歴代稲葉浩志作詞ヤンデレソング選手権まとめ
はじめに
気が付けば7月もあと数日で終わり、梅雨も明けた日本列島は例年同様酷い酷暑に見舞われていますね。皆様体調はいかがでしょうか。こまめな水分補給と塩分補給をしていただき、熱中症にはくれぐれもご注意くださいませ。
さて、7月14日~16日にかけて開催しました、歴代稲葉浩志作詞ヤンデレソング選手権にご参加いただいた皆様には改めて感謝申し上げます。
正直「ペインキラー」に当てられた自分のなんでもない一言がめちゃくちゃ拡散され、たくさんの方からエントリーのご連絡を頂戴したのにはびっくりを通り越して恐怖すら感じていました(普段大して通知も来ない影日向アカウントなので……)。
それでもたくさんの方が投票にご参加くださったこと、少しでもこの選手権を楽しめた方がいらっしゃったのであれば、何気ない発言でもやってよかった(?)と思います。
この選手権のことを忘れてる方、そもそも知らない方のために、最初に発端となった馬鹿ツイートを掲載しておきます。
歴代稲葉浩志作詞ヤンデレソング選手権を開催します。
— †┌┘松ヲタの屍(ひかる)└┐† (@kotd_221B) July 14, 2023
ただし今回皆さんをざわつかせたペインキラーくんは決勝までシードで飛びますので、ペインキラーくん以外で皆さんがヤンデレ!って思う曲を教えてください(リプでお願いします)。
B'z、ソロ、提供曲を問いません。
僕はnightbird挙げるね。
見ていただいた通りで、「ペインキラー」にやられた頭の弱い馬鹿が、これまで稲葉さんが作詞してきた多くのヤンデレソングと「ペインキラー」くんを戦わせたらどうなるかな、という知能指数が低い発言をしたのが全ての始まりです。
もう本当に、こんな馬鹿の馬鹿丸出し発言にお付き合いいただいた皆様には感謝してもしきれません……。重ねてお礼申し上げます。
大分日は経ってしまいましたし、皆様も忘れているだろうし、このままやり逃げしても良いかなとは思ったのですが、折角たくさんの方にご参加いただいたわけですから、備忘録とし結果を残しておこうと思い、今更ながらに筆を執った(という表現が正しいのかは知らない)次第です。
ああ、こんなことして遊んだな~、と思い出して笑っていただければ僥倖です。
ではどうぞ~~。
エントリー楽曲一覧
今回皆さまから本選手権にエントリーさせてほしいと頂いた楽曲は全部で37曲でした。
以下がその一覧とエントリー時の得票数、および歌詞のリンクです。
6票
1.Butterfly(uta-net.com/song/311723/)
5票
2.RING(https://uta-net.com/song/531/)
3票
3.愛と憎しみのハジマリ(https://uta-net.com/song/17979/)
4.You pray, I stay(https://uta-net.com/song/12432/)
2票
5.Magnolia(https://uta-net.com/song/56502/)
6.LOVE PHANTOM(uta-net.com/song/8737/)
7.CAT(https://uta-net.com/song/11261/)
8.LOVE IS DEAD(uta-net.com/song/6712/)
9.SNOW(https://uta-net.com/song/13167/)
10.くちびる(https://uta-net.com/song/9702/)
1票
11.SICK(https://uta-net.com/song/268017/)
12.It's raining…(uta-net.com/song/37954/)
13.HINOTORI(petitlyrics.com/lyrics/2788570)
14.BABY MOON(uta-net.com/song/13168/)
15.Mannequin village(https://uta-net.com/song/5243/)
16.もうはなさない(https://uta-net.com/song/237009/)
17.弱い男(https://uta-net.com/song/240394/)
18.ピエロ(https://uta-net.com/song/40203/)
19.あなたならかまわない(https://uta-net.com/song/13172/)
20.わるいゆめ(uta-net.com/song/59207/)
21.YOU & I(uta-net.com/song/8775/)
22.ビリビリ(https://uta-net.com/song/115099/)
23.VAMPIRE WOMAN(https://uta-net.com/song/3744/)
24.今夜月の見える丘に(https://uta-net.com/song/12273/)
25.Crazy Rendezvous(uta-net.com/song/7026/)
26.ROCK man(uta-net.com/song/13218/)
27.SIGNAL(uta-net.com/song/15737/)
28.GIMME YOUR LOVE~不屈のLOVE DRIVER(https://uta-net.com/song/42763/)
29.hole in my heart(uta-net.com/song/13159/)
30.BAD COMMUNICATION(https://uta-net.com/song/14728/)
31.赤い河(uta-net.com/song/10923/)
32.Liar! Liar!(https://uta-net.com/song/10085/)
33.JEALOUS DOG(https://uta-net.com/song/39294/)
34.Overture(uta-net.com/song/16232/)
35.Stray Hearts(uta-net.com/song/337954/)
36.Touch(https://uta-net.com/song/16230/)
37.眠れないのは誰のせい(https://uta-net.com/song/39299/)
で、曲が集まりすぎて「じゃあここから得票数多かった曲と『ペインキラー』くん戦わせましょうか」と簡単に票が集まらなかった曲をふるいにかけていいのか? 私の独断で? そんな権限私にはないが? 皆違って皆良いんだぞ? と震えてしまったため、急遽トーナメント戦に変更しました。
集まった楽曲の数が半端なので足りない分は私の独断と偏見で以下3曲をチョイス。
・Nightbird(https://uta-net.com/song/17981/)
・ながい愛(https://uta-net.com/song/12005/)
・それでも君には戻れない (https://uta-net.com/song/2886/ )
あとから「夢見が丘の方がよかったな……」と後悔しました。
このあとですが、追加3曲を含めて全40曲を10ブロックに分け、各ブロック勝者楽曲を更に別ブロックの勝者と当てて……を3回繰り返しました。
まあ、仙台公演に被っていた関係か、2回戦以降はご参加いただける方ががくんと減りましたが(笑)、それはそれです。
第1回戦結果発表
全10ブロックの結果書き出すの嫌なので(オイ)、表にまとめました。
楽曲名が黄色になってるのが勝った曲です。
![](https://assets.st-note.com/img/1690538405441-7qEVaZ4alR.png?width=800)
圧勝だったのは「Butterfly」(50.7%)、「GIMME YOUR LOVE~不屈のLOVE DRIVER」(47.5%)、「RING」(48票)です。
「RING」だけパーセントではなく票なのは、アンケートの集計時間の設定間違えて2回実施、投票数とパーセンテージを元に獲得票数に戻して合算したからです。
反対に他のブロックは割とどの曲も接戦だったりして、Fブロックなんかは「あなたならかまわない」と「くちびる」が同率になる驚きの結果でした。
話が前後しますが、このブロック分けは故意ではなく、全40曲をランダムに並べなおして4曲ずつまとめた結果で、「SICK」と「You pray, I stay」が別ブロックだったら結果変わったのかなあなんて思います。
ランダムに並び替えた結果を作為的にいじる気はなかったので、まあこれも運よ……という感じです。「You pray, I stay」が勝つと思っていた皆様ごめんね……。
第2回戦結果発表
ここからはランダムに並び替えたりせず(というか、7月14日の夜には仙台に向かう夜行バスに乗ってたので、そんな細かいことしたくもなく(オイ))、各ブロックの勝者を順番に並べて再度投票をしました。
ただし、Fブロックに関しては同率で2曲勝っちゃったので、ここだけ作為的にブロックを分けました。
このあたりから結果知らない、参加してない方が多いと思います。
では第2回戦の結果です。どうぞ。
![](https://assets.st-note.com/img/1690539123675-LcNQ0AMinI.png?width=800)
ここはかなり票が割れましたね。
一応書き出します。
Aブロック
・Butterfly(36%)
・GIMME YOUR LOVE ~不屈のLOVE DRIVER(28%)
・JEALOUS DOG(8%)
・Crazy Rendezvous(28%)
Bブロック
・BABY MOON(6.3%)
・くちびる(6.3%)
・RING(31.3%)
・SICK(56.3%)
Cブロック
・あなたならかまわない(18.8%)
・LOVE PHANTOM(31.3%)
・LOVE IS DEAD(50%)
接戦だったのはAブロック。大して圧勝、圧勝……? だったのはBブロックとCブロック。
個人的に意外だったのがBブロックの結果ですかね。「RING」が勝つと思ってました。「SICK」も大概ですけどね。
今ここで歌詞の病み具合をとやかく言うつもりはありませんので、サクサク次に行きます。
決勝戦結果発表
お待たせしました、ここでようやく我らが「ペインキラー」くんの登場です。
そして「ペインキラー」くん vs 歴代ヤンデレソングの結果がこちら。
やってる本人が忘れきってましたが決勝戦です#歴代稲葉浩志作詞ヤンデレソング選手権
— †┌┘松ヲタの屍(ひかる)└┐† (@kotd_221B) July 16, 2023
4曲しかないんでわざわざ表にはまとめませんでした。ツイートの埋め込みですが許してね。
で。
この圧倒的支持で「ペインキラー」くんが優勝しました。たかだか35票のうちの半分……なので18票くらいですかね。を取っただけで35年間稲葉さんが書いてきたヤンデレソングの1位と言ってもいいのか? と突っ込みを食らいそうですが、「この時はそうだったのよ」と言うしかないです。リリースされたばっかりだったしね。
あと3年くらい時間をおいて同じ事またやったら結果変わると思います。やらんけど。
特にヤマもオチもないので、結果発表はこのくらいにしておきます。
おわりに
重ねすぎてうざくなりそうですが、改めて私の馬鹿みたいな発言から始まった歴代稲葉浩志作詞ヤンデレソング選手権に参加いただいた皆様には感謝申し上げます。
この結果が皆さまの予想通りか、それとも予想外だったかはわかりませんが、今この選手権やるとこんな結果なんだな、くらいの緩い感じで結果を受け止めていただけますと幸いです。
で、ですね。
当然ですがこのあほな選手権を皆さんが楽しんでくださったわけではなく、「稲葉さんの歌詞を『ヤンデレ』なんて言葉で括るな」とお叱りのコメントもいただいています。
ので、最後に少しだけ。
言い訳がましく聞こえるとは思いますが、稲葉さんの歌詞を「ヤンデレ」の一言で括る気は毛頭ありません。B'z、ソロによらず、稲葉さんが書く歌詞は多角的に読むことができますし、根底に一貫して存在している不変的なテーマから紐解いていくのも楽しいですし、時代ごとに稲葉さんの中で変わっていった価値観と変わらない価値観を比較して読むのも楽しいです。
あとB'zとソロで全く違うこと言ってるのとか。
え? 例ですか? 例えばこれです。
いつのまにかこの街に 丸め込まれるのは君?
「もし生まれ変わったら」なんて 目を輝かせて言ってたくない
夢だろうすべては 生まれてくること 死ぬこと
このまま埋もれて 素敵な生まれかわりなど信じてみようか
https://www.uta-net.com/song/56357/
「生まれ変わる」ことを例に、B'zでは「生まれ変わりを信じていない」のに、ソロ楽曲の「ARIZONA」では「生まれ変わりを信じている」んです。
単純に時間を重ねる中で(Pleasureシリーズの1作目発表が1991年、「ARIZONA」が収録された「マグマ」の発売が1997年1月ですから、1991~1996年の間)考えが変わったのかもしれませんし、B'zとソロでは感じるものが違うだけかもしれませんし(というか、「マグマ」自体がB'zというフィルターを通らないとどうなるかの自己表現で始まったアルバムですから、物の見方が違って当然です)、歌詞全体の内容に合わせてそう書いているだけかもしれません。それでも人の死生観なんて早々変わりませんので、おもしれーなーと思った対比のひとつです。
はい、軌道修正。
稲葉さんの歌詞を「ヤンデレ」という言葉で括ってしまったのはいささか暴論だったと言いますか、浅はか過ぎたとは今になって反省しています。
それでもそう表現したくなるのは、ひとえに稲葉さんが『人の感情の根幹、理性と衝動・理性と狂気のはざまを描くのがうまい』からだと思ってます。
今回優勝した「ペインキラー」はまさしく『理性と狂気のはざま』を描いた曲ですし(あ、「描く」と表現してるのはわざとです)、エントリー時に最も票を集めた『Butterfly』は『人の感情の根幹』を描いた曲だと思っています。ここで歌詞解釈を長々垂れる気も無いので詳しくは書きませんけど。
あとは今回名前が挙がった歌詞で『根底に一貫して存在しているある種不変的なテーマ』を歌っているものの代表格は「RING」でしょうか。
詳しくは「シアン」に載ってると思いますが(余談ですが、セレクション版も特装版も購入していますが、あまりの文章量というか中身の濃さにまだ読めてません。夏季休暇中に腰据えてちゃんと読もうと思ってます)、稲葉さんの歌詞の根底には「赦し」や「贖罪」がありますよね。この辺りはシアン展のパネルにもあった覚えがあります。動画だったかもしれない。
「RING」の場合ラストのサビの1文が良い例だと思います。
欲しい 全部欲しい
僕のためのもの それが君の中にあるから
連れて行って欲しい 内緒にしないで
どうかこの手を取って
https://www.uta-net.com/song/531/
稲葉さんの歌詞は決して独りよがりではありません。
独りよがりに見えて、その実相手を最大限尊重しています。この場合の「どうかこの手を取って」がそこにあたります。
あなたの全てが欲しいと思う。でも、身勝手にそれを手に入れるつもりはない。相手に『赦される』なら、それが欲しい。
この括りで言うならファン人気が高い「LOVE IS DEAD」は「贖罪」の括りに入るかもしれません。
こんなふうに、歌詞の裏に隠れた一貫したテーマ、ぶれない軸。それを、隠そうともしない人間のドロドロとした醜悪な感情と一緒に歌う。だからこそ稲葉さんの歌詞は美しい。
どこにでもいる「誰でもない誰か」の「等身大」を歌う。
それこそが稲葉浩志の歌詞の魅力だと思っています。ま、その結果「病んでるぅ!」と言いたくなるような歌詞が出てくるわけなんですけど。
でも、誰もが大なり小なり、意味は違えど病んでるわけですから「等身大」を歌っていることに変わりはありません。
あとRedChairのインタビューで「自分は普通だ」とおっしゃっていたのも、稲葉さんの歌詞の魅力に繋がるもののひとつでしょう。
ドラマティックというか、小説的というか、そういう『つくりもの』っぽさがない。共感できる部分が多い。誰もが経験したことがあるであろう瞬間を書いている。
言ってることが言葉を変えているだけで同じなのでこれ以上は止めますけど、「わかるわー」と頷いてくださる方は多いかもしれません。いなかったら部屋の片隅でIKEAのサメ抱いてちょっと泣きながらふて寝します。
だいぶあとがきが長くなってしまったのでこれくらいにしておきます。
まーーーーーた最後に重ねますが、歴代稲葉浩志作詞ヤンデレソング選手権にご参加くださった皆様、本当にありがとうございます!
現在開催中のB'z LIVE-GYM Pleasure2023 -STARS- を楽しんでくださいね!
そして一緒にB'zもしくはソロの新曲待ちましょうね!
稲葉さんだけじゃないよ! 松本さんのソロも待ってますからね! Bluesmanのツアー諦めてねえからなこっちは!!!
ではでは。ここまで読んでくださった貴方様に感謝を込めて。Love Ya!!
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