に家紋くっついてんの？ と思ったら髪のハイライトだった。髪のハイライトが家紋なの新しすぎるだろ。すごいなその発想。


なんか高杉晋作すけべな服着てない？
えっ！？ 何そのすけべ服！？！？！？
どうしたの！？ 何その胸の穴と全開の腹筋！？
うわ腰細……

思いっきり洋装だ。ゲームの方は本編がみんな和服で明治維新後の話でようやく洋装っぽくなるからその辺りはなるべく史実に寄せているのかと思ったが、そうでもないのか。
まあ後から生えてきたメディアミックスだと服装のブレなんてよくある話だろうからそこまで気にはならないが。
FGOの高杉社長も生前の姿として出ている第一再臨は洋装だし。そんなことをいちいち気にしていたら何も楽しめない。そう、今はこの高杉晋作のどすけべ服を楽しむのが1番正しい在り方だ。

……いや、洋装にしてもさ、あるだろもっとこう、さ。私は好きだけどさ。なんだよその胸の穴、指突っ込むぞ。
ほら桂さんとか見てみろよちゃんと服着てるじゃんか。なんで高杉晋作だけ腹筋おっぴろげてるのよ。龍馬さんもなんとか言ってやってくださ…………


お前もか

龍馬さん？？？？？？？？？？？？？？？？？

なんで裸ジャケット？？？？？？？？？？？？
どうしたのそんなロックな服装して、ロックバンドでも組むの？
高杉晋作と桂小五郎とロックバンド組むの？
それはもう別作品だよ。

え？ 本当に何その服？ 正直高杉晋作より意味わからんぞ。いや嘘、高杉晋作の謎インナーの方が意味わからん。袖もこもこ……かわいいね……？ かわいいか……？ かわいくはないだろ……熊みがあるね……
以蔵さんを見てみろこの一分の隙もない服。肌露出皆無だぞ。
なんなのコンビの片方は腹筋晒してないといけない決まりでもあるの？

他キャラも見てきたが、みんなちゃんと服を着ていた。なんでこの2人だけ……？
すけべ度で言ったら上半身全開の龍馬さんより絶妙に隠れてる箇所がある高杉晋作の方がすけべだと思う。隠してる方がすけべなんだよ。


……つい思春期男子のようなリアクションをしてしまったが、カルデアにいる高杉社長も肌露出度と露出箇所は大差ないんだよな。


あらすじとキャラクター相関図


いい加減、維新コンビの服装から離れてストーリーの話をしよう。

登場人物紹介ページにはヒロインちゃんの影も形もなかったので、男たちがわちゃわちゃする話のはず。いいぞ、そういうの大好きだ。

“刻（とき）を操る力”のある伝説の秘宝“時辰儀（じしんぎ）”をめぐって京の都で繰り広げられた“スサノオ事変”は、仮面の将軍・“無限斎（むげんさい）”こと吉田松陰の死をもって終結した。

BAKUMATSUクライシス イントロダクションより

いきなり情報量が多い。
な、なんか当然のように吉田松陰が倒された後の話をしてるんだけど、何、何その話、知らん、これ2期？ 別で1期ある？
もしかしたら、原作ゲーム本編が吉田松陰を倒すまでの物語で、そこからこれに繋がるのかもしれない。そう考えたらどえらいネタバレを踏んでしまったことになるのだが……そんなファンタジーな話っぽくなかったけどなゲーム……

(中略)
戻すのか、変えるのか。
「必ず、正しき刻の流れに戻してみせる」高杉の決意と、「ずっと、おまえに言えなかったことがある」揺れる桂の胸の内。
やり直しの利かない運命に翻弄され、志士たちの新たな物語が動き出す!!

BAKUMATSUクライシス イントロダクションより


あの……もしかして……異聞帯（※）のような話を……していらっしゃる……？ なんか……史実と異なる歴史を……元に戻す話を……していらっしゃる……？


※異聞帯…スマホゲーム『Fate/Grand Order』にて登場する、地球の歴史の中で本来の歴史の流れから枝分かれした行き止まりの世界。実際に史実として今まで流れてきた、教科書的に正しい歴史は「汎人類史」と呼ぶ。
どちらが正しいも間違っているも善も悪もないのだが、今回は「史実と違う展開になっているので史実を正しく守るためには剪定しないといけない世界」くらいのざっくり認識で問題ない。


これだけで凄まじいネタバレの気配がする

えﾞっ……いや、長州コンビのセリフ……まじでそういう話……？ えっ、え？ ほんとに……？
うそ……異聞帯高杉晋作は病死しないけど、この異聞帯を剪定したら正史に戻るから高杉晋作は病死しますって話……？

慶喜さんのキャラ紹介のところで「今は徳川の世ではない」的なニュアンスに取れる説明があったので、恐らくこの異聞帯は維新が為された後の世界になっている気配がする。
なるほど、だから登場人物がほとんど洋装なのか。

え？ もしそれが本当なら、維新が為された後の世界に高杉晋作が存在しているということになるんですけど？
維新のその先を高杉晋作が見てしまうんですか？ 異なる歴史って、維新の前に高杉晋作が病死しない世界線ってことですか！？！？！？！？！？
高杉晋作が病死しない世界線から、彼自身の手で自分が病死する正しい歴史に戻させる話ってことですか！？！？！？！？！？！？

どうしてそんな酷い話にするんですか……？

そりゃ相関図の長州2人もこうなるよ！
イントロダクションにあった桂さんの「おまえに言えなかったこと」って、それ、それさぁ……絶対「高杉晋作は攘夷を見ることなく病で夭折する」じゃん……本来普通の人間は未来のことなんて知れるわけがないのに、異聞帯のせいで正史での親友の死を知ってしまったんだ桂さんは……そんな……そんなのって……本人に言えるわけないじゃんな……これ1番ツラいの桂さんじゃない？

え？ まってほんとにつらくない？
乙女ゲー原案でこんなつらい話になることある？
私が勝手にダメージ受けてるだけ？


でも異聞帯高杉晋作が病死しないのはめちゃくちゃわかる。私もそうする。


違和感の答え合わせ

高杉晋作と桂小五郎がおつらい話だということはよくわかったのだが、どうにもイントロダクションが腑に落ちない。どう見ても1期のあらすじではない。

首を捻りながらサイトを漁っていると、スペシャルページでこんなものを見つけた。

ここの高杉晋作おめめｷｭﾙﾝｷｭﾙﾝでかわいいね

なるほど、作中時系列的にはアニメが先で、アニメの最終話から原作ゲーム本編に繋がるのね！
つまりこのあと高杉晋作はヒロインちゃんに人生をめちゃくちゃにされるのね！ まあまだルートを完走していないので本当にめちゃくちゃにされるのかは知らないですけど。

……え！？ じゃあ結局吉田松陰を倒す話はなんだったの！？
幻の1期！？ 存在しない1期が存在してる！？
1話のアバンでさっくり倒される感じ！？ 嫌だよそんなダイジェストで討伐される松陰先生！


さらにサイト内を探索していると、PVがあった。よく見ると、BAKUMATUとBAKUMATUクライシスの2種類がある。

無印
クライシス　よく見ると放送日も違う


どうやら私は大きな勘違いをしていたようだ。

『恋愛幕末カレシ』を原作にしたアニメは2期分製作されており、今まで私が見ていたあらすじや相関図は第2期にあたるクライシスのものだった。
1期の無印で松陰先生を倒すまでの話をやり、2期のクライシスで歴史を正しく戻そうという話をやるらしい。サイトのトップページやあらすじは全て2期用に更新されているものだったため、幻の1期があるように見えたのだ。全然幻じゃなかった。ちゃんと放送してた。

だいたいこういう乙女ゲーが原作のアニメは1クールで終わるという勝手なイメージがあったのだが、私は幕カレ侮っていたようだ。やるな。

そして松陰先生がアバンでさっくり倒されるだけの男じゃなくて本当に良かった。ちゃんと1期のラスボスだったよ。


そしてPVを見たことにより、ストーリーについてもなんとなくわかった。

相関図を見て「病死しない高杉晋作」概念を知ったときはてっきり異聞帯杉晋作と汎人類史桂小五郎が出会ってしまう話なのかと思ったが、汎人類史の2人が異聞帯に迷い込んだという方が近そうだ。このままここの歴史を肯定してここで生きれば、汎人類史高杉晋作はこの世界線の住人として病死しないルートに突入するということか。

……じゃあなんですか、結局のところ高杉晋作は1期で形的には恩師を自分の手で殺すことになり、2期で自分が本来なら維新前に病死するという未来を知ってしまいこのまま異聞帯で暮らせば死ななくて済むという可能性を提示されたうえで汎人類史を選ぶと、そういうことなんですか。

なんですかこの高杉晋作曇らせフルコースは。なんでこんな酷いことするんですか。
非情な運命に曇らされてなお、もがき抗って輝く高杉晋作は美しい？ そうだね。


でもきっと、高杉晋作は自分が若くして病死するという未来を知ったとしても止まらないんだ。高杉晋作はこのくらいの曇らせは糧としてまた立ち上がるし、あの男の輝きはこの程度では失われないのだ。

……なんかこれ、キャラクターとしての高杉晋作が好きというより高杉晋作厄介オタクというか狂信者の域にちょっと足を踏み入れてないか？
しかもにわかが中途半端な知識でイキって対象を神格化するやつ。最悪だ。気をつけよう。

これでは某金輪際現れない一番星の生まれ変わりを歌った曲と言っていることが大差ない。誰よりも強い君以外は認めない！
実際のところ、「高杉晋作」という概念の中で自分に都合のいい面をキャラクターに重ねて愛でているので、本来の意味での「アイドル」として私の中の高杉晋作を定めているのはそうかもしれない。まさに偶像崇拝。


…………何の話？



みんなも見よう

情報を見つけてからずっと誰かに話したかったアニメの話をようやくぶちまけられてだいぶすっきりした。

とりあえず無印もクライシスもアマプラにあるのを見つけたので、全部見てきます。高杉晋作の謎すけべ服に囚われているせいで仕事も手につかないし朝と昼と夜しか眠れないのでなるべく早く見ます。

見たら感想を載っけるかも。

みんなも見たら感想聞かせてな。

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